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豪州 アボリジニに謝罪へ (1/2ページ)
このニュースのトピックス:アジア・オセアニア
【シンガポール=藤本欣也】オーストラリアのラッド首相は13日、先住民であるアボリジニに対し、過去の政権が行った政策について公式に謝罪する。同国首相がアボリジニへの政策で謝罪を表明するのは初めて。12日には首都キャンベラの連邦議会に史上初めてアボリジニを招待して記念式典が催され、ラッド首相は「きょう私たちは過去の誤りを正すため、小さいが意義のある一歩を踏み出した」と強調した。
この日、議会内のホールで行われた式典ではアボリジニたちが「歓迎」を意味する舞踊を披露。先住民であるアボリジニたちが所有していた土地に、首都キャンベラが建設されたことが公式に認められた格好となった。
アボリジニは、「原住民」を意味する英語のABORIGINEに由来し、現在の人口は島嶼(とうしよ)部を含めると約46万人で、豪州の全人口約2000万人の2%強に当たる。
アボリジニたちは18世紀以降、英国からの流刑者を中心とした白人の入植過程で、「ハンティング」と称して殺害されたり、土地を奪われたりするなど、さまざまな迫害に遭ってきた。20世紀に入ると、白人優遇の「白豪主義」のもと、隔離政策が実施された。