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重機窃盗被害 3年連続全国最悪 県南・県西に集中 |
2008/02/11(月) 本紙朝刊 第1社会 A版 23頁 |
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昨年一年間に県内で認知されたパワーショベルやブルドーザーなど重機の窃盗被害件数は百九十八件で、三年連続で全国ワーストワンになったことが、県警のまとめで分かった。重機窃盗は二〇〇五年ごろから関東近県で急増し、県内は〇五年から二年連続で三百件を超すなど多発地域となっている。被害はつくばエクスプレス(TX)の開通などで開発が進む県南・県西地区に集中しており、工事現場の多さが狙われやすい一因とみられる。また、盗品の大半は国外へ輸出されており、中国など開発が進む東南アジア諸国での重機需要の拡大が背景にあるとみられている。
県警によると、県内の重機窃盗被害は〇五年三百六十四件、〇六年三百三十三件を数えた。県警は被害拡大を防ぐため、捜査を強化。〇五年から三年間で重機窃盗専門の十グループ計五十三人を逮捕し、昨年は百九十八件(前年比百三十五件減)と大幅に減らしたが、全国ワーストワンから脱出できなかった。
建設用重機は高額な物品にもかかわらず、工事現場など屋外に放置されていることが多いため、警備の手薄な夜間に狙われやすい。鍵の種類が少なく、同じ会社のものであれば、機種が違っても同じ鍵が使える場合もあり、職場で使用していた重機の合鍵を作り、犯行に及んでいたケースもあったという。
盗まれた重機の大半は、「ヤード」と呼ばれる作業場に運び込まれ解体された後、輸出用コンテナに詰め込まれ、スクラップ名目で横浜港からベトナムに輸出。現地で組み立てた後、陸路で中国に再輸出されていた。
重機窃盗が県内で多発した背景について、県警幹部は「TXの開通に伴い、周辺の土地開発が進み工事現場が増えた。夜間の現場は無防備に近く、狙いやすい」と指摘。盗品が海外輸出される点について「経済発展している中国などで重機の需要が拡大しており、手っ取り早く金になるからではないか」としている。
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