参加予定者の紹介と、WS事前アンケートの結果
1)中富克己
ふりがな : なかとみかつみ
性別 : 男
勤務先名 :
長崎大学医学部歯学部附属病院
所属等 : 第二内科
職名等 : 助教
立場 呼吸器内科医 肺癌が専門です。臨床倫理担当です。
ワークショップに期待すること
倫理教育のセミナーをきちんとした受けておこうと思いました。
関わっている倫理教育
(対象)医学部1〜4年生、一部保健学科2年生
(内容)実際に講義しているのではないですが、倫理教育のカリキュラム作成に参加しています。
(頻度)年に数回、所属医局内でのレクチャーはしてます。
倫理教育の難しさ
学生に興味をもってもらう事
どのような倫理教育が大切か
現在、一部保健学科と共修ですが、いずれは薬学部、歯学部まで含められればと検討委員会で話してはいます。
2)村松真澄
ふりがな:むらまつますみ
性別 : 女
勤務先名 :
札幌市立大学
所属等 : 看護学部
立場 : 老年看護学講師
老年看護援助論と老年看護技術論を担当しています。
高齢社会において高齢者の医療や看護にかかわる倫理的問題を学生と一緒に考える講義や演習を行っています。
ワークショップに期待することは
医療はチームで行うものですので他職種の方々が、どのような教育をしているか知ること。
チーム医療に参加できる看護師を育てるために他職種が看護師をどう考えているかも知りたい
関わっている倫理教育
(教育対象)と(内容)と(コマ数)を1年単位で書いて下さい。
看護学生2年生・・・老年看護援助論
看護学生3年生・・・老年看護技術論
倫理教育の難しさ
学生の想像力を高めること。
実習に出たら、教育の現場と臨床現場のギャップを感じるのでしょうね。
どのような倫理教育が大切だと思うか
学生の時から、他職種のことを理解し、チームで考えることができる機会があればいいと思います。
当大学は、実際問題としてほかの医療に関する学部がないので将来的には、倫理教育は、地域連携で医療系学部が集合して教育することも必要になるのでしょうね。学生の時から、一緒に教育していれば、地域で連携できますね。
3)福島智恵美
ふりがな : ふくしまちえみ
性別 : 女
勤務先名
: 健和会 柳原病院
職名等 : 医師
立場
病棟、外来、往診医師
WSに期待すること
研修医、病棟スタッフとともに倫理的なこと含めて伸びていけるような病院になれるような工夫は?話しやすい雰囲気のほかには、そういった時間の確保が大事なんでしょうか?保障された時間で行うことは、忙しい時間ではどうやっておられるのでしょうか。また、病院内、往診などでのケースでの、倫理的問題へのアプローチ方法を悩んでいる他スタッフへの関わり方など。医療者の心のケア的な側面ができるような関わりとは?
関わっている倫理教育
・研修医と症例に応じてカンファレンス
・病棟スタッフ&他院所スタッフ含めた倫理的ケースカンファレンスを月1回、約90-120分
倫理教育の難しさ
既に興味がある人たちの集まりでは、問題意識もあり、共有しやすいが、悩んではいるが、まだ意識に上ってきていない病棟スタッフへのアプローチでは、いつも悩みは多い。まず、悩みを言葉にすることに慣れていない。カンファレンスで、そういったことも出していいんだ、という雰囲気づくりはしているのだが・・
どのような倫理教育が大切か
学生のうちから、自分の疑問を言葉にして、相手の言葉も聞き入れるようなかたち。以前、健和会で行っていた対人援助のワークショップは、そういった意味では非常に他種職が1つのグループとなり話し合い、自らをさらけ出し、非常によい時間がもてていたが・・今の業務を行いながらのアプローチが、どうすればいいかなあと。
WSへの質問、希望
教育といいながらも、現場での倫理的問題の共有の仕方についても、再検討する機会にできればと思います。
4)高橋洋一
ふりがな : たかはしよういち
性別 : 男
勤務先名 : 京都大学
所属等 :
大学院教育学研究科
職名等 : 博士課程三回生
このワークショップに申し込んだ理由
様々なお立場の先生方のお話を伺うことで、実際の臨床の場で何が倫理教育において問題とされているのか・重要であるのかを考えたいと思いました。
関わっている倫理教育
医学部で実施されているコミュニケーション実習に模擬患者(SP)として関わりながら、医療コミュニケーションのあり方について先生方と意見交換をさせていただいています。
また、専門学校で担当しています「倫理学」では、インフォームド・コンセントを中心とした医療・生命倫理学の講義を行なっています。(年に90分×7回)
倫理教育でどのような難しさを感じられますか
インフォームド・コンセントやQOLなど、概念の定義を記憶するといった表面的な学習が中心になっていまい、実際の臨床でそれらがいかに問われるのか、なぜ重要なのかといったことにまで、学生とともに深く考えていくことがなかなかできないことに難しさを感じています。
どのような倫理教育が大切だと思われますか
医療・生命倫理やコミュニケーション・スキルについて「知っている」というだけでなく、臨床場面でも通用するよう、深く「身につける」ことができるような学習が重要だと思います。
5)荻野美恵子
ふりがな : おぎのみえこ
性別 : 女
勤務先名 :
北里大学医学部神経内科学
所属等 : 北里大学東病院神経内科
職名等 : 講師
このワークショップに申し込んだ理由またはこのワークショップに期待すること
他の方の取り組みをお聞きすることで、ヒントをえるなど
私の取り組みをご紹介することでご批判いただき、少しは役に立てるかも
関わっている倫理教育
大学5年生の臨床実習の学生各グループに告知のロールプレイ、ディスカッション
を通して教育(神経総会、教育学会総会で発表)
神経難病について4年生の臨床実習入門の時間に「患者さんからまなぶ」授業
1年生に医学概論でテーマ提供、教育、発表
研修医にオリエンテーションで臨床倫理講義
病院にて「臨床倫理を考える会」開催(あまりに忙しすぎて休会中)
病棟スタッフとは実際のケースにつき倫理ケースカンファレンス随時
病院倫理関係勉強会、研究会におけるコメンテーター
各種学会における倫理関係講演
患者による講演を通した倫理教育
倫理教育の難しさ
倫理的に問題がある人の教育の難しさ
現在の医療における諸問題において、臨床倫理教育が非常に重要であるということ
に対する大学側の認識のなさ(最近は少し変りつつありますが・・・)
どのような倫理教育が大切だと思われますか?
実際に問題があったときに、そのつど検討することで、現場での勉強になるが、
学生時代高学年に系統的に教育する必要がある
6)小原眞知子
ふりがな : おはらまちこ
性別 : 女
勤務先名 :
東海大学
所属等 : 健康科学部
職名等 : 教員
立場:健康科学部 社会福祉学科 准教授
ワークショップに申し込んだ理由・期待すること
大学院で医療倫理を教えています。特に今年は大学院生に尊厳死などに興味がある方がいらっしゃることもあり、本格的に教育方法も含めて皆さんと共有したいと思い参加しました。
関わっている倫理教育
「医療倫理」の本を用いていること、東京大学でCBELの夏期講習に参加したこともあり、その方法を中心に進めています。また、ビデオ教材も活用して、ゼミ形式で討論中心にしています。
(教育対象)と(内容)と(コマ数)を1年単位で書いて下さい。
@大学院保健福祉学専攻 博士前期課程、 医療倫理 90分×12回
A学部 医療福祉論 3,4年生 90分×24回
倫理教育でどのような難しさを感じられますか?
大学院生と難病を抱えて入学された大学院生との温度差などがあり、教員としても色々な学生を通して学びになっている反面、難しさも感じています。
どのような倫理教育が大切だと思われますか?
