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康生、自力北京消滅…吉村強化委員長「他選手の結果次第」

準決勝で敗退し、うなだれる井上康生(共同)

 柔道男子100キロ超級の井上康生(29)=綜合警備保障=が背水の陣で臨んだフランス国際で敗れたことで、北京五輪“自力出場”の可能性が消滅した。10日の大会は準決勝で昨年の世界選手権覇者、テディ・リネール(フランス)に敗れた上、3位決定戦も負け5位。この後欧州で国際大会に出場する無差別級世界王者の棟田康幸(27)=警視庁=ら他選手の結果次第では、直接対決を待たずに北京への道が断たれることになる。

 痛恨の敗戦を喫した井上の北京行きが、風前のともしびとなった。1月に結婚し、心機一転して臨んだ大会も結果は5位となり、これで5大会連続のV逸。試合直後は号泣して悔しがった井上も「北京の道はほぼ厳しい状況になった」と現実を直視。全日本柔道連盟の吉村和郎強化委員長は11日、井上の北京行きについて「ほかの選手の欧州での結果次第」と厳しい見方を示した。

 ライバルの棟田は22日からのドイツ国際、昨年12月の嘉納杯東京国際で井上を下した石井慧(21)=国士大=は、オーストリア(16、17日)とチェコ(3月)の両大会に出場。最重量級の五輪代表争いで一歩リードとされる2人が各大会で結果を出せば、井上の“自力”での北京出場はほぼ不可能となりそうだ。

 アテネ五輪以降苦戦の続く日本柔道は、国内より海外選手に対する強さを重視する傾向にある。井上自身も昨年、全日本選抜体重別、全日本選手権で敗れながら世界選手権代表に選ばれたのは、フランス国際での優勝があったからだ。ライバルとは4月の選抜、全日本での直接対決を残すが「あくまで日本人同士の試合。(五輪代表は)金メダルに誰が一番近いかという判断になる」吉村強化委員長は代表の選考基準に変わりがないことを強調した。

 他選手の“結果待ち”の状況になった井上。父・明さん(61)は「全日本選手権が最後の舞台という新たな思いを持ち直してほしい」とあきらめない姿勢を期待した。審判が下るその日まで戦い続けるしかない。

 ◆国際合宿に参加! 
  敗戦から一夜明けた11日、井上はパリ市内でスタートした日本や各国代表が集まる国際合宿に参加。前日の落胆ぶりから全日本男子の斉藤仁監督は、合宿参加は「本人次第」としていたが、気持ちの整理をつけたようだ。合宿には大会で敗れた18歳の世界王者・リネール(フランス)も参加しており、乱取りなど練習の中で、首脳陣に外国人選手への対策をアピールしたいところだ。

 ◆亜希夫人ブログ500件の励まし 
  井上と1月に結婚したタレント・東原亜希(25)の公式ブログにはこの日、ファンから500件以上の励ましのコメントが寄せられた。東原は「すごく励まされました。これからも現実と正面から向き合いたいと思います。まだ本人には会ってないけど、お疲れさま、とともにみんなからもらった言葉も伝えます」と心境をつづった。

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(2008年2月12日06時00分  スポーツ報知)

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