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【ギョーザ農薬混入】

少ない人員で製造か 農薬混入ギョーザ、休日で生産減

2008年2月9日

 【北京=平岩勇司】中国製ギョーザ中毒事件で、有機リン系農薬「メタミドホス」が混入したギョーザが製造された昨年10月1日と同20日は、原則定休日の祝日と週末にあたり、該当商品の生産量は平日より少ないことが8日、分かった。

 製造に携わった従業員が少ない可能性があり、作業室のカメラ映像と出勤記録簿を押収している中国の警察当局は、関係者を絞り込んで捜査を進めていくもようだ。

 製造元「天洋食品」を調査した双日食料などによると、メタミドホスが混入された「中華deごちそう ひとくち餃子」の製造日の10月1日、天洋食品は同商品を1万1472袋製造。10月の平日平均製造量の約2万2000袋に比べ半分ほどだった。この日は中国の国慶節(建国記念日)で祝日。「CO・OP手作り餃子」に農薬が混入された20日は土曜日で6816袋を製造。同月平日平均の約9700袋より少なかった。

 有機リン系農薬「ジクロルボス」が混入された6月3日の「CO・OP手作り餃子」の製造数は不明だが、同日は日曜日で少量の可能性がある。

 双日食料の担当者は「祝日と週末は原則休みだが、オーダー次第で操業もする。休日でも製造量が多い日もあり一概に言えないが、10月1日と20日の該当商品は少なかった」と説明する。

 訪中した日本調査団によると、ギョーザは包装紙に詰めて製造日の印字、箱詰めをした後、冷凍庫に保管。最大で1カ月保管されるが、テープで密封した状態という。農薬は穴の開いていない袋の内側から検出され、包装過程で混入された可能性が指摘されている。

 

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