大学病院の医療ソーシャルワーカーとして勤務していた経験、またソーシャルワーカーのスーパーバイザーとして指導にあたっていた経験を含めて、その重要性は痛感しています。特に虐待受けている児童のケース、どのような治療方法を選択しようかと自己決定を支援するケース、療養の場を選択するケースなど、人と関わるソーシャルワーカーには倫理教育は非常に重要であると思います。対人援助職である医師、看護師、教師などは特にこの倫理教育は必須であると思います。
お勧めのテキスト
浅井篤、服部健司編『医療倫理』勁草書房、2002
(しかしこれだけでは不十分であると感じています)
サブテキスト(紹介)
赤林朗編 『入門・医療倫理I』,
勁草書房, 2005
赤林朗編 『入門・医療倫理II』, 勁草書房,
2007
バーナードロウ著 「医療の倫理のジレンマ 解決への手引き」西村出版、2003
森岡正博著 生命学への招待 (その他、森岡先生の本を紹介しています)
7)青戸和己
ふりがな : あおとかずみ
性別 : 男
勤務先名
: 中外製薬株式会社
所属等 : 人財開発部
職名等 : 営業研修グループ
立場中外製薬にてMR(医薬情報担当者)を対象とした継続研修のうち倫理関連研修の企画(資材作成等)
(MRの倫理教育について)
MRは現在認定制度(業務独占ではありません)が設けられており、毎年12月に試験が行われます。合格者については翌年度から継続教育を受講し、5年間で200時間以上履修すれば自動的に認定更新されます。
試験科目のひとつに「倫理」があります。内容としては
@MRの使命と役割
A法と倫理
B製薬企業の倫理
C医療用医薬品プロモーションコード
D医療用医薬品製造販売業公正競争規約
EMRの行動
F医の倫理と薬の倫理
G生命倫理
継続教育における必須時間は年間10時間以上です。
以上の内容のうち導入教育ではすべて網羅し、認定試験に備えますが、継続教育ではC、Dが中心で、そのため研修担当者というよりは本社や支店におります「公正競争規約」担当者が担当しているケースが多いと思います。
倫理教育、特に生命倫理については各社悩んでいるのが実情です。
なおMR研修の担当者は営業経験者が多いです。もちろん研究所、工場、マーケティング等から異動される方もいらっしゃいます。
WSに期待すること
MRにとって認定証更新のため、倫理教育の必要性は理解されている。
しかしながら彼らが興味を持って倫理研修に積極的に参加するか否かは研修プログラムの内容・質に関っている。
このようなワークショップに参加し、MRが前向きに研修に参加する研修材料、研修方法を入手したく参加を申し込みました。
倫理教育の難しさ
自社医薬品に関連するテーマの場合、受講者のモチベーションは高いが一般的な生命倫理のテーマになると参加させられ意識が強くなる。
どのような倫理教育が大切か
自身の仕事に直結する内容のテーマが望ましい。
世間一般の常識や、こちら側からの押し付けにつながるテーマでの研修は受講者満足が得られにくいと思います。
WSへの質問、希望
HPへの掲載は情報共有の面からも是非お願いいたします。
8)冲永 隆子
ふりがな : おきなが たかこ
性別 : 女
勤務先名 : 帝京大学
所属等 :
医療技術学部
職名等 : 専任講師
自己紹介HP:http://teikyo.cc-town.net/staff/modules/staff/staffsingle.php?id=269&cid=33
立場 大学教員(医療系学部での「生命倫理」、「ライフサイエンス」担当の専任講師)
WSに期待すること
どうしたら学生の倫理問題への関心を高められるかを知りたいと思い、また、医療倫理教育に携わっておられる先生方の実践方法、お考え等を学びたくて。
関わっている倫理教育
(医療技術学部1年生)(3クラス=1クラス70名前後×3)に(「生命倫理」の講義)を(90分×14回、通年ではなく半期間、年に1回)行なっている。
(人文系、法学部、経済学、文学部、教育学部等の全学部1年生)に(「ライフサイエンスT・U」の講義、内容的には医療倫理)を(90分×14回、春期と秋期の通年)行なっている。
倫理教育の難しさ
まず、第一に、実際、私が教えているのは、1年生で臨床実習未経験ですので、講義で教えていることと、臨床現場での倫理問題への対応のギャップにリアリティを感じられないのではないかという点です。臨床実習経験のある学年で、倫理教育を受けてもぴんときそうですが、忙しくてカリキュラムに加えることができないと、知人から聞いたことがございます。第二に、教える側(とくにわたくしが……)が臨床経験のない者、倫理や哲学などを専門としている者だとすれば、なんて表現したらよいのかわかりませんし、もともこもなくなってしまうのですが、そういう立場の者が教育すること事態、ある種の限界を感じております。後述いたしますが、医療倫理教育に携わる者も、臨床現場での研修制度があればよいかと思います(実現不可能なのかも知れませんが)。
どのような倫理教育が大切か
現場の医療従事者が事例を上げた上で、経験者、未経験者とが一緒になって検討しあうワークショップ形式の講義。その際、倫理・哲学分野の研究者兼教育者である教員が、基礎的な倫理の枠組みなどをレクチャーしつつ、交通整理する立場にまわるスタイル(ガイドラインの吟味など)が望ましいと思われます。また、諸外国であるような倫理教育を行なう教員の現場研修制度があれば良いかと思われます。
WSへの質問、希望
まことに恐縮に存じますが、事前アンケートの結果内容をお教えいただくことは可能でしょうか。私はまったく臨床経験もなければ、教壇に立って5年しか経っていない立場でおこがましいことなのですが、こういった臨床倫理教育に携わっておられる方々の教育的アプローチやお考えを知り、ご教示いただけましたら幸いに存じます。
9)福山隆夫
ふりがな : ふくやまたかお
性別 : 男
勤務先名 :
東京慈恵会医科大学
所属等 : 人文科学研究室
立場 : 教授(哲学、倫理学研究者。フランクフルト学派研究)
WS参加の理由:昨年はじめて医療倫理の講義をしたが、一般的な話に終ったという反省があった。具体的な事例に即した、問題のはっきりした講義をやりたいと思ったので。
関わっている倫理教育
1.看護学科:3年生。生命倫理学。前期1単位 90分7回。
2.医学科:1年生。看護学科との共修で140名。今年度は「医療総論」で「医療倫理」90分2回、「行動変容」90分2回、グループワーク90分2回 の予定。いずれも前期授業。
3.医学科:一般教育のゼミ。18名履修。通年25回。テキスト 西 研 著『大人のための哲学授業』。約3分の1ほどは倫理的問題にかかわっている。
倫理教育の難しさ
一昨年4月に現在の大学に赴任したばかりで、大学の状況、医療現場の状況がまだ良くつかめていません。しかし、看護学科の学生に比べると、医学科の学生は、倫理教育への関心が低いように思われます。1年の内は、部活動だけをやっていれば良いと考えている節があります。
どのような倫理教育が大切か
医療現場のスキルとしては、私の担当授業以外に、「日本語表現法」という科目でかなり整備された実践的カリキュラムがあります。したがって私は、もっと社会的な見地を踏まえた倫理的観点の獲得をめざしたいと考えています。
WSへの希望
とりあえず今年は、4回分の講義のシラバスを3月中にきちんと構成することを目標としています。内容は、事例の提示、グループ討議、リアクションペーパーの提出、講義のまとめによって構成したいと思っています。
まだ提起の内容が漠然としすぎているのが悩みです。前任校ではソクラテス、アリストテレス、デカルトなどの話をやっていたのですが、それでは現在は抽象的過ぎ、枠も大きすぎて、不適切な印象です。鶉を撃つのに大砲を撃ったような按配で、命中したと言う手ごたえがありませんでした。具体的なスキルをきちんと学びたいと思っています。よろしくお願いします。
10)宮崎みち子
ふりがな : みやざきみちこ
性別 : 女
勤務先名 :
札幌市立大学
所属等 : 看護学部
職名等 : 教授
立場 大学の看護学部教員(助産師)
ワークショップに期待すること
他領域の方との交流から、自分の領域に生かせることを発見したいため
関わっている倫理教育
看護学部2年生を対象に、「看護倫理学」の講義を5回(1回90分)
内容:看護倫理とは、看護実践と倫理的概念、看護における倫理的意思決定、看護実践と倫理的課題(含、各種事例検討)
倫理教育の難しさ
考え方を噛み砕いて具体的に伝えること
どのような倫理教育が大切か
学生の物事に対する価値のおき方の傾向を把握した上での教育
11)参加者氏名 : 長田暁子
ふりがな : おさだあきこ
性別 : 女
勤務先名
: 横浜市立大学附属市民総合医療センター
所属等 : 看護部
立場 : 看護師長・小児看護専門看護師
日本看護協会認定・小児看護専門看護師として、看護部に籍を置き、
病院内・外で小児看護に関する実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究の業務を専任で行っている。
ワークショップに期待すること
臨床の場においてあらゆる判断や行動の基本となるのが「臨床倫理」と考え、倫理的感受性が高まるような教育活動を行っているが、自己流で試行錯誤している状況なので効果的な教育方法について学びたい。
関わっている倫理教育
・院内看護師対象に「看護倫理研修」の講義(180分×1回)
・院内・外の看護師対象に「急変時の看護における倫理」・「小児医療における倫理」の講義(各90分×1回)
・小児科の臨床研修医に行う「医療を受ける子どもと家族の特徴」の講義で小児医療における倫理について言及(60分×12回)
・看護協会など外部機関の研修(小児救急看護、小児訪問看護など)で講師を担当し、小児看護における倫理についても講義(各60分程度×1回)
・臨床の医療スタッフor医療チームが抱く倫理的な問題の相談を受け、カンファレンスなどで問題の分析や対応策を検討(60分×数回)
倫理教育でどのような難しさを感じられますか
臨床の医療スタッフが「何かおかしい」「これでいいのか」と疑問に感じていることは多々あり、倫理的感受性が低いとは思えない。しかし、その疑問をどう取り上げ、対応を検討すれば良いのかが分からず、迷ったり問題が放置されたりする現状がある。個々の医療者が一歩を踏み出せるようになるにはどうすれば良いか悩む。
どのような倫理教育が大切だと思われますか
医療環境、日常的な診療・ケア場面の倫理的問題を、他職種で共有・検討すること
12)山田嘉則
ふりがな : やまだよしのり
性別 : 男
勤務先名 :
