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ラノ漫―ライトノベルのマンガを本気で作る編集者の雑記― このページをアンテナに追加 RSSフィード

2008-02-08

お怒りのご様子

「初回限定版」を作る時の私のスタンス


私は「初回限定版」や「特装版」と呼ばれる物を滅多に作りませんが、作ることになった時は次のことを心がけるようにしています。




(1)ファンが真に望んでいる物は何であるかを考える

Apple社CEOスティーブ・ジョブズの言葉に「多くの場合、人は形にして見せてもらうまで、自分は何が欲しいのかわからないものだ」というのがあります。 ファンの声なき声に耳を傾け、彼らが真に望んでいる物を提供できれば最高です。




(2)ファンが商品化を望んでいた物を提供する

(1)が思いつかなかった時の次善の策です。その商品単体では商品力に不安がある物も商品化できるのが強みです。




(3)価格以上の価値があるとファンが実感できる物を作る

限定版は限定品が付く分割高になるのが通例です。ファンに本来必要のない余計な出費を強いるわけで、そのようなことをするからには、価格以上の価値があるとファンが実感できる物を作らねばなりません。




(4)利益ありきの物を作らない

不要品をセットにして販売するのはファンに対する搾取であり、そのような手法は通常「抱き合わせ商法」と呼ばれます。




私は限定版は「ファンに対する感謝の気持ちを形にする」商品であるべきだと考えています。現実にはなかなかそうした志のある商品には出会えませんが、自分がたまに作る限定版くらいは理想を追求したいものです。