密封のギョーザ袋、内側から薬物 中国での混入