廃棄物投棄:ゴミで病んでいく東海(下)
9地点(37.5%)は船舶停泊用や工業用水として使える3等級で、魚の生息や養殖が可能な1等級は1地点、海水浴が可能な2等級は9地点で、合計41.7%に過ぎなかった。海洋研究院の関係者は「この海域には窒素成分を多く含む生ゴミが大量に捨てられたため、別の投棄許可海域である東海「丙」海域と西海(黄海)「丙」海域も同程度に汚染されている」と話す。
水質汚染の別の目安である化学的酸素要求量(COD=水中の有機物量を量る目安)も状況は同じだ。等級外(4PPM超)と3等級(2‐4PPM以下)は9地点(37.5%)に達する。東海の中央の水質等級は水質が悪いことで知られる京畿道の始華湖(2006年現在、CODが4.7PPM)に匹敵するほど汚染されている。
◆「自然に回復するには100年以上」
問題海域の海水水質よりさらに深刻なのは、海底の堆積(たいせき)物だ。海洋研究院によると、91年から昨年までの17年間で、東海「丁」海域に捨てられた廃棄物の総量は2352万3000トン。15トントラックに換算すれば157万台分の廃棄物がこれまで海底に沈み、海水で薄められ海中を漂っていたことになる。問題は、こうした廃棄物の中に鉛・カドミウム・水銀といった人体や生態系に致命的な影響をもたらす有害重金属が大量に含まれていることだ。
米海洋大気庁(NOAA)によると、こうした有害重金属は堆積物1キログラム当たり数十ミリグラム含まれていても生態系に深刻な影響をもたらすという。海洋研究院の関係者は「この16年間、東海“丁”海域だけで4万2800トンの重金属が海底に沈み、プランクトンや魚の体内に入っていたと推定される。将来の生態系にどのような影響をもたらすか、見当がつかないほど」と語った。
汚染された廃棄物投棄海域を元に戻すには、どれほどの時間がかかるのだろうか。慶尚北道浦項から東へ125キロ離れた東海「丙」海域(総面積3700平方キロ)について、海洋研究院が「環境復元の妥当性」を調査したところ、今後廃棄物を投棄しないとしても、元通りの状態になるには最低100年以上かかるという見通しが発表された。光州大学のヤン・ソンリョル教授は「東海と西海に対する廃棄物投棄は直ちに中止すべき。環境を元の状態に戻すため、新技術開発などの措置も合わせて行わなければならない」と警告している。
パク・ウンホ記者
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