WWW http://www.iwate-np.co.jp

神秘的彩り 滝観洞大ホール


 住田町上有住の滝観洞(ろうかんどう)で9日夜から10日早朝にかけ、東京都の東京スペレオクラブ(落合直之会長)と一関市の東山ケービングクラブ(菊地敏雄代表)の合同調査が行われた。これまでの調査で鍾乳石などに彩られた大ホールなど新たな発見が相次ぎ、神秘の巨大洞窟(どうくつ)の全容が少しずつ明らかにされている。3月中旬には国道283号仙人峠道路滝観洞インター開通が決まっており、滝観洞は国内有数の巨大洞窟として観光の目玉となりそうだ。

 調査は2000年から継続しており、この日は県内や首都圏から女性1人を含む隊員9人が参加。2−4人のグループに分かれ、洞内の測量や写真撮影などを行った。

 観光洞最深部の「天の岩戸の滝」の上部へ、高さ約35メートルをロープで一気に登り、体がやっと通るほどの細く曲がりくねった穴の中を約1時間半かけて進むと、最大幅約20メートル、奥行き約50メートル、最大高さ約20メートルの大ホールにたどり着いた。

 内部は石筍(せきじゅん)などの鍾乳石が多数存在し、神秘的な雰囲気に包まれていた。

 滝観洞は1966年の東海大調査で全長1400メートルとされていたが、合同調査では既に全長3200メートル、高低差115メートルに及ぶことが判明しており、今後調査が進めば、全長で国内10位以内に入る大洞窟となりそうだ。

 菊地代表は「滝観洞の魅力はまだまだ調べ尽くされていない」と話し、精力的に調査を継続する構えだ。

【写真=合同調査で新たに発見された大ホール。純白の鍾乳石に彩られている=ストロボ多灯撮影(陸前高田支局・太田代剛撮影)】

(2008/02/11)

ロード中 関連記事を取得中



トップへ