【ドバイ=加賀谷和樹】中東各地で海底通信ケーブルの破損が相次ぎ、広い範囲でビジネスや生活で使うインターネットの接続や国際電話の通信に障害が起きている。各国の通信会社は順次、緊急時の代替ネットワークに切り替えているが、アラブ首長国連邦(UAE)当局は完全復旧までになお10日はかかるとみている。
ペルシャ湾岸の通信大手カタールテレコムは3日、カタールとUAEを結ぶ海底ケーブルが1日に破損したと表明。1日にはUAEのインターネット大手接続会社幹部が同国とオマーンの間のペルシャ湾でも海底通信ケーブルが切断されたと述べた。1月30日にはエジプト北部アレクサンドリア沖の地中海で同国とイタリアをつなぐ海底ケーブルにも障害が発生した。
いずれもケーブル破損の原因は不明だが、航行する船舶のいかりが傷つけたとの見方がある。(11:40)