黒いページ企画31


さらにさらにウソついちゃいますよ


ソフトバンクの端末販売で、量販店などでたまに行われている、スパボ一括9800円という販売方法。これは、最初に9800円支払うと2年間は完全無料(ただしユニバーサル基金7円は負担有り)という販売方法です。

これについての説明記事中で、ソフトバンクは「販売店が独自にやっていることなので知らない」としらを切りました。明らかにインセモデル撤廃の流れに反するこの販売方法に対して、ソフトバンク本人は知らない不利を決め込むつもりのようです。

では、実際のスーパーボーナスの流れを確認してみましょう。実際には下図のようになっています。

スパボのしくみ

ここでは端末の仕入れ価格を2万5千円とし、販売店は5000円のマージンを取って3万円で販売することとします。

まず、ソフトバンクから販売店に端末を卸します。この時点で販売店は2万5千円の出費です。そして次にユーザが端末を購入します。この時点でソフトバンクとユーザの間に「ローン契約」が取り交わされ、端末はユーザの手元に、ユーザからソフトバンクに「3万円分の債権」が移動し、ソフトバンクが代わりに販売店に対して3万円を支払います。そして、残った債権を2年かけてユーザがソフトバンクに支払っていくことになります。

ではスパボ一括9800円ではどうなるのでしょうか。まず、端末の卸価格は、基本的に変わりません。この卸価格を変えると言うことはメーカの利益を削ることに直結するからです。また、この時点でソフトバンクが赤字卸しをすることになると、「回線契約も取れていないのに卸せば卸しただけ販売費用がかかる」といういびつな構造になります。そう言う意味でも、この卸価格が下がると言うことはあり得ないのです。

また、スパボ一括では、端末購入後2年間の支払いが無くなる、と言うことですから、端末購入プロセスが終わった時点で、ソフトバンクは債権を保有していない(完済している)ことになります。

この二つの事実から導かれるのは、次のようなプロセスです。

スパボ一括のしくみ

仕入れからユーザーの手元に端末が届くまでは同じです。その後、ユーザはソフトバンクに3万円分の債権を支払い、ソフトバンクが販売店に3万円の代金を支払うのも同じです。この時点で、ソフトバンクは3万円の債権を保有しています。これではどうしてもそれを弁済しなければなりません。そこで、ユーザがその債権を9800円で購入するのです。こうすることによって、債権は無事ユーザの手元に戻って帳消しとなり、以降の支払いが無くなるわけです。

つまり、何が言いたいかというと、

スパボ一括においてソフトバンクは9800円で債権を譲ると言う特別対応をしている

と言うことです。

自分で特別対応をすることでこういった販売形態を実現しているのに、「販売店が勝手にやった」としらを切るとは、なかなかあくどいですね。

これがソフトバンクという嘘つき会社の実体です。

※その後の情報で、「スーパーボーナスで契約された場合、ソフトバンクが2万円の奨励金を出している」ということがわかりました。つまり、一旦3万円の債権を発生させるのではなく、量販店からの9800円、奨励金の2万円で端末を原価購入している、と言う形です。どちらにしろ、ソフトバンクは2万円もの特別対応をしていたわけですね。

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