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女性の一生に添う助産師に 和歌山県立医科大、大卒看護師対象の選考科新設 (2/2ページ)
本来、助産師は正常分娩(ぶんべん)を扱えるが、「病院での出産が増え、正常分娩でも産科医が立ち会うのが普通になり、『医師がいないと働けない』と考える人が出てきた」からだ。
もともと和歌山は、とくに県南部で開業助産師が活躍してきた土地柄。しかし高齢などで休業も増え、県の調査では3年後には14人が不足する見込み。日本助産師会和歌山県支部の神谷和世支部長は「実習を積極的に受け入れ、後輩を育てたい」と協力を惜しまない。
「正常分娩を助産師が扱い、異常分娩を医師が診れば、厳しい職場でも負担を軽減できるはず」と佐野さん。厚生労働省も「現状は産科医の無駄遣い」(看護課)と、院内助産所や助産師外来の設置を進めたい考えだ。
池内教授は「医師の中には、最後に責任を投げられるのを嫌う声もある。うまく医師と連携するには、異常かどうか素早く判断ができる知識が重要だ」と話している。