アンプの製作記事の続きです。
ケースに入れる前に,電源をどうするかを検討しました。
- 3端子レギュレータで5Vを作る。
- スイッチング・レギュレータを購入し,使う。
- ディスクリートの電源を設計し,製作する。
●スイッチング電源を購入
モノ・アンプを2個使用しているので,電源も独立していますが、基板上では,DCジャックのところで1本化されています。基板を少し削れば分離できそうです。
5V-2Aというスイッチング電源を2台購入し,接続しました。
●ヘッドホン・ジャックの配線
ヘッドホン・ジャックは、外観を見ただけでは,どのように接続されているかがわかりません。
まず、ヘッドホンを差し込んで,アナログ・テスタで端子をあたりました。パネルにジャックを取り付けるところがコモンだと思い,左右に出ている端子をテスタの先端で触ると,カリッという音が聞こえます。
差し込む前と,差し込んだ後にスピーカとヘッドホンを切り替えるための端子も,テスタで確認しました。ヘッドホンを差し込む前にONになる接点をスピーカへ、差し込んだ後にONになる側を電解コンデンサ100μFでヘッドホンにつなぎます。
●ヘッドホンで聞く
ジュルジュルという耳につく音がしています。音の音量に引きずられてそのへんな付帯音が変化します。
これでは、落ち着いて音楽聞くことができません。スピーカで聞いている限り,それほど気にかからなかったのですが,一度,この付帯音が気にかかると,スピーカでも聞こえてきてしまいます。
実験用DC電源につなぎ直すと,ヘッドホンでも,サーという高音はしますが,よけいな音は聞こえません。スイッチング電源が原因であると思われます。
●積層セラミック・コンデンサ
ノイズと聞いてコンデンサと反応するのは良くないかもしれませんが,電源に入っている電解コンデンサの根元に,0.1μFの積層セラミック・コンデンサを取り付けて,基板をネジ留めせずに,試聴。
少し,ジュルジュルが少なくなったような気がしたと思ったとき,プリント基板のフレーム・グラウンドが浮いていることに気がつきました。ワニグチ・クリップでつなぐと,ガリッという音がして,急に音が大きくなり,ジュルジュルがどこかに行ってしまいました。
つまり、積層セラミック・コンデンサを取り付ける前の試聴では,アースが浮いていたということです。
その後,試聴を続けると,かすかにジュルジュル、サーというよけいな音が耳についてきます。まだ残っているようです。
●大容量コンデンサ
次にやることは,そうです。電源のコンデンサの容量を増やすことです。多ければよいというものではないようですが,12000μFが手元に一つあったので,電源を一つにして,接続しました。
サーというノイズが、たぶん、なくなったようです。
●使用したヘッドホン
AKG K-601
●形式:オープンエアー・ダイナミック型
●インピーダンス:120Ω
●感度:101dB/mW
ここにきて、やっと普通に鳴りだしました。