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【記者ブログ】食の安全学再び:日本政府調査団の説明きいてみる?(2) 福島香織 (1/5ページ)
■春節快楽!みなさま、中国はきょう、新年初一です。昨日夜、中国人はギョーザを食べて年越しを祝っているはずです。そういえば、6日朝、北京に帰る前に「天洋食品」工場にたちよったら、複数の人が爆竹やら、お菓子やら果物やらを持ち込んでいました。工場内には、製造ラインにかかわった若干名の作業員や班長が外に出してもらえず缶詰状態らしいので、きっと工場内で爆竹ならして、ギョーザたべて、新年を祝ったのでしょう。工場内には回収されたギョーザが山のようにあったでしょうから、食べ放題ですね。あ、最後の一行、冗談ですよ。
■さて、6日夜、爆竹響く北京では、日本調査団は今回の訪中調査における最後のブリーフを行いました。会見、ときいていたのですが、カメラ取りは冒頭だけ、あとはブリーフになりました。要点はですね、工場の衛生管理上の問題で偶然農薬が混入した可能性は、小さくなった。可能性はゼロではないが。でも、人為的に何者かが混入したとなると、強制力のない私たちに調査は不可能、警察当局同士の司法協力をまつしかない、ということでありました。
■中国河北省石家荘市の警察当局は、すでに人事管理簿とかギョーザサンプルとか押収しているそうです。中国の警察は、本気で犯人をさがすとなると、早いですよ。ときどき、犯人でない人が無理矢理犯人にされてしまうこともあるみたいですが。(私の服役経験のある友人は、刑務所内で、兄が犯した犯罪によって、兄が外国に高飛びして逮捕できないから、その代わりに逮捕され服役している弟と仲良くなったそうですが、こういうえん罪はけっこうあるようです。中国で弱者に、いいわけはできません)。
■ただ、警察も政治的理由に左右されてしまう国なので、ひょっとしたら、真犯人はすでにヤミに葬られているかもしれません。この最後の2行は、冗談ですからね。え、冗談に聞こえない?冗談ですよ。最近は、いちいち冗談だといわないと、真に受けてクレームつけてくる人もいるので、記者ブロガーはつらいよ。
■というわけで、あまり事件の真相究明の参考にならないかもしれませんが、日本政府調査団の6日夜の記者ブリーフをご紹介しましょう。会見は完全オープンが原則ですが、ブリーフと言われると、逐語アップしていいのか迷います。でも、オンレコだし、国民の税金を使っての調査ですし、関心の高い問題だし、やっぱりほぼ全文アップします。
■春節の爆竹の音とともにブリーフだ
日本政府調査団、できることは全部やった!
でも、真相に近いことはわかりません。
■調査団:昨日、国家品質検査検疫総局(質検総局)、河北省検査検疫局を訪れ、きょうは河北省石家荘市の公安局を訪問し意見交換し、午後北京にもどってきて、質検総局と再度意見交換を行いました。基本的に原因究明に関しては日中双方協力してあたっていくことは必要だろう、ということで、これからも協力していきましょうということになったかと思います。これで原因が究明されたわけではありませんので、引き続き、あらゆる可能性を念頭に、今後も調査分析をつづけていく必要があります。(冒頭カメラはここまで)