【パリ=栗田晃】柔道の北京五輪日本代表の選考材料となるフランス国際は9日から2日間、当地で男女7階級が行われる。日本勢は8日、会場となるベルシー総合体育館で最終調整を行い、男子100キロ超級の井上康生(綜合警備保障)らが打ち込みなどで精力的に動いた。
例年、各国の強豪が集まる格の高い大会。最近の不振で、代表争いで棟田康幸(警視庁)や石井慧(国士大)に後れをとる井上にとって、10日の試合で昨年の世界選手権覇者のリネール(フランス)らを破って優勝できればアピールとなる。「気合は入っている。どういう柔道をしなければいけないかイメージもできている」と意気込んだ。
女子52キロ級の中村美里(渋谷教育渋谷高)は減量苦で昨年11月に48キロ級から転向して、初の海外大会。昨年の世界選手権銅の西田優香(淑徳大)としれつな代表争いを繰り広げており、9日の試合に向け「自分らしい柔道をしたい」と誓った。
全日本柔道連盟は、フランス国際、ドイツ国際(2月22−24日)など3月初めまでの欧州国際大会シリーズを、外国人選手との相性を見るため、五輪代表選考の重要な材料としている。五輪代表は4月の国内選考会後に決定する。
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