野球教室に参加したのは、倉敷市内22の中学校の野球部員およそ130人です。JFE西日本野球部では毎年、中学生球児たちを対象にした野球教室を開催していて、今年は選手やコーチら32人が指導にあたりました。JFEの選手たちは、中学生たちが内野ゴロを処理する時の姿勢やピッチングフォームを見て、我流で覚えた癖を指摘し、基本に戻すよう指導しました。参加した中学生たちは、JFEの選手からの熱のこもった指導をうけ、自分のプレーの変化を体感していました。また、バッティング練習では、「ボールをしっかり見て、ひきつけてバットを出せば、もっと飛距離が伸びる」などのプレー上達のコツが伝授され、アドバイスを受けた中学生たちは、テクニックを一つでもものにしようと、真剣に取り組んでいました。
ぷれジョブを中心とした個性的教育は、平成17年度から福武教育文化振興財団から3年連続で助成を受けています。今回はその3年間の取り組みの成果が発表されました。午前中の発表では、ぷれジョブを通じて不登校を克服した今中翔馬くんと母親の恵美子さんら7人によるパネルディスカッションが行われました。ぷれジョブは、障害を持つ子どもの就労支援や社会的な自立を目的にはじまりましたが、不登校生徒などにも効果があることがわかり、現在では倉敷市内13の中学校区で行われています。また、総社市や岡山市をはじめ、県外にもその輪は広がりを見せています。ぷれジョブの仕組みを生み出した倉敷東中学校の西幸代教諭は「障害のある子どもたちは地域の宝。学校と保護者、地域、企業の4者が連携して子どもを支えることで最終的に温かい街づくりにつながる」と研究成果をまとめました。会場には教育関係者らおよそ100人がつめかけ、倉敷発のユニークな取り組みに熱心に聞き入っていました。
今月7日に開幕した平和の祭典「ピース☆フェスタ」は世界連邦運動協会岡山支部など民間団体が開いたもので、倉敷市では初の開催となります。9日は外務副報道官の谷口智彦さんを招いての講演会が行われました。「日本の平和作り外交」と題された講演のなかで、谷口さんは、イスラエル・パレスチナでの紛争などを例に挙げ、「世界は一瞬たりとも平和であったことはありません」と説明しました。そして、「難民となった子どもたちを守るといった市民レベルでの国際交流活動も、日本の平和外交の重要なひとつである」と話し、「祈る平和」から「つくって育てる平和」への切り替えの必要性を訴えました。