東葛病院
所属等 : 医局
立場 : 在宅医療と精神科の臨床医
参加の目的:「臨床倫理」というものを批判的に検討したいと考えているので。
倫理教育との関係
関わっていません。むしろ距離を置きたいです。ただし、臨床場面において倫理的思考や意思決定をつねにすでに行っていること、それを主題的に検討する必要があることは自覚しています。精神科臨床にたずさわって来たため、それは人並み以上に痛感しています。
13)薬師寺道代
ふりがな : やくしじみちよ
性別 : 女
勤務先名 :
愛知みずほ大学大学院
所属等 : 人間科学部
職名等 : 特任教授
立場
医師・現在は医療福祉系大学・大学院での一般医学など医療周辺や生命倫理なの教育、
小中学校での「いのちの教育」としての講演活動が中心。
ワークショップに期待すること
小中学校の子供たちの生命倫理教育に何か活かせるものはないかと考えています。
関わっている倫理教育
医療系の大学にて倫理教育を90分×18回
医療系の大学院にて倫理教育を90分×15回
養護教諭の養成過程にて倫理教育を90分×5回
栄養士の養成過程にて倫理教育を90分×5回
小中学校にて「いのちの教育」を10〜15回/年
医学部公開講座にて1時間(四分割表)1時間(こどもの倫理)を担当
倫理教育の難しさ
倫理教育の評価が難しい。
学生が言葉の遊びに終わってしまいがちであるところが残念。
最近では、学生と価値の共有が難しい。
学生があまりにも身近に起こっている事件など社会情勢に無関心で話題提供ができない。
他人のことはどうでもいいという態度の学生が多いので、倫理の本質を考える授業が理解してもらえない。
低学年では、倫理教育の手法の開発や教える人材が不足している。
どのような倫理教育が大切か
医療者・学生・その他の職種・患者・主婦など様々なバックグランドを持った者によるSGDが大切。
子供から倫理教育を始めることが大切。
倫理「教育」としてではなく、家庭や日常生活の中で、倫理的な問題に気がつき解決できる「生活力」や「生きる力」が必要。
ワークショップへ希望
倫理教育の評価について教えていただきたい。
14)尾崎 章子
ふりがな : おざき あきこ
性別 : 女
勤務先名 : 東邦大学
所属等
: 医学部看護学科
職名等 : 准教授:
立場
現在、学部生を対象に、在宅看護における倫理を担当しています。
WSに期待すること
倫理について基本的かつ系統的な知識を得たいと思いました。
効果的な教育法について知りたいと思います。
関わっている倫理教育
看護学科3なしい4年生全員に在宅看護における倫理的課題の講義)を(90分×1回、年に3回)行なっている。
倫理教育の難しさ
90分間の授業のなかで、学生に倫理という抽象的な概念をどのようにわかりやすく伝
えるのか、身近な事柄であるということに気づいてもらえるかが難しい。
倫理的課題へのアプローチ法(倫理的意思決定過程)にきちんと伝えるのが難しいです
15)井岡 宣人
ふりがな : いおか のぶひと
性別 : 男
勤務先名 :
長野県厚生連佐久総合病院小海分院
所属等 : 医局
立場
医師6年目 総合診療科後期研修医です。現在は99床の病院で一般内科医として勤務しています。
WS参加目的
倫理的に難しいと考える症例を経験するが、どうすれば病院や施設のスタッフ全体で有意義な討論ができるようになるのか知りたいため。臨床倫理自体を勉強したいと思ったため。そしてその教育に興味があったため。
かかわっている倫理教育
医局でケースカンファレンスを行うが、倫理的な面に関して十分に討論できていない。
倫理教育の難しさ
倫理的な面に関して関心を持たないスタッフもいること。
WSへの質問
質問ではありませんが、他の参加者の立場などをみて、倫理教育にたずさわっていない、しかも臨床倫理自体じゅうぶんわかっていない自分が参加してもいいものなのかと、少し尻込みしてしまいました・・・。
16)渡邉淳
ふりがな : わたなべあつし
性別 : 男
勤務先名 : 日本医科大学付属病院
所属等
: 遺伝診療科
職名等 : 講師
立場
大学病院での遺伝診療(遺伝カウンセリング)、基礎医学部門での遺伝子研究(遺伝子診断から遺伝子治療研究)に関わっています。
また、臨床遺伝教育のプログラムに関わり、1年から4年の遺伝医学教育を担当しています。
卒後教育では、臨床遺伝専門医・指導医として臨床遺伝専門医の育成並びに遺伝診療場面での検討機会(遺伝診療カンファレンス)を主催しています。また、日本人類遺伝学会・日本遺伝カウンセリング学会での臨床遺伝専門医制度委員会委員も兼ねています。
ワークショップに期待すること
倫理問題を学生教育に取り入れる際に、motivation
があがる手法について何かないだろうか。また、他の施設の先生方のご経験を知りたくて参加希望しました。
関わっている倫理教育
1年生 発生と再生医療コース(全員必須) で 生命倫理の授業
(45分 年に1回)
4年生 臨床遺伝コース(全員必須) で遺伝子倫理授業・レポートを用いたdiscussion (45分×2回、年に1回)
倫理教育といれるかどうかですが、臨床遺伝コースでは、ロールプレイ(45分×4回、年に1回)や患者会の方にご講演いただいています。
遺伝診療科スタッフ 遺伝診療スタッフケースカンファレンス(1時間、月に1回)
専門家・遺伝診療に関連する臨床医・看護師・心理士 遺伝診療ケースカンファレンス(2時間、月に1回)
倫理教育の難しさ
学生の関心度がまちまち、学生が遺伝に関する問題にどのようにしたら関心をもってくれるか。
遺伝や倫理に関する苦手意識の払拭
どのような倫理教育が大切か
気づきを持たせられる教育 (こんなところにも問題・課題があるんだということ。)
ワークショップへの質問、希望
おいでいただいている先生方のご経験を聞ける時間、discussion
の時間が多いと自分との経験との比較でき、改善点を見出せるのではないかと思っています。よろしくお願いいたします。
17)大柿真澄
ふりがな : おおがき ますみ
性別 : 女
勤務先名
: 北海道勤労者医療協会 勤医協中央病院
所属等 : 5階西病棟
立場 : 看護師(病棟看護スタッフ 12年目看護師)
WS参加の理由目的
師長からのすすめで。倫理問題への関心が他の医療機関では、どれほど高まっていて、どう取りくんでいるのか、知りたい。
関わっている倫理教育
病棟スタッフと不定期で倫理ケースカンファレンスをおこなっている。
倫理教育の難しさ
自分自身も含めてスタッフの倫理問題への関心が高いものではないと感じ、教育も十分ではないため、倫理ケースカンファレンスを行ってもうまくできているのかがわからない。
どのような倫理教育が大切だと思われますか
実際に現場で働いているスタッフへの教育。事例検討の進めかた、考え方。ロールプレイなどで実践的に行う教育。
18)本前陽子
ふりがな : もとまえ ようこ
性別 : 女
勤務先名
: 北海道勤労者医療協会 勤医協中央病院
所属等 : 8階東病棟
立場: 看護師(病棟看護師主任)
このワークショップに申し込んだ理由
自分自身の倫理観について考えたいと思う。
関わっている倫理教育
週に1度、4分割法でカンファレンスをおこなっている。
19)水澤久恵
ふりがな : みずさわひさえ
性別 : 女
勤務先名 :
新潟県立看護大学
所属等 : 看護学部看護学科基礎看護学領域
職名等 : 助教
立場 看護大学教員
WSに期待すること
倫理教育リソース,病院職員を対象とした有効な倫理教育プログラムの組み立て方,プログラム評価の方法,個人の倫理的感受性などの能力評価の尺度について知りたい
関わっている倫理教育
看護大学1年生の看護倫理学1単位/年のうち90分×2回を担当
倫理教育の難しさ
まだ臨床に出て実際の医療現場を知らない大学1年生に対し,倫理的問題状況を理解させることの難しさ,倫理を学ぶことの重要性を伝えることなど
どのような倫理教育が大切か
基礎から応用までを網羅した実践に即した倫理教育,かつ時代の風潮にあったもの.また,個々の事例解決の積み重ねが重要と思う
WSへの質問、希望
倫理教育カリキュラムの複数の紹介,リソース,教材の紹介などを希望致します.
20) 篁 隆雄
ふりがな : たかむら たかお
性別 : 男
勤務先名 :
たかむらアイクリニック
所属等 : 眼科
職名等 : 院長
立場
医療現場の医師(無床の診療所の管理者)
ワークショップに期待すること
これからの医療は、これまで以上に、技術面のみならず、倫理面での研鑽も必要だと考え、臨床倫理に関しての具体的な指針を得たいと思うから。
倫理教育の難しさ
頭では分かっていても、行動に移すのは難しい。
たとえば、インフォームドコンセントについても、患者様に、すべてを網羅して説明し、納得していただくのはするのは物理的に無理な場合が多い。理想と現実のギャップが多いように感じる。
どのような倫理教育が大切か
教える立場の者と教わる立場のものが一緒になって悩みながら倫理観を育んでゆき、その倫理を実践できるような具体的な指針作りが大切だと思います。
ワークショップへの質問、希望
いくつかの一般的で具体的な事例をあらかじめ用意し、それについて考える、ケース・カンファレンスみたいなものが含まれていれば、議論しやすいと思います。
21)川村 和美
ふりがな : かわむら かずみ
性別 : 女
勤務先名 :
(株)スギ薬局
所属等 : 医療教育本部
職名等 : 主任研究員
立場:
薬剤師です。(株)スギ薬局で研究員をしています。同時に静岡大学人文社会科学研究科に身を置いて、倫理の学びを続けています。また、いくつかの薬科大学で非常勤をお引き受けしています。
このワークショップに申し込んだ理由と期待すること:
薬剤師の倫理教育に関する研究を進めています。本ワークショップに参加することで、薬剤師の視点からいろいろ考えてみたいと期待を膨らませています。
関わっている倫理教育
(対象)勤務している施設の社員、薬学生
(内容)新入社員の入社時研修、2年生などに薬剤師のモラルディレンマについてケースを用いたSGD研修を行っています
(頻度)勤務の都合上、年1度の集中講義で実施しています
倫理教育でどのような難しさを感じられますか?
法律を絡んできてしまうところです。ケースを倫理の範囲で考えられる内容に留めたいのですが、どうしても法律の問題になってしまうことがあります。法律の根底には倫理があるわけですから、当然といえば当然なのですが、法律の問題になると答えが決まってしまうため、個人の判断力に委ねるということができなくなり、議論が狭いものになってしまうことが悩みの種です。
どのような倫理教育が大切だと思われますか?
