〔最近の追記があります。2008.01.10〕
メイリオ(1)〜(8)をまとめて読む。
「メイリオ(6)――メイリオのディセンダを変える」のコメントで Radio-Kさんが触れているように、BREAKTTC.EXE, MAKETTC.EXE を使わなくても ttfname3.exe だけでメイリオのディセンダ・アセンダを変更できることが分かりました。そしてその方法でやれば手順がずっと楽になります。そういうわけで ttfname3.exe だけでメイリオ改(アセンダ・ディセンダを MiryoKe と同じにしたメイリオ)を作る手順を以下に書いておきます。なお、メイリオの本体である meiryo.ttc, meiryob.ttc および作業に必要な ttfname3.exe については「ブログ内記事で取りあげたソフト・ファイルのDL情報」を参照して下さい。
以下、(1)〜(5)にメイリオ改を作成する手順を示します。
(1) 作業用のフォルダを作成して(たとえば c:¥work)、そこに ttfname3.exe と meiryo.ttc, meiryob.ttc をコピーしておきます。以後の作業はエクスプローラを使ってこの作業フォルダ内で行ないます。
(2) meiryo.ttc を ttfname3.exe にドラッグ&ドロップします。これによってフォント情報を読み出した meiryo.xml が作成されます。同様にして meiryob.ttc から meiryob.xml を作成します。
(3) meiryo.xml をメモ帳にドラッグ&ドロップして開きます。Font(0) のブロックが "メイリオ" の情報、Font(1) のブロックが "メイリオ イタリック" の情報です。これらブロックの先頭にある "Header" 情報のうち Ascender, Descender, WinAscender, WinDescender の数値をつぎのように書き換えてから「上書き保存」します。書換え個所は全部で 8個ありますが「編集」→「置換(R)」→「全てを置換(A)」を使えば 2回の作業(2171→1962, 901→446)で済みます。meiryob.xml についても同様にして "Header" 情報を同じ数値で書き換えて「上書き保存」します。
Ascender="1962" ← "2171" から "1962" に
Descender="-446" ← "-901" から "-446" に
WinAscender="1962" ← "2171" から "1962" に
WinDescender="446" ← "901" から "446" に
(4) メモ帳を開きつぎの内容をコピー&ペーストし、"make.bat" という名前で作業用フォルダに保存します(バッチファイルの名前は何でも構いません)*。
rem --- 書き換えた情報を元にして新しい .ttcファイルを作る。
ttfname3.exe meiryo.ttc meiryo.xml
ttfname3.exe meiryob.ttc meiryob.xml
(5) 作業用フォルダで "make.bat" をダブルクリックして実行します。この結果、meiryo_mod.ttc, meiryob_mod.ttc が作成されます。これらがアセンダ、ディセンダを修正した新しい "メイリオ" と "メイリオ ボールド"、つまり メイリオ改 です。
* バッチファイルを利用しないで meiryo.ttc meiryo.xml をまとめて ttfname3.exe にドラッグ&ドロップし、続いて meiryob.ttc meiryob.xml をまとめて ttfname3.exe にドラッグ&ドロップしても同じ結果が得られます。どちらにするかはお好みで。
こうしてできた meiryo_mod.ttc と meiryob_mod.ttc をそれぞれ meiryo.ttc と meiryob.ttc という名前に変えて Fontsフォルダに上書きコピーし、その後でコンピュータを再起動すれば メイリオ改 が新しいメイリオとして認識されます。Fontsフォルダに上書きコピーする前にオリジナルの meiryo.ttc と meiryob.ttc のバックアップを忘れずに!
もし、このメイリオ改をシステムフォントとして使用しないのなら、オリジナルのメイリオと区別しやすいように meiryo_kai.ttc, meiryob_kai.ttc のような名前にしておいても大丈夫です――私はそうしています。この場合、オリジナルのメイリオは Fontsフォルダからどこか適当な場所に移しておく必要があります。
なお、メイリオ, MeiryoKe とメイリオ改のスクリーンショット比較は「メイリオ(6)――メイリオのディセンダを変える」に載せた比較画像をご覧下さい。
〔2008.01.10 追記〕
ここまでお読みになって、「ちょっと難しそうだな。でもメイリオ改は使ってみたい」とお思いの方がいらっしゃるかもしれません。そんな方のためにメイリオ改をダウンロードできるようにしました。ダウンロードは↓から。
メイリオ改5.00VC(meiryo_kaiVC.zip)をダウンロードします。これを解凍すると meiryo_kai.ttc, meiryob_kai.ttc という二つのフォントファイルが出てきます。これらを Windows¥Fonts にコピーします。もし Windows¥Fonts フォルダ内にすでにメイリオ(meiryo.ttc, meiryob.ttc)がある場合には、meiryo.ttc と meiryob.ttc とをどこか適当な場所に移動・待避させて下さい。あとはパソコンを再起動するだけです。再起動後はメイリオ改5.00がメイリオ5.00 として認識されます。
(関連記事)
メイリオ(1)――WindowsXP とメイリオ・フォント
メイリオ(2)――WindowsXP とメイリオ・フォント(補足)
メイリオ(3)――メイリオ系フォントについて(1)
メイリオ(4)――メイリオ系フォントについて(2)
メイリオ(5)――メイリオ系フォント MeiryoKe_Console
