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想像を絶する中国のニセ物事情

ニセ鶏卵にニセのフカヒレ、ニセ酒まで

 中国で昨年7月、段ボールを水酸化ナトリウム溶液に漬け脱色した「具」で作った「段ボールギョーザ」事件が大騒動に発展した。北京テレビ(BTV)の報道内容を中央テレビ(CCTV)が大きく伝えたため、世界的に波紋が広がったが、契約職の制作スタッフによるねつ造報道だったことが後日判明した。しかし、捜査過程で市民から「ギョーザに紙が入っていた」などという通報が相次ぎ、「段ボールギョーザ」が本当に虚構だったのかという疑問が残った。「中国はニセ物だらけ」とため息をつく中国人の言葉通りにどれが本物でどれがニセ物か区別ができないほどだ。

 牛肉、鶏卵、ミネラルウォーター、酒、たばこだけでなく、でんぷん製のフカヒレ、ゴム製のアユまで流通。中国で作り出せないニセ食品はない。

 なぜこれほどニセ物が横行するのか。ニセ食品の生産者からしてみれば、暴利を得ることができるからだ。昨年摘発された化学薬品製の「ケミカル卵」は、1キロ当たりの製造原価が0.55元(約8円)にすぎず、本物の10分の1にも満たない。言い換えれば、原価の10倍も儲かる計算だ。高価なフカヒレや洋酒を偽造すれば利益はさらに膨らむ。

 取り締まりにも限界がある。ニセ物や不良食品は露天商や在来型の市場で密かに売られている上、流通ルートが頻繁に変わる。酒やたばこの偽造業者は、農村部に工場を設置し、公務員を賄賂で買収するケースもある。

北京=李明振(イ・ミョンジン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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