人文学部の学生と医療系の学生が一緒になって事例を検討するような臨床倫理教育は理想的だと思います。が、現状はケースの検討が実務的ではないかと考えています。
ワークショップへの質問、希望
とにかく大変楽しみにしています。タスクフォースとしてお名前が掲載されていた
赤林先生や稲葉先生、藤崎先生にご指導を賜れるのでしょうか?
だとしたら、さらに感激です。2日間、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
22)参加者氏名 : 任 和子
ふりがな : にん かずこ
性別 : 女
勤務先名 :
京都大学医学部附属病院
所属等 : 看護部
職名等 : 看護部長
WS参加の目的:看護職員の倫理教育のプログラムを構築するため
どのような倫理教育が大切だと思われますか
現場で日常的にカンファレンス等で討議すること、コアについては職員共通の教育を
継続して実施することが大事だと考えています。
WSへの希望
いろいろな分野の方と討議できますことを楽しみにしております。
23)米田 吉位
ふりがな : よねたよしたか
性別 : 男
勤務先名 : ワイズクリニック
職名等 : 院長
立場 個人開業 院長
ワークショップに期待すること
なかなか考えたり、議論したりする場所や時間がないと感じていたので。
現在の医療倫理の現状を知りたくて。
倫理教育の難しさ
答えがたくさん有り、人それぞれの人生観などにも(当然)左右される点。
どのような倫理教育が大切だと思われますか?
現実と理論の差を知ること。
継続的な話し合い、考え続けること、常に周囲に相談すること(また相談できる仲間をつくること)
ワークショップへの質問、希望がありましたらお書き下さい。
在宅での尊厳死につきどのように対応するのが本人や家族にとっても良く、
医者にも大きな損害(訴訟になるなどの)にならずにすむものなのかを
、さまざまな立場からの意見を知りたいと考えています。
24)大島民旗
ふりがな : おおしまたみき
性別 : 男
勤務先名 :
ファミリークリニックなごみ
立場: 2006年に開設した大阪にある「ファミリークリニックなごみ」の院長です。
もともと呼吸器内科でしたが、家庭医を志し現在自己研鑽に励んでいます。
このワークショップに期待すること
診療所中心の生活になり、また一方研修医の教育も担当していますので、
臨床倫理の考え方を見に着け教育できるようになることは
よりよき臨床医を養成することに
不可欠な能力と考えます。
関わっている倫理教育
週に1回病院で研修医の症例検討を行う際に必要であれば臨床倫理4分割法を用いています。
年に数回、症例検討、研修医対象です。
年に1回臨床セミナーを関連病院で行いますが、その際にも医学生対象にWSを計画しています。
倫理教育でどのような難しさを感じられますか?
日常診療では職種間の思いの違いを共有するのが大変と思っています。
ワークショップへの質問、希望
今回は教育法の議論が中心とのことですが、
基本部分も抑えていただけたらと思います。
今回は2月11日の朝までの参加で午後から早退しますが参加させていただくことになりました。
25)大熊由紀子
ふりがな : おおくまゆきこ
性別 : 女
勤務先名 :
国際医療福祉大学大学院
所属等 : 医療福祉ジャーナリズム分野
職名等 : 教授
立場
☆大学院で医療福祉倫理の講義を担当
☆出身大学では科学史科学哲学を専攻しました。名前だけご大層な科ですが、これについて、さしたる識見はありません。
☆朝日新聞の科学部の医学記者→科学部デスク→医療福祉担当論説委員として、インフォームド・コンセント、EBM、臓器移植、生殖医療、安楽死、人工授精、体外受精などについて考え、報道し、社説を書いてきました。
☆一般的な倫理教育では取り上げられてないらしい、精神医療、老人医療の日常的な非倫理について報道してきました。
ワークショップに期待すること
「どうしたら学生の倫理問題への関心を高められるか」についてはいまのところ、まったく問題は感じていません。
国際医療福祉大学大学院の院生、藤田保健衛生大の医学生たちの受講態度はとてもよく、毎回4日後までの提出を義務づけているレポートも、示唆に富んでいます(とくに現場体験のある院生さん)。
ただ、まったくの自己流でやっていますので、オーソドックスな倫理教育について知りたいと思いました。
関わっている倫理教育
★その1
国際医療福祉大学大学院で、医学部を除くすべてのコメディカル+PSW、社会福祉士、介護福祉士に医療福祉倫理特論という授業を担当。13回。なるべく現場の生の声に接するように組み立てています。内容については、下記のサイトを。
http://www.yuki-enishi.com/yuki/yuki-02.html
熱心な聴講にゲスト講師も、喜んでくださっています。
http://www.yuki-enishi.com/yuki/yuki-02-1.pdf
★その2
藤田保健衛生大の医学生に1コマ。病理の堤教授が全体のコーディネーター。
インフォームド・コンセントとノーマライゼーションの部分を受け持っています。
倫理教育の難しさ
講義で教えていることを臨床現場で、勇気をもって実践することに結びつけることができているかどうか。
そのため、実践しているロールモデルをお呼びしたりしています。
どのような倫理教育が大切か
医学生と看護学生だけでなく、様々なコメディカル職種、福祉職と協働する実践的臨床倫理教育
ロールプレイがとても効果的なので、その教材をわけていただけるとありがたいです。
自己紹介HP
//☆ http://www.yuki-enishi.com/
★福祉と医療、現場と政策をつなぐ「えにし」ネットのHP
ワークショップへの質問、希望
Dennis
H.Novack教授の講義と質疑に通訳をつけていただけるとさいわいです。
わかったつもりで、ちゃんと意志がつうじていないと、せっかくきていただいても台無しになりますので。
26)佐藤洋子
ふりがな : さとうようこ
性別 : 女
勤務先名 :
北海道大学
所属等 : 医学部保健学科
職名等 : 教授(小児看護学)
立場:長年北海道大学で看護学を専攻している学生に小児看護学を教えています。助産師、看護師の資格があります。
小児医療の現場では、治療や入院などのすべてにわたり意思決定権が保護者にあり、治療や検査を受ける小児自身への説明などが不十分であるように思います。発達段階にあわせて、子どもにどのような方法、範囲で情報を提供することが必要であるのか、考えているところです。また、研究などの依頼についても同様です。また、昨今話題になっている延命治療の中止などについても、どのような手続き、法律が必要であるかについても関心があります。
WSに期待すること
看護職を含めて、多様な職種の方々とこの問題を検討する機会としたいこと。
倫理教育で大切だと思うこと
生活体験の少ない学生に、どのように「患者の利益について考え、医療職として倫理的決定に関与しなければならないか」に関する関心をもたせるためのアプローチが必要であると思います。その方法やプログラム、評価の検討が課題でしょうか?
27)矢島正榮
ふりがな : やじままさえ
性別 : 女
勤務先名 : 群馬パース大学
所属等 :
保健科学部
立場 : 教授(看護師、保健師)
このワークショップに期待することは?
医療職を目指す学生への倫理教育はどのように行われるべきかを考えたいと思いました。
倫理教育でどのような難しさを感じられますか?
多くの学生は、日常生活の中で道徳的基準について考えたり、自分の思いや言葉や行動を
振り返ることが少なく、自分の内の道徳意識を探求することが少ないようです。
そのため、限られた時間の中で、医療倫理の学習が深まっていかないことを感じます。
どのような倫理教育が大切だと思われますか?
具体的な事例に基づいて、学生が自ら深く考えることが必要と考えます。また、医療
職以外の様々な立場からの考え方を取り込み、価値観を広げる機会を提供できると良
いと思います。
28)小田 健一郎
ふりがな : おだ けんいちろう
性別 : 男
勤務先名 : 京都第一赤十字病院
所属等 : 神経内科
立場 : 市中病院(救急を主とする)の神経内科部長
ワークショップに申し込んだ理由
理由は 少し不純です。勤務している病院がこの秋に"病院機能評価"の更新を受けるに
あたって 診療部門の担当になりました。その検討項目に倫理的問題にしっかり取り組んでいるか
があります。 正面きってたずねられると はて しっかり取り組んでいるかなと危惧した次第です。
日ごろは 病棟で 医師、看護師はそれぞれ個別に患者・家族と話しをしていますが
忙しい日常に追われて 場当たり的になっていることも否めません。
ワークショップに期待すること
1)急性期病院の医療従事者が チームとして 組織的、"効率"的に
倫理的問題を取り組んでいく よい手だてがあれば その ノウハウを 得たい。
2)小生自身 臨床倫理を ゆっくりと学んだことがないので どういうものか
まず 知りたい。
とりくみたい倫理教育
事例の検討を 日常臨床で できるような 仕組みを作りたい
倫理教育でどのような難しさを感じられますか?
倫理的な 問題を 一般化、基準化 して 取り組もうとする風土? 文化がない。
どのような倫理教育が大切だと思われますか?
多職種のチームで日常の症例で どういうものが 倫理問題で どのように考える素養を身につける。
29)浅田 春美
ふりがな : あさだ はるみ
性別 : 女
勤務先名 : 群馬パース大学
所属等 :
保健科学部理学療法学科
立場 : 准教授(理学療法士)
ワークショップに期待すること
WSの目的にあった「学習者が興味を持って前向きに楽しく倫理が学べるような教育技法を身につけられる」ことを期待しています。
倫理教育の難しさ
臨床を経験しない学生に「倫理的な配慮」などイメージしてもらうことが難しいと思います。
どのような倫理教育が大切か
倫理ということが具体的かつ身近な出来事として捕らえられるような教育が大切だと思います。
まだ、経験をしていませんので具体的方法は分かりませんが、それらを学びたいと思います。
30)太田祐子
ふりがな : おおたゆうこ
性別 : 女
勤務先名 :
東京女子医科大学
所属等 : 看護学部
立場:看護学部教員(助教)。成人看護学・看護職生涯発達学担当
このワークショップに期待することは?