メイリオ(6)――メイリオのディセンダを変える
ClearType Tuner(1)(2)
WindowsXP のシステム・フォントを変更する(1)〜(5)
ブログ内記事で取りあげたソフト・ファイルのDL情報
大カテゴリー 〔実用・遊び〕
2007/12/28 Fri 00:17:50 | らぢお一等兵の徒然草
記事本文のフォントサイズが大きすぎるという方はトップページ以外のテンプレートをつぎの「基本S」に切り替えることによって、多少読みやすくなるかも知れません。
基本S(横幅フリーサイズ):記事本文のフォントサイズを 11pt にしたもの。横幅可変です。基本のテンプレートと体裁が多少異なります。
現在、基本(横幅フリーサイズ)のテンプレートで表示されています。
表現された言語(本来の意味の言語)を単に言葉あるいは言語、ことば…のように表記しています。ソシュール的な意味の言語(言語規範ないし思考言語)はカッコつきで「言語」あるいは「言語langue」・「ラング」・「ことば」等と表記しています。(2006年8月20日以降)
一般的な意味の概念を単に概念と表記し、ソシュール的な意味の概念(語の意義としての概念、いわゆるシニフィエ・語概念)はカッコつきで「概念」と表記します。(2006年9月9日以降)
ソシュールの規定した用語を再規定し、次のような日本語に置き換えて表記します。詳細は「ソシュール用語の再規定(1)」を参照。
【規範レベルにおける再規定】
・シニフィアン → 語韻 (ある語音から抽出された音韻)(概念形態)
・シニフィエ → 語概念(語義) (ある語によって表わされるべき概念)(概念形態)
・シーニュ・記号 → 語規範(語観念)(ある語についての規範認識)
・記号の体系 → 語彙規範 (語すべてについての規範認識)
・言語 → 言語規範 (言語表現に関するすべての規範認識)
*語規範は 語概念⇔語韻 ないし 語韻⇔語概念 という形態の連合についての規範認識です。ソシュールは言語規範をこのような諸連合(「諸記号」)相互の規定関係と考えてこれを「連合関係」とも呼びます。また、構造言語学・構造主義では「連合関係」は「範列関係」(「パラディグム」)といいかえられその意義も拡張されています。
語・内語・言語・内言(内言語・思考言語) について、語規範および言語規範に媒介される連合関係を、三浦つとむの主張する関係意味論の立場からつぎのように規定・定義しています。詳細は『「内語」「内言・思考言語」の再規定』を参照。(2006年10月23日以降)
・語 : 語規範に媒介された 語音⇔個別概念 という連合を背後にもった表現。
・内語 : 語規範に媒介された 語音像⇔個別概念 という連合を背後にもった認識。
・言語 : 言語規範に媒介された 言語音(語音の連鎖)⇔個別概念の相互連関 という連合を背後にもった表現。
・内言 : 言語規範に媒介された 言語音像(語音像の連鎖)⇔個別概念の相互連関 という連合を背後にもった認識・思考過程。
なお、上のように規定した 内言(内言語・内的言語・思考言語)、 内語とソシュール派のいうそれとを区別するために、ソシュール派のそれは「内言」(「内言語」・「内的言語」・「思考言語」)、「内語」のようにカッコつきで表記します。
また、ソシュールは「内言」つまり表現を前提としない思考過程における内言および内言が行われる領域をも langue と呼んでいるので、これも必要に応じてカッコつきで「内言」・「内言語」・「内的言語」・「思考言語」のように表記します。さらに、ソシュールは「内語の連鎖」(「分節」された「内言」)を「言連鎖」あるいは「連辞」と呼んでいますが、まぎらわしいので「連辞」に統一します。この観点から見た langue は「連辞関係」と呼ばれます。ソシュールは「内語」あるいは「言語単位」の意味はこの「連辞関係」によって生まれると考え、その意味を「価値」と呼びます。構造言語学では「言(話し言葉)」や「書(書き言葉)」における語の連鎖をも「連辞」と呼び、「連辞関係」を「シンタグム」と呼んでいます。詳細は「ソシュール「言語学」(1)〜(4)」「ソシュール用語の再規定(1)〜(4)」「ソシュール「言語学」とは何か(1)〜(8)」を参照。
さらに、ソシュールは内語における 語音像⇔個別概念 という形態の連合も「シーニュ・記号」と呼んでいるので、このレベルでの「シニフィアン」・「シニフィエ」についてもきちんと再規定する必要があります。実際、語韻⇔語概念 と 語音像⇔個別概念 とは形態が異なっています(前者は概念形態、後者は表象形態)。
【内言レベルにおける再規定】
・シニフィアン → 語音像(個別概念と語規範に媒介されて形成される語音の表象)
・シニフィエ → 個別概念(知覚や再現表象から形成され、語規範の媒介によって語音像と連合した個別概念)
・シーニュ・記号 → 内語(表象形態)
・言語 → 内言(表象形態)
また、実際に表現された言語レベルにおいても、語音⇔個別概念 という形態の連合が「シーニュ・記号」と呼ばれることもありますので、このレベルでの「シニフィアン」・「シニフィエ」についてもきちんと再規定する必要があります。
【言語(形象)レベルにおける再規定】
・シニフィアン → 語音(個別概念と語規範に媒介されて実際に表現された語の音声。文字言語では文字の形象)
・シニフィエ → 表現された語の意味。個別概念を介して間接的に語と結びついている(この個別概念は語規範の媒介によって語と連合している)
・シーニュ・記号 → 語(表現されたもの)
・言語 → 言語(表現されたもの)
なお、存在形態(現象形態)の違いに応じて用語の背景色を形象形態(物質的形態・現実形態)・表象形態・概念形態のようにしています。
語音・言語音・語音像・言語音像・語韻についての詳細は「言語音・言語音像・音韻についての覚書」を、内言・内語については「ソシュール用語の再規定(4)――思考・内言」を参照して下さい。また、書き言葉や点字・手話についても言語規範が存在し、それらについても各レベルにおける考察が必要ですが、ここでは触れることができません。書き言葉についてはいずれ書くつもりではおります。