ディリ──東ティモールでは12日、ラモス・ホルタ大統領が反体制勢力に銃撃され重傷を負った事件を受けて、非常事態宣言が発令された。
グテーレス大統領代行はテレビ放送を通じて、2日間の非常事態を発表した。期間中は集会開催が禁止され、警察当局による捜索・逮捕権限が強化される。
首都ディリ市内では国際部隊や警官隊によるパトロールが行われ、商店や企業の多くは休業している。騒乱発生は今のところ報告されていない。
一方、負傷したラモス・ホルタ大統領は11日夜、オーストラリア北部ダーウィンの病院に搬送された。大統領は予断を許さない容体にある。
医療関連団体ケアフライトの関係者によると、大統領は生命維持装置を装着し、人為的な昏睡状態でダーウィンの病院に収容された。東ティモールの病院で手術を受けたため、容体は安定している。これまでに数回の輸血が行われた。