地域医療振興協会が09年3月末で共立湊病院(南伊豆町)の運営から撤退を表明していることについて、石川嘉延知事は12日の定例会見で、「まずは設置者である(下田市など1市5町でつくる)一部事務組合が考え方や姿勢を示すべきだ」と述べた。同病院は老朽化に伴う改修・移転が問題になっているが、設置場所を巡る関係市町の綱引きが続き、協議は進んでいない。石川知事の発言は、同協会の撤退表明の背景に病院の改修・移転問題が進展しないことへの不満があるとの認識を示し、関係自治体間の協議推進を求めたものだ。
また、石川知事は、同協会がへき地医療を担うために設立された経緯に触れ、「経営が困難だからとすぐに結論は出さないはずだ」と述べ、改修案などがまとまれば撤退しないだろうとの見通しを示した。【鈴木直】
毎日新聞 2008年2月13日