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【記者ブログ】食の安全学再び:日本政府調査団の説明きいてみる?(2) 福島香織 (2/5ページ)

2008.2.9 16:59
このニュースのトピックス福島香織の北京特派員記者ブログ

■調査団:公安当局に初めて訪問したので、若干説明します。公安当局からは他の関係機関と同様に、他の機関と協力して調査を行っていくとの発言がありました。そうはいってもですね、捜査の関係があるので、細かい個別の事例についてはお話できないということでした。あまり立ち入った話はできなかったんですけれども、日本の警察当局とは協力してやっていきたい、国際警察ルールにのっとって日本から要請があれば、協力して捜査を進めていきたい、ということは言ってました。

■質疑応答はじめます。

■共同:さきほど、中国側の国家品質検査検疫総局(質検総局)が記者向けにブリーフをしたさい、「今回の調査で日中双方は工場の加工から輸出までの過程で異物の混入、または人為的な破壊が行われる可能性は少ないという認識で一致した」と話していたのですが、本当に一致したんですか?

調査団:あの、一致した、ということはないです。工場を見た限りでは、清潔で特段の異常はなかったというだけです。それだけで可能性が全くなくなったとか、そういうことは申し上げたつもりはないです。

■共同:生産過程から輸出まで、とはいっていない?

調査団:今回は輸出過程とかぜんぜんみてませんし。

調査団:日中双方がそういうことで一致したということは、最初からふくめてございません。工場の視察をつうじて、異物混入の可能性が少ない、ということで一致したということはありません。見た範囲では、印象としてきれいな工場だなあ、ということはいいましたが、一致したことはない。中国側が問題がなかった、というなら、どういう調査に基づいてそういうことが言えるのか、というところまで、調査団の方からいろんな資料を要求しまして、これから出てくる資料なども含めて、そういうものをすべて判断したうえでさらに必要があればこちらからまた、質問して確認していかなければならないので、今の時点で日本側がそういうことはありえない。

■共同:もう一点。日中双方は食品安全メカニズムを構築することで話し合いをしている、といっていますが、これは本当ですか?

調査団:先方から、そういうものをつくれたらいい、という話があったのは事実ですが。それについては、なかなか、難しい問題とか技術的な問題があって。

調査団:補足します。日本政府としては食品安全を守るということについては非常に重要な課題で、中国側に対してはいろいろな場面でこれまでも申し入れを行ってきました。日本のポジティブリストがたぶん、きっかけになっているんですけども、いろいろな場面で協力のメカニズムをつくりたい、といってきて、これまで農林水産省、経済産業省、厚生労働省などが質検総局との間で覚え書きのようなものをつくってきました。その延長上で、そういったものを含めながら、もう少しこういった問題に対応できるメカニズムを作りたい、という中国側の要請が今回も繰り返されたということです。日本側としては、今ある既存の枠組みをどうするかとか、新たな枠組みを作る必要があるのか、何をするのか、今後さらにつめていかなければならない、という段階だと思います。

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