職種・職位を超えたチームにおける問題の共有方法や環境作り+調整についての探求のため(ともに悩み最善を探り対話・コミュニケーションする方法)、臨床倫理のカリキュラム構築のヒントを得るため、所属・職種・立場を超えたネットワークを期待して申し込みました。
関わっている倫理教育
1.看護学部2年生にインフォームドコンセントの講義を1コマ(90分)行っています。
2.担当する看護学部2年生の成人看護学実習では、4つの大きな目標の一つを「倫理的感受性を養う」としています。臨床実習において、個々のケースに向き合い倫理的側面を重視した教育とカンファレンスを随時(年数十回?)行っています。
倫理教育でどのような難しさを感じられますか?
実感を伴い腑に落ちることの難しさ。
ともに考え悩みつつ最善の方法を探るというのでなく、グループワークなどで分析に走ってしまう危険性があること。
どのような倫理教育が大切だと思われますか?
当事者として考えられるような教育。そのためには「倫理教育」以前に、日頃の他者への関心・いたわりが大切だと思います。また科目の枠を超えて日頃から折に触れ倫理的な視点を持った授業・実習を行い実際の現象とつなげていくことで、実感を持った理解となるのではないでしょうか。講義を行い、実習場面で丁寧につなげていく作業は欠かせません。
更に言えば、学生自身が人として大切にされることとその実感あることを前提にしないと、他者に対する倫理は本当に腑に落ちたものにならないと思います。教員が学生や教員自身の人権について考え実践する。医療スタッフが自分自身や学生・同僚他者の人権・働き方なども含めて考え実践するなどの文化・風土作りを行って示していくことも重要だと思います。
学生同士だけでなく、臨床スタッフや患者・対象者も含めた事例検討などあるとよいのではないでしょうか。「正義」だけでない葛藤やそれぞれの立場からの考え・思いを事例をとおして対話し学ぶことで、複眼的な視点と状況に巻き込まれつつの検討が経験できる(トレーニングされる)のではないでしょうか。
ワークショップへの希望
4分割法を用いた事例検討を行うことがあります。そこで、「最終的にどうするか」やマス目を埋めていく作業(分析)でサクサク進められることがあり、少し違和感を伴うことがあります。分析は大切で多角的な検討に欠かせませんが、「最善について悩むこと」「悩みを共有すること」「互いに理解し合おうと努めること」が臨床や事例でとても大切なことだと思っているので、4分割表にとらわれそれを割愛する危険性を危惧しています。
反対に言えば、その打開を期待しています。
31)加部一彦
ふりがな : かべかずひこ
性別 : 男
勤務先名 : 愛育病院
所属等 :
新生児科
職名等 : 部長
立場:新生児集中治療と最近は一般小児科外来も担当している病院勤務医です。
病院の開設母体である恩賜財団母子愛育会が主催する「母子保健研修会」の一コース
として12年前から「周産期医療従事者のための生命倫理研修会」 (3日間コース)
の企画運営と一部、講義を受け持っています。
このワークショップに期待することは?
臨床倫理教育のあり方に関して、自分なりに工夫をしてきたつもりですが、
未だに様々な迷いを抱えております。参加者の皆さんと様々な情報を共有
する事で、新たなアイデアが生まれる事を期待しています。
関わっている倫理教育
「周産期医療関係者のための生命倫理講習会」で「患者の権利」に関する講義(60分×1,年1回)を行っている。
上記研修会で一グループ7〜8名のスモールグループ討議のファシリテーションと総合
討議の司会を行っている(年1回)
病棟スタッフと倫理ケースカンファランスを不定期で行っている
(90分/回、おおむね年2回程度)
倫理教育でどのような難しさを感じられますか
毎回、ケースカンファランス用の事例を用意しているが、教材作成が負担になっています。
参加者の関心がばらばらな事も、議論を進める上で難しさを感じます。
どのような倫理教育が大切だと思われますか
今後の医療のあり方を考えれば、倫理教育は「多職種」で行う小グループのケース
カンファランス形式がいいと思いますが、その際に必要となるファシリテーターなど
の人材不足が悩みの種です。
ワークショップへの希望
参加者の皆さんと意見交換できる時間を沢山持ちたいと考えています。
32)参加者氏名 : 山中美智子
ふりがな : やまなかみちこ
性別 : 女
勤務先名 :
神奈川県立こども医療センター
所属等 : 産婦人科
立場 : 医師、周産期センター産科部長(今春から看護学部の教官になります)
このワークショップに期待すること
現在は,出生前に胎児の先天的な疾患が判明した妊婦さんの診療を中心とした周産期センターの産科の責任者です。
「なんでも見えてしまう」ようで実は「見えないことが多い」超音波検査で診断された胎児の疾患を巡って,日々悩んでします。
今春から臨床の第一線を離れて看護学部の学生の教育に携わることになっています。そのためのヒントをいただきたいと考えています。
倫理教育でどのような難しさを感じられますか
200人もの大学一年生にどうやって倫理を教えれば良いのか,教官初心者としてとても困っています。
どのような倫理教育が大切だと思われますか
できるだけ具体的な例について考えることが必要だと思います。
立場
生命倫理の教員(非医師)です。
このワークショップに申し込んだ理由
臨床倫理教育を学びたいから。
関わっている倫理教育
医学部1年生全員に生命倫理(通年、90分×25回程度)を、3年生全員に医の倫理(90分×8回:医療事故は弁護士に、末期医療・尊厳死は医師が担当)
倫理教育でどのような難しさを感じられますか?
学生どうしで議論させたいが、必須なので100名以上となり、教員一人では困難。 そこで、出席チェックをかねて、毎回課題を与えて15分程度考えさせて自分の意見を書かせている。 次回に主だった意見を紹介している。
他の教科で頭がいっぱいの学生をひきつけるのは大変。
気を惹きつけるために、資料の中で、重要な用語等は空白にして配布し、学生に考えさせている。
どのような倫理教育が大切だと思われますか?
文学作品、手記、新聞記事、事例などを題材にまずはじっくり一人ひとり考えさせる。それから、討論・議論する。
34) 岡田眞人
ふりがな : おかだまひと
性別 : 男
勤務先名 : 東京歯科大学
所属等 :
社会歯科学研究室
職名等 : 准教授
立場:歯科大学教員
・社会歯科学(医療倫理、医事法制、歯科医療管理、社会保障制度、 コミュニケーション等)を担当しています。
このワークショップに申し込んだ理由またはこのワークショップに期待することは?
・倫理教育の最前線の情報・考え・想いを共有できれば良いと思う。
・歯科の医療倫理教育をどうすべきか、特に「方略」と「評価」について、このWSでヒントを掴みたい。
関わっている倫理教育
・2・4学年 コミュニケーションと医療面接の実習、ロールプレイ 各4コマ(1コマ:90分)
・3学年 医療倫理 PBL 12コマ
・4学年 社会歯科学 医療倫理 1コマ(その他、 生命倫理 1学年 14コマ の講義が行われている。)
倫理教育でどのような難しさを感じられますか?
・学生が登院して臨床実習を行うとき、インストラクターを含めて倫理教育 をどう行うか試行錯誤しています。
どのような倫理教育が大切だと思われますか
分野、方法など記入例:医学生と看護学生が一緒になって事例を検討するような実践的臨床倫理教育)
35)的場 和子
ふりがな : まとば かずこ
性別 : 女
勤務先名 :
医療法人崇徳会長岡西病院
所属等 : ビハーラ病棟
立場 : 緩和ケア病棟医長、後期課程院生
このワークショップに申し込んだ理由
臨床倫理の教育とはどのようなことか,知りたい、考えたいと思いまして。
関わっている倫理教育
昨年は緩和ケア実習にきた研修医対応をしましたが、
今年は、緩和ケアWSで緩和ケアの倫理を半日担当する予定。
倫理教育でどのような難しさを感じられますか?
臨床倫理そのものの位置づけ
どのような倫理教育が大切だと思われますか?
臨床倫理の枠組みの中で行われている<判断>の臨床での帰結についてどのように考えればいいのか?
ワークショップへの希望
ともかく、<臨床倫理>教育ということを実践されてる皆さんが、どのように位置づけて、取り組んでいるのかを知りたい。
36)参加者氏名 : 松崎 淳人
ふりがな : まつざき まこと
性別 : 男
勤務先名
: 東邦大学医学部
立場 : 卒後臨床研修/生涯教育センター副センター長
WSに期待すること
臨床倫理の現状と把握
初めて職業人となる研修医ならびにチーム医療での倫理教育
倫理教育の難しさ
立場の違いが倫理の認識の違いに繋がり、倫理の議論がかみ合わない現状
どのような倫理教育が大切か
価値観の違いを常に認識しながら倫理感を共有すること
37) 佐伯 恭子
ふりがな : さえき きょうこ
性別 : 女
勤務先名 : 首都大学東京
所属等
: 健康福祉学部 看護学科
立場:大学看護学科の中の、成人看護学領域の助教
ワークショップに申し込んだ理由または期待すること
バイオエシックスを勉強したことがあるのですが、昨年度から入った教育の世界で、その勉強してきたことを、どのように発展させていくことができるのか、その手がかりを得ること。臨床倫理の実践という分野で活躍されている方々や、それらに興味を持つ方々との交流をもつこと。
関わっている倫理教育
「倫理教育をしている」とまでは言えませんが、病院での実習指導をする中で、倫理について考える機会を持てるようにと思いながら学生(看護学生です)と接しています。例えば、学生に、倫理的な視点での気づきがあった場合には、そこを掘り下げて一緒に考えたり、気づいてほしい場面では、そのことに目を向けてもらうよう促しています。
倫理教育での難しさ
私の場合、倫理教育へは、上記のように実習指導の中でのかかわりということもあると思いますが、自分でも気づかないうちに、何らかの価値観を学生に押しつけているのではないか、ということへの不安があります。同じ理由で、評価の難しさも感じます。
どのような倫理教育が大切か?
