先日ラジオでスポーツニュースを聞いていた。仕事をしながらだったので、よくは聞いていなかったのだが、北京オリンピックで馬場馬術団体で日本選手史上最高齢(出場時)の「ホケツ」選手が出場する見通しであると伝えていた。 それを聞いてふと思ったことは、「補欠選手ねえ・・。本命の選手が怪我でもしたのか・・?それにしても史上最年長で出られるとはラッキーだなあ。」と思っていた程度だった・・。 「ああ、補欠じゃなくて、法華津さんって苗字なんだあ!!」 失礼ながら、そんな苗字があるとは知らなかったのだ。 日本史上最年長での北京五輪出場が確定した馬場馬術の法華津寛(アバロン・ヒルサイドファーム)。東南アジア・オセアニア地域予選審査会で愛馬ウイスパーと(フランス南部レザークシュルアグジョン、時事) 気を取り直して法華津さんについて調べてみてびっくりしたことは、何とこの選手は東京五輪に出場していたのだ。 東京五輪後は、84年のロス大会では文字通り「補欠選手」ということで、次の88年のソウル大会では出場権は獲得したものの、馬が検疫にひっかかりいずれも出場できなかった。 よくスポーツ競技で重要なものは「心技体」というが、「心」は無論だが、他の競技で特に重要視されるのが「体」、つまり身体能力がモノを言う五輪で「技」が優先される異色の競技といっていいだろう。 しかもそれは人間だけでなく、出場する「もう一人の選手」つまり馬にも求められる。競馬のようなムチ入れと違い、最小限の指示で障害を飛び越えたり、フィギュアスケートのようにいかに美しい運動をさせるかなど、意思疎通の重要性が問われる、まさに「人馬一体」の競技である。 なぜそれを知っているのかというと、去年香港に行った際に、空港など、街の至るところで宣伝ポスターが貼ってあったからだ。最初は「何でそんな遠くで・・?」と思ったのだが、よくよく考えてみれば馬術という競技はヨーロッパ発祥の「紳士の競技」であるから、10年までイギリス領だった香港で行うというのが自然の流れかと思う。 |