東京で、喉に割り箸が刺さり、病院での診察後に死亡した4歳の男の子の両親が、病院側を相手取り損害賠償を求めた裁判で、東京地裁は両親の訴えを退けました。
この裁判は、9年前、杉野隼三ちゃんの喉に綿アメの割り箸が刺さり、死亡した事故をめぐり、両親が「不十分な診察で死亡させた」として、搬送先の杏林大病院側と担当医師を相手取り、およそ9000万円の損害賠償を求めていたものです。
判決で東京地裁は、「当時の医療水準やけがの状態などから、診察に過失があったとは言えず、診察と死亡の因果関係は認められない」として、両親の訴えを退けました。
この事故をめぐっては、担当医師が業務上過失致死の罪に問われた刑事裁判の1審は、「診察や検査は十分ではなく過失は認められるが、死亡との因果関係まではない」として、無罪判決を言い渡しています。(12日15:32)