ニュース: 生活 RSS feed
橋下知事 大阪府立高校の学区制廃止を検討 府教委は苦慮 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:どこへ行く、橋下府政
大阪府の橋下徹知事が府立高校の多様化を目的に学区撤廃の意向を示し、府教育委員会が対応に苦慮している。しかし学区制をめぐっては、今年度から従来の9学区を4学区に再編、施行したばかり。学区を撤廃すると「特定の学校に生徒が集中し、学校間格差が広がる」との専門家の懸念もあり、実現には多くの困難が伴うとみられる。
府教委などによると、橋下知事は当選直後から府側との政策協議の中で「学区制の廃止も視野に、府立高校の多様化を進めていきたい」と提言。これに対し府側は、学区が4つに再編、実施されてまだ1年にも満たないことなど現状を説明したという。
橋下知事は知事選の街頭演説でも「勉強はもちろん、スポーツや音楽、芸術など子供がやりたいことをやらせてあげるべきだ。そのために学校をもっと多様化しないといけない」と繰り返し主張、学区撤廃を訴えていた。
学区制をめぐっては、これまで有識者でつくる府学校教育審議会が、学区増▽現状維持▽学区減▽学区撤廃の4パターンについて検討。少子化の現状や、子供の選択の幅を広げる観点から、学区数を9から4に減らすのが望ましいと府教委に答申し、昨春から4学区となった。学区撤廃については「特定の学校に人気が集中し、学校間格差の拡大につながるおそれもある」との理由で見送られた。