ここから本文です。現在の位置は トップ > 地域ニュース > 兵庫 > 記事です。

兵庫

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷
印刷

姫路の救急搬送拒否死亡:体制強化と広域連携 検討会が最終報告案 /兵庫

 ◇市民交え協議の場も

 姫路市で昨年12月、急病の男性が救急搬送中、19病院から受け入れを断られ死亡した問題で、市と市医師会、県による救急医療体制検討会(座長、河原啓二・市危機管理監)は12日、市防災センターで第3回会合を開き、最終報告案をまとめた。

 救急患者の収容先を確保するため、医療体制強化と広域連携促進などの再発防止策や、長期的な対応策を協議するため市民も交えた検討会設置などを決めた。正式な報告書は3月中旬にまとめ市長に提出する。

 検討会は今回の事態の背景として、救急医療現場の医師不足や、救急隊が収容先を探す際に医療機関との連携が不十分だったなどの複数の要因があったと総括。今後の対策として(1)収容先確保の段階での改善(2)医療体制強化(3)中長期的な対策--を検討した。

 (1)の対策として、▽救急隊が収容先を探す際、消防指令も協力▽救急隊からの照会に医師や看護師が直接対応▽3次救急センターを積極的に活用する--が挙げられた。

 医療体制強化については、中・西播磨地域の広域連携の促進や、救急医への負担軽減のため市民にかかりつけ医を確保してもらうなどの啓発を進めることを決めた。また、中長期的には、10床程度の救命救急センターを指定する制度や、救急病床確保のため慢性期病床拡大、医師不足解消への行政支援--を検討していく。

 特に中長期的課題を協議する場として、4月に「救急医療体制のあり方に関する検討会」(仮称)を設置。行政、医療、消防関係の専門家に加え市民も参加してもらい、1年をめどに話し合っていく。

 河原危機管理監は会合後、「3回の会合だったが、それぞれの立場を超え意思の疎通ができた。再発防止に向けた一歩になったと思う」と話した。【石川勝己】

〔播磨・姫路版〕

毎日新聞 2008年2月13日

兵庫 アーカイブ一覧

 

おすすめ情報