【タイ】サマック首相は先週、米テレビ局CNNのインタビュー番組「トーク・アジア」に出演し、タイ軍事政権による1976年と1992年の武力弾圧に関与したという批判を否定した。
1976年10月事件では、1973年の民主化運動で亡命した元独裁者のタノム陸軍元帥の帰国に抗議しタマサート大学に立てこもった学生、市民数千人を右翼団体が襲撃し、公式発表で46人が死亡。強姦、焼殺といった残虐行為も多発した。
サマック氏は事件当時副内相で、右翼的な言動で襲撃をあおったとされるが、番組では関与を否定し、事件の死者は1人だったと言い張った。また、「右翼で何が悪い? 右翼は国王とともにあり、左翼は共産主義者だ」と述べた。
民主化を求めバンコクで街頭デモを行った市民数万人に軍が無差別発砲した1992年5月事件についても、当時副首相だったものの、無関係だったと主張した。