一方的な教育ではなく、自らに生じた疑問を、周りの人と、自由に討議しあえるような場を作ること。実践につながるような倫理教育。
38)平野哲郎
ふりがな : ひらのてつろう
性別 : 男
勤務先名 :
龍谷大学
所属等 : 法科大学院
職名等 : 准教授
このワークショップに期待すること
医療関係者の方がどのような倫理教育を受けていらっしゃるのか知り,法律の世界にフィードバックしたい。
関わっている倫理教育
直接関わっていないが、法科大学院生に「生命倫理と医療訴訟」を教えています。
倫理教育の難しさ
答えがない問題であるために,ディスカッションなどをしても学生がもやもやした思いを残すこと
どのような倫理教育が大切だと思か
具体的ケースを素材にして,医療,倫理,法律など,複数の視点からの議論をすること。
特に,医療系や哲学系の方も,関連する判例は押さえておいた方がよいのではないかと思います。
39)上杉 奈々
ふりがな : うえすぎ なな
性別 : 女
立場:横浜市立大学大学院医学研究科博士課程2年です。
バックグラウンドは法学で専門は医事法・生命倫理です。
産婦人科に所属して、医療者や患者さんにお話を伺いながら
医療の中の法や倫理の問題を考えています。
このワークショップに申し込んだ理由またはこのワークショップに期待することは?
このような臨床倫理の問題を「自ら考えること」と
「教育すること」では、直面する問題が異なる場合が
多いと思います。
そこで、様々な立場の先生方のお話やご経験を伺う
ことを通じて、倫理教育について考えを深めていきたい
と考えております。
倫理教育でどのような難しさを感じられますか?
教育未経験ですが、自身が受けてきたことから、重要だと
感じた点です。
倫理の問題を考えるにあたっては、まず、それを考える人の
経験や立場そういったものが反映されてくると思います。
そういった中で、色んな視点から考えてみることで見えてくる
ものを気づかせる、ということは大事なのではないかと
思っています。そしてそれを現場思考で活かせる橋渡し
をすること。
私自身は法学出身なので、臨床現場がなかなか分からないと
その橋渡しがなかなか難しいのではないか、と思っております。
どのような倫理教育が大切だと思われますか?
他職種・学問分野を越えて議論のできる場の設定。
ワークショップへの希望
具体的な事例等で、たくさん考える機会を頂きたいです。
40)尾崎恭一
ふりがな : おざききょういち
性別 : 男
所属等 : 埼玉学園大学人間学部
立場:
薬科大学薬学部で必修の「医療倫理」担当
ワークショップに申し込んだ理由またはこのワークショップに期待すること
・まだ医療倫理教育が本格化して新しい薬学部の当該教育に参考にさせて頂けるのではないか
と考えました。
・医学部を含めて、医療倫理教育は内容・方法のいずれも担当者の個性に依存し、ばらばらで
す。共通な基本を探りたいと希望しております。
・この現状についての具体的な懸念ですが、HPで各大学のシラバスを拝見しますと、倫理的思
考の教育が疎かで、トピック中心になっているように思えます。それで教育された医療者は、倫
理的思考でなく、訴えられないための戦略的発想で「医療倫理」を利用するだけではないかと、
疑念を感じております。この点について、白浜先生というよりのむしろ他の同業者と意見交流が
できれば幸いに存じます。
関わっている倫理教育
・6年制薬学部生の1年生半数(もう一人の教員が残りの半数)に、70分×14回、毎年9月から
1月まで行い、その後60分の試験で単位認定しております。再来年度には4年生の医療倫理演
習を担当することになっております。4年制薬学部では通年選択科目の倫理学として半年を医
療倫理に当て9年間担当し、現在の薬学部でも2年間担当しましたが、6年制必修科目になって
カリキュラムを根本的に変えて講義しております。
・過去に、国立病院付属看護学校で2年間半期の医療倫理(後輩に引き継ぐ)、昨年・一昨年に
各1回、倫理委員を務める400床の病院職員研修で講演。
倫理教育でどのような難しさを感じられますか?
上記に書きましたが、薬剤師の場合、医師や看護師と患者との関係に比べれば、患者との直接
関係は、事実上も権限上も希薄です。そこに、インフォームド・コンセントひとつとっても、一方で
医療倫理の重要性に、他方で具体的な倫理的場面に、リアリティをもって取り組むように指導す
るのは非常に難しいと感じております。
学生が、やらざるを得ないサイドビジネスのように考えのではなく、自分の重要問題として考える
よう、どう指導したらよいか、思案中です。もちろん、4年次の演習になれば違ってくると存じます
が、1年次の100人講義でもそうできないか、という苦労です。
どのような倫理教育が大切だと思われますか?
競争社会の生き難い現状の中で、学生は、医療倫理という特殊な場面以前に、自分の日常生活
において、倫理的な考え方より損得の戦略的思考が優先されているのではないかと存じます。
それを医療場面だからといって、突然損得を調節して倫理的になれるものでしょうか。リアリティ
のある自分の生活場面で倫理的思考と戦略的思考を反省できる教育抜きで、トピック中心の抗
議では無意味です。しかし、ケーススタディでも、一方では知的な謎解きに堕しても同情共感一
辺倒でも、よい医療者は生まれないと存じます。この点は、現場で直接患者に責任をもって医療
活動をなさり、学部教育から卒後研修までをご指導になっていらっしゃる白浜先生の教育の蓄
積を伺えましたら幸甚に存じます。
昨年、九州の研修会で白浜先生のご指導を受けましたが、余りにも大勢で多様な職種、短時間
でしたので、今回のように少人数の同業者だけでじっくりとご指導頂けるのは大変ありがたく存じ
ます。
41)> 福原 敬
ふりがな : ふくはら たかし
性別 : 男
勤務先名
: 市立旭川病院
立場
内科診療部長 専門は血液内科 教育研修科科長を兼任、
医学教育では旭川医大クリニカルクラークシップ、卒後臨床研修などを担当
このワークショップに申し込んだ理由またはこのワークショップに期待することは?
どうしたら 研修医や学生の臨床倫理への関心を高められるかという目前の問題
に少しでも光明を見出したいことと、自分自身でも臨床倫理問題解決方法の実
利性、有効性をさらに認識したいことです
関わっている倫理教育
卒後臨床研修のオリエンテーションで臨床倫理概論を1時間、インフォーム
ドコンセントを1時間講義しています 主に研修医を対象にしたケースディス
カッションを年に1、2度開催してきましたが(興味のある医師や薬剤師が数名
自主的に参加することがありますが看護師の参加は今までありませんでした)残
念ながらこの1年は途切れています 日常でも折に触れ倫理問題に触れながら
学生や研修医に指導するように心がけています
倫理教育でどのような難しさを感じられますか?
当初は、自分も倫理的な考え方に強い興味を持ち、啓蒙的な役割を果たそうと
言う気持ちが強かったのですが、次第に自分自身マンネリ化してきたことと、以
下に述べるような現実に直面し、モチベーションが以前ほど高く保てなくなって
います。つまり、研修医は義務的に参加してはいますが、積極的な関心を抱いて
いるのではないように感じられます(面白かったとは言ってくれますが)医師の
中にも関心を強く抱く人がいますが、大多数の医師や看護師にとっては、わざわ
ざ時間を割いて参加するほどの興味はないように感じられます。また、4分割表
を用いていろいろ検討する際にも、常識的な結論に終始してしまい、結局すっき
りせず、へえそういうことだったんだ、というような新鮮な驚きを感じる経験と
なりずらいように思えてしまいます。問題を解決する方策に定型性が少ないこと
(こういう問題にはこうやって解決したらよいんだ、というような)も、教えるという
観点から困難を覚えます。これらのほとんどは小生の過大な期待や力不足
のためだと思いますが、壁に当たっていると感じます。
どのような倫理教育が大切だと思われますか?
今までは研修医を対象に考えていましたが、興味を持ちやすいという点からは、
どちらかというと医学生や看護学生を対象とするのがよいかと思います。また、
そのときに発生した事例を提示して適切に指導できれば臨場感があってよいので
しょうが、なかなかそういう症例を探すのが難しいので、教科書のように、基本
的な問題を抱えたモデル症例をいくつか準備、蓄積して、それを提示して勉強し
てもらうやり方が現実的かと思っています
42)安武 亨
ふりがな : やすたけ とおる
性別 : 男
勤務先名 :
長崎大学医学部医学科
所属等 : 先端医育支援センター
職名等 : 准教授
立場: 医学科卒前教育部門 副センター長
附属病院臨床教育・研修センター 副センター長
このワークショップに参加を申し込んだ理由
まず、私自身が医療倫理・倫理教育に関しよく分かっていないのでそれを知りたい。
関わっている倫理教育
現在、医療倫理と名の付くものは3年生を対象に 「医と倫理」「スピリチュアル・ケア」と題して7コマ
今後関わりたい倫理教育
研修医へもオリエンテーション時に行ないたい。
医学科、保健学科(看護、OT、PT)、歯学科、薬学科合同の教育も行ないたい。
倫理教育の難しさ
関心もさることながら、実践の場の提供
どのような倫理教育が大切だと思われますか?
多職種合同でのWS形式の授業?
