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経済

音楽プレーヤー2強時代突入 “元祖”ソニー盛り返す

2月12日21時2分配信 産経新聞


音楽プレーヤー2強時代突入 “元祖”ソニー盛り返す

アップルとソニーの2強による寡占化が進む携帯音楽プレーヤーの売り場=東京・有楽町のビックカメラ有楽町店

 携帯音楽プレーヤーの国内市場で、“元祖”のソニー「ウォークマン」と新王者のアップル「iPod(アイポッド)」の対決が激しさを増している。一時約14%までシェアを落としたソニーだが、動画再生できる小型機種の投入などで3割まで盛り返した。一方アップルも勢いを維持し、シェア5割を突破。市場では2強の寡占化が進み、中下位メーカーが苦戦を余儀なくされている。

【関連フォト】「アイポッド・テレビ」って?

 「日本ではワンセグ対応型が好調で、シェアはほぼ30%。海外でもまだ伸ばせると感じている」

 ソニーの大根田伸行・最高財務責任者は、先月末の平成19年4〜12月期決算の発表会見でこう述べ、20年3月期の販売目標を当初の500万台から550万台に上方修正した。

 調査会社のBCNによると、ソニーの携帯音楽プレーヤーの国内シェアは17年に13.9%にまで落ちたが、昨年12月は28.8%と急速な回復をみせている。原動力は昨年春に投入した動画対応型の「A800」シリーズ。小型ながら精細な動画を再生でき、量販店でも売れ筋に躍り出た。加えてワンセグが視聴できる新シリーズも発売し、勢いを加速させている。

 昭和54年にカセットテープ式が登場し、ソニーのブランド力を高めたウォークマン。しかし平成3年にアイポッドが発売され、斬新なデザインや簡単な操作性が大人気となり、王座を奪われた。

 ソニーは「音質を追求する路線を貫き、音楽ファンに浸透した。日本の消費者のことはわれわれの方が知っている」(商品企画担当の佐藤淳氏)と対抗姿勢を鮮明にする。ただ、アップルのシェアも昨年秋の新モデル投入をきっかけに5割を超え、昨年12月は54.8%(BCN調べ)。アップル日本法人は「新しい製品を出し続け(ソニーとの)差を広げる」(広報担当者)と意気込む。

 一方、アップルとソニーの合計シェアが8割を超え、そのはざまで、ほかのメーカーは「2社にない持ち味が出せなければ買ってもらえない」(大手)と悩みを深める。

 ケンウッドが今月発売した「メディアケグの」新機種は、ICレコーダーの機能を併せ持ち、「楽器演奏も高音質録音できる」。東芝の「ギガビート」は、無線LANを使って楽曲をダウンロードできるアイポッド「タッチ」に対抗。「タッチでは難しかった無線LAN設定を簡単にした」(企画担当者)という新型を今月投入した。

 2強のシェアに割って入る戦略が求められる中で、日本ビクターは昨年の年末商戦向けの新製品を見送った。「音響面や動画機能など、前面に出す機能について議論を深めている」(広報担当者)というが、巻き返しは簡単ではない。

 海外に目を向ければ、アップルのシェアは欧米各国で7割前後と圧倒的だ。携帯音楽プレーヤーは新規参入が比較的簡単で、韓国などアジア企業が日本で製品を投入した。しかし、すでに多くのメーカーが撤退に追い込まれている。今後も2強の攻防が激化し、一層の寡占化が進めば、撤退や事業再編の影がちらつくことにもなりそうだ。(塩原永久)

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最終更新:2月12日21時4分

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