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昨春製ギョーザ袋からも薬物検出 徳島の生協回収分

2008年02月10日00時01分

 中国・天洋食品製の冷凍ギョーザによる中毒事件で、徳島県は9日、「とくしま生協」が回収した同社製冷凍ギョーザ3袋から有機リン系農薬成分「ジクロルボス」を検出したと発表した。この成分が検出されたのは福島県喜多方市内に次いで2例目だが、製造日は2カ月以上早く、昨年3月にさかのぼった。包装の外側から微量が確認されたという。徳島県警が問題の包装を詳しく調べている。

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 農薬成分が検出された商品は「CO・OP 手作り餃子(ギョーザ)」。それぞれ07年3月22日と同月29日、同年4月21日の製造で、ジェイティフーズ(東京都品川区)が輸入した。川崎市の港に到着後、トラックで徳島県内の各店舗に直接運ばれたとみられる。

 同生協は問題発覚後、同県内の「コープ石井」(石井町)と「コープ住吉」(徳島市)の2店舗から商品を回収。ジクロルボスが検出された商品は「コープ石井」の店頭にあったものと、購入者が開封せず同店に返品したものだった。回収した同じ商品計77袋のうち、74袋を県保健環境センターで検査。ギョーザの皮や具、包装の内側からは検出されなかった。

 検出された農薬の量は0.0003〜0.0007ミリグラムで、体重50キロの人の1日の摂取許容量の約300分の1以下だという。包装の見た目に異状はなく、においやべたつきはなかった。県は他の商品の包装についても順次検査するとともに、10日朝にはコープ石井への立ち入り調査をする。

 同県内ではこれまで、冷凍ギョーザなど回収対象商品に関して21件の健康被害相談があったが、いずれも問題の商品とは無関係だったという。

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