ファシリテーター、ゲストスピーカーへのWS事前アンケート結果
1)白浜雅司(佐賀市立国民健康保険三瀬診療所所長、佐賀大学医学部臨床教授)
WSに期待すること
さまざまなバックグラウンドの倫理教育に関わる方と、どうしたら、日本の臨床現場で役立つ臨床倫理の教育ができるかを考えてみたい。
関わっている倫理教育
1)佐賀大学1年生対象の臨床倫理入門
この5月からはじまるものであるが、1年生の教養過程の倫理の講義の2コマで、臨床倫理のビデオ群馬大学服部先生が作られた「春の約束」をみて、医療現場の倫理的な問題をまだ医学的知識のない状態でみて、何が問題か、これから自分たちが何を学ぶ必要があるのかを考えてもらう機会を作りたいと思っている。教養では、原則を教えると言うより、このような本がある、このようなことも学ぶ必要があるということを伝えて、あとは自分たちで勉強してほしい。
2)佐賀大学4年生臨床入門における講義と実習
臨床実習に入る前の4年生の最後に、聴診や問診の仕方などの教育の一部として、医療コミュニケーション、インフォームドコンセント、臨床倫理を全体で4コマ受け持っている。臨床倫理の実践には、理論だけでなく、しっかりした対話、コミュニケーションが取れることが前提であると考えている。臨床倫理が臨床入門の一部であるということは、佐賀大学の恵まれた点であると思う。
詳細は論文「佐賀医科大学における医療倫理教育」参照http://square.umin.ac.jp/masashi/rinrikyoiku.html
3)佐賀大学医学部5年生と行なう学生の経験した事例を用いた臨床倫理ケースカンファレンス
年12回ほど1グループ6−8人くらいの学生を相手に6日前までにに全員から事例をメールで送ってもらい、その事例全部に返事を書いてメールでやりとりをする一方、その中で全員で検討したがいいと思われるものについて、火曜日の朝8時から1時間、グループ全員とカンファレンスするもの。主に4分割法で、問題点を整理して、各自の対応を述べ合って、コメントすると言う形。
最近は関心のある法学部の準教授の方、薬局チェーンのの教育担当の方が加わっていて視野が広がっている。
詳細は「学生が経験した症例をもとにした臨床倫理教育」http://square.umin.ac.jp/masashi/education.html
4)大学院での臨床倫理の講義、実習
大学院の実習は、上記の1)−3)を2コマの講義と2回の事例討論で行うが、やはり臨床経験や人生経験が学生に比べて深いので非常に深い検討ができてこちらが教えられることも多い。看護系と医学系の大学院の学生、さらに一般の方も大学院の修士課程にはいるので、その違った立場からの検討も興味深い。事例検討の1回は、上記の5年生の臨床倫理ケースカンファレンスと合同で実施していて、その臨床的な討論に学部5年生の評判も高い。
5)他大学での講義討論、病院での講義討論
臨床倫理の講義の依頼を受ける場合、必ず事前に参加者から倫理事例を出してもらい、その事例を考えながら、臨床倫理の4分割法を提示するということを行なっている。そのことで、自分たちの問題として捉えてもらえるようである。もともと医師と看護師その他のコミュニケーションがうまくいっているところでは、そのような討論が講義に行った後も続いているようであるが、そうでないところは1回の知識の講義として終わってしまっているのが残念である。看護師だけを対象とした講演の依頼の場合、医師と一緒に討論する形の講演実習の形式ならお引き受けすると答えているが、そのような形式の講演実習が意外と難しいようである。
倫理教育の難しさ
大講堂での講義ではなかなか学生の顔が見えず、積極的に自分で考えるということが難しい。
せっかく医学部の中に医学科、看護学科があるのに、学部レベルでは一緒に教育や、事例を討議するチャンスがないこと。
WSへの希望
様々な倫理教育に関わっている皆さんの実践の成果を提示しあうコーナー(本や資料、レポートなどを展示する)を設置したい。
ぜひ皆さんの提示できる資料をもちよってほしいです。
倫理関係でおススメしたい資料
「臨床倫理の討論のホームページ」
http://square.umin.ac.jp/masashi/discussion.html
これまで私が書いてきた倫理関係の論文や学生との倫理事例討論のまとめ、参考になるテキストなどを見ることができます。
2)藤崎和彦(岐阜大学医学部医学教育開発研究センター教授)
ワークショップに期待すること
参加者が活発に関わって皆さんの経験が全体で分かち合えればと思っています。
関わっている倫理教育
倫理、インフォームドコンセント、コミュニケーションに関わる医療者教育
(あちこちの大学)
倫理教育の難しさ
実習現場のhidden
curriculumがまだまだ強いこと。
学生たちの社会経験の乏しさ。
どのような倫理教育が大切だと思うか
現実的、現場的、実用的なスキルのトレーニング
お勧めの倫理教育に役立つHPの紹介
全国共同利用施設としての岐阜大学医学部医学教育開発研究センターは、
医療者教育に関わる医療系職種養成校の教員のためのティーチャートレーニング
の全国センターとして、年4回開催している医学教育セミナーとワークショップ
や、インターネットチュートリアルなど多彩な活動を行っています。
是非下記のHPをご覧下さい。
http://www1.gifu-u.ac.jp/~medc/
3)後藤英司(横浜市立大学医学研究院教授)
ワークショップに期待すること
倫理教育を担当するうえで有用な知識や教育技法の習得
関わっている倫理教育
医学部1年、3年、研修オリエンテーション、大学院での医療倫理教育
感じている倫理教育の難しさ
必ずしも「正解」を示すことができない。
立場、国、時代などによって考え方が異なることがある
どのような倫理教育が大切だと思うか?
医療現場で生じうるジレンマを取り上げること
モデルケースを提示して学生自らが話し合うこと
WSへの希望
モデルケースの共有、教育技法の普及
お勧めの倫理教育に役立つHPの紹介
横浜市立大学HP→特色ある大学教育支援プログラム「医学部における実践的な医療安全教育」
http://info.yokohama-cu.ac.jp/01pr/tokushoku/index.html
http://www-user.yokohama-cu.ac.jp/%7etokugp/
4)中村千賀子(東京医科歯科大学教養部助教授)
自己紹介
東京医科歯科大学教養部で行動科学を担当しています。准教授ですが、医療の領域ではズブの素人ですので、よろしくお願いいたします。
大学では生物学を専攻し、縁あって、東京医科歯科大学歯学部で20数年、ねずみや細菌を利用して実験をしていましたが、歯科健診を通して、子どもたちの虫歯と不安度に深い関わりがあることなど知りました。そのかたわら、1980年、上智大学カウンセリング研究所で学ぶ機会を得て、その後、歯学部で「医者ー患者関係」の演習を担当し、上智でも研修を担当してきました。1992年文科省の大学設置基準の大綱化を受けて、教養部に異動し、「人間科学教育」を医・歯学生に提供していましたが、コア・カリキュラム導入に伴って、医学生はこの教育課程をスキップし、現在は同様の内容で歯学生にのみ「行動科学」として提供しています。中心は、『人間としての成長をもたらすための体験学習』です。多くの人に出会い、自分自身を振り返る、たった、これだけですが、1年間、一人のテューターが20名の学生とともに様々なディスカッションをしながら、夏休みの学外体験学習の1週間を経験し、その後の2学期にはその体験を経験化するためにまた、クラスで演習を繰り返します。
WSに期待すること
様々な専門の参加者が、医療の現場で、援助を必要としておられる方々のこれからの人生をともに深く理解し、職種の限界を互いに補いあいながら、自由に、楽しく、仕事ができるために、ひとつでも「具体的な」自分の目標行動を発見して、職場に戻っていただけるような時間となることを期待しています。
関わっている倫理教育
医歯学科1年生に選択科目で「人間関係とコミュニケーション」を提供しています。コミュニケーションは人間関係を通して互いの理解を進めるという点で、倫理の基本だと考えています。
倫理教育の難しさ
頭で分かっていることを、安寧な気持ちで、落ち着いて行動に移す、また、その行動が相手にとってこちらの意図どおりに伝わることに、倫理問題とされるケースでは、難しさがあること。そして、これについては、知的なレベルだけでは理解しきれないこと。換言すれば感情の伴う体験学習と、理性的な体系的な講義の有機的な連携が絶対に必要なのに、教師自身が他の領域の人とコラボレーションが取れない存在である(成熟した人間として、あるいは社会のオピニオンリーダーとしての資質を持っていない)ことに難しさのひとつがあるような気がします。
倫理教育で大切だと思うこと
人間としての幅広さを広げる工夫。医療者は何でも知っていなければならないということはできないものの、知らないことは(患者さんからも)素直に教えてもらえる姿勢を持てるようになることが基本であると教える素材を作り上げること
お勧めの倫理教育に役立つお勧めの本やHPの紹介
小林純一『創造的に生きる』金子書房
土木工学を専攻した著者は、広島の原爆投下を機に、神学に進み、神父としてボストン大学でカウンセリング心理学を修め、人間としての成長を促す”日本人のためのマイクロ・ラボラトリー・トレーニング”を開発し、上智大学にカウンセリング研究所を創設し、教育・保健・福祉・医療関係に働く社会人のためのカウンセリング研修会を展開。その著者の死後、まとめられたエッセイ集。人間に深く心を寄せる著者の人生を通して、学生が「人間とは」を考える際に身近な、そして意味のある具体例を通しての考察が豊富に述べられています。
よろしくお願いいたします。
5)赤林 朗(東京大学大学院医学研究科、医療倫理学分野教授)
是非、以下のHPにアクセスしてください。私たちの考え方、参考図書など全て記載してあります。
http://square.umin.ac.jp/CBEL/index.html
7)浅井篤(熊本大学大学院医学薬学研究部生命倫理学分野教授、熊本大学医学部附属病院総合診療部医師)
立場:生命倫理学者、総合診療医師、
および「臨床倫理コンサルタント」URL:http://www.kankakuki.go.jp/lab_a-1/rinrisoudan.html
ワークショップに期待すること
他の専門家が行う様々な方法論の経験、見学
関わっている倫理教育
医学部医学科1,3,4,5,6年
大学院医学教育部、修士課程および博士課程
大学院生の個別指導
熊本大学医学部附属病院研修医・新看護師オリエンテーション
薬学部大学院
大学院保健学科修士課程
熊本大学教養科目
熊本中心の医療従事者による「臨床倫理勉強会」主催
非常勤で京都大学大学院医学研究科をはじめとして4大学5学科
グローバルCOE「細胞系譜制御研究の国際的人材育成ユニット」における生命倫理学的考察・教育担当
九州山口地区臨床倫理集中講座「臨床倫理A
to
Z」主催
倫理教育の難しさ
学生に興味をもってもらう事
どのような倫理教育が大切か
学習者の心の琴線に触れる教育、現場で結果のでる教育、教育研究者の育成
8)板井 孝壱郎 (宮崎大学医学部社会医学講座 生命・医療倫理学分野助教授 医学部付属病院臨床倫理コーディネーター)
9)児玉知子(こだま ともこ)(国立保健医療科学院 政策科学部 計画科学室 室長)
1)立場:厚生労働省 医系技官・研究職 (専門:疫学・公衆衛生学、内科・神経内科)
内科・神経内科医として臨床に従事した後、疫学・公衆衛生を学び現職についている。現在は、医療従事者の生涯教育・技術支援の一環として医療の質・安全に関する教育・研修・研究業務に従事している。
(国立保健医療科学院「病院長コース」「看護部長コース」「医療安全リーダーシップ研修」主任。関連する研究「医療倫理についての医学教育のあり方に関する研究(H19-21)代表」、「終末期医療の質の向上に関する研究(H17-19)」、「終末期における望ましい医療の内容に関するガイドラインの策定に関する研究(H16)」、「筋萎縮性側索硬化症の病態の診療指針作成に関する研究(H13-14)」など)
2)関わっている倫理教育
「医療倫理」単独の講義ではないが、病院長、看護部長、医療安全管理者など、現場の医療従事者向けの研修の中で、医療の質の重要な一部分としてふれている。また国際保健コース(MPH)の学生(主として開発国)へも同様に医療の質の講義の中で取り上げている。
3)倫理教育の難しさ
現在私が接する機会があるのは、既に現場経験のある医療従事者(一部行政関係者)で、特に指導的な立場にある方々です。医療技術が進歩し、患者さんの価値観が多様化する中、現場での医療倫理は常に応用問題で、完全なマニュアルなど存在しません。現場経験が豊富な方々自らが倫理的問題を再認識して頂くための教育、また新卒や中堅の方々にどのように教育していただくか、方法論を模索しています。
4)理想的な倫理教育とは
医療従事者としての教育スタート時点から卒後も継続的に、時には患者さんやご家族も加わって頂いて、多職種・多分野の方々を交えた生涯教育が必要ではないでしょうか。また教育現場と医療現場の協力体制も欠かせないと感じています。医療従事者が、職業倫理として「患者さんの最善の利益」を最優先に行動しているつもりであるにもかかわらず、患者さんやご家族に受け入れられないという問題も生じており、最終的には、患者さんと医療従事者のコミュニケーションをいかに良くしていくか、という部分にも帰結するかと考えています。また医療従事者にとっては、実際の医療行為の倫理的、法的側面について認識できることも重要と考えています。
お勧めの倫理教育関連HPなど
@英国Ethox Centre: http://www.ethox.org.uk/
オックスフォード大学では1990年に医学生に対する医療倫理と法律、コミュニケーションスキル教育に関する5年間プロジェクトが開始され、1995年には医学部に医療倫理の講座が開設、精神科医専門医トニーホープ教授のもとOxford大学公衆衛生・プライマリケア講座にセンターを置き、教育・研究活動が始まった。
Ethox Centreの主な活動は@教育と研修、A研究、B臨床倫理コンサルテーションである。
英国臨床倫理ネットワーク(UK Clinical Ethics Network)は2001年に開始され、全国に拡大している。ネットワークの役割は、現在創設段階もしくは既に設置されている臨床倫理グループへの支援とアドバイスを行うこと、臨床倫理グループによるトレーニングを行うこと、有効なデータベースを作り情報提供すること、さらには国際的なネットワークを拡げることなどである。Ethox Centreではホームページを開設し、一般にもアクセス可能な情報と教材を提供しており、ネットワーク推進の重要な位置づけとしている。
A米国ワシントン大学(シアトル):医療倫理に関する講座
http://depts.washington.edu/bioethx/
The Bioethics Education Project
c/o The Department of Medical History and Ethics
Box 357120、University of
Washington School of Medicine、Seattle, WA 98195
定期的にセミナーなども開催しており、米国内・海外から広く参加者がいる(Al Jonsenによる講義も行われる)。HPでは医療倫理のトピックやツールの紹介がなされている。
日本医学教育学会行動科学・倫理教育委員会委員
1)大生 定義
ふりがな : おおぶ さだよし
性別 : 男
勤務先名 : 立教大学
所属等
: 社会学部
職名等 : 教授
このワークショップに期待すること
いろいろな立場・視点の方々からさまざまなお話が聞きたい。
関わっている倫理教育
複数の大学医学部の学生の講義、
研修指定病院での研修医へのカンファランス
一般学生の保健の授業
感じている倫理教育の難しさ
理解・実践などの評価
どのような倫理教育が大切だと思うか
行動変容へつなげられる教育
WSへの希望
参加が一日目だけなのですが、内容についてあとで復習できるような形に残して頂くと大変嬉しい。
2)齋藤有紀子(北里大学医学部医学原論研究部門 准教授)
関わっている倫理教育
医学部、法学部、看護学部、薬学部、医療衛生学部
大学院の講義・演習、臨床スタッフの卒後教育など
どのような倫理教育が大切か
日常的に多職種(チーム)で倫理的課題について話し合える環境作り。
学部横断・職種横断・施設横断的な協力が不可欠だと思います。
倫理教育に役立つHPの紹介
バイオエシックス全般に関して
http://www.cbhd.org/index.html
研究倫理に関して
http://ori.hhs.gov/
3)野呂幾久子(のろいくこ)
東京慈恵会医科大学医大人間科学教室日本語教育研究室
関わっている倫理教育
直接教育に携わっているわけではありませんが、現在大学では1年から6年まで縦に流れる「医学総論」という授業の見直し作業に参加しており、そこでは「倫理教育」が一つの大きな柱になっています。
感じている倫理教育の難しさ
コミュニケーション教育と似ていますが、「道徳観の押し付け」という警戒感を持つ学生が多いこと、倫理が安楽死のような医療的な問題から「ごみのポイ捨てをしない」とういような人間性に関する問題まで広範囲にわたること、正解がない教育であることなど。
どのような倫理教育が大切だと思うか
具体的ではありませんが、いきなり医療的な問題に行くのではなく、まず身近な問題から、そして学生自身に考えてもらう方法が必要かと思います。
WSへの希望、質問
さまざまな分野、職種の方が集まる貴重な機会なので、このWSをきっかけに今後大学、職種、専門分野を超えてこの問題を検討できるネットワークができていったらと思います。
4)青木昭子(あおき あきこ)
横浜市立大学附属病院 臨床研修センター副センター長(准教授)
1)具体的な(倫理教育関係の)立場と関係している倫理教育の内容
研修プログラムの立案・運営がおもな仕事です。
研修医に対する倫理教育は
hidden
curriculumで学ぶことが多いのではないかと心配しながらも
OJTのみで,診療科に委ねられています。
最近は医療倫理よりも社会人としての常識や道徳を身につけてほしい・・・
と思います。
2)このWSに期待すること
参加者が困っていることを共有する。
一般論ではなく,problem-based case-based procedure-bacedで話し合う,検討する。
それとは別に倫理問題にアプローチするときの基本的な手法を学ぶ。
3)倫理教育の難しさ・望ましい倫理教育
評価ができない学習というのは難しいですね
WS協力者
1)堂囿俊彦(東京大学大学院医学系研究科 生命・医療倫理人材養成ユニット 特任講師)
具体的な(倫理教育関係の)お立場
元々のバックグラウンドは哲学・倫理学です。とくにドイツの哲学者であるイマヌエル・カントを研究していました。所属するユニット主催の生命・医療倫理学入門コースでは、そうしたバックグラウンドから、倫理学の基本的な理論についてレクチャーをしています。その他、病院や研究所などでお話をさせていただいております。
関係されている倫理教育の内容
基礎的な倫理理論、より医療の現場に即した生命・医療倫理の4原則や臨床倫理学に関する講義、模擬倫理委員会、模擬倫理コンサルテーションなど
このWSに期待すること
臨床の現場においてみなが話し合えるような土壌作りのために具体的に何ができるのか、参加者のみなさまの取組みをお聞きしたいと考えています。
倫理教育の難しさ
私どものコースに参加される方々は倫理に対する関心が非常に高いので、その点ではあまり難しさを感じたことがありません。問題は、修了された方々が現場に帰られたとき、どのように倫理について話し合うことのできる雰囲気を作ることができるかではないかと考えています。その部分については悩んでいます。
望ましい倫理教育
人それぞれ価値観は多様、倫理問題を解決する方程式は存在しない、だからこそ話し合うことが重要なのだということをちゃんと伝えられる教育。(できたらいいと日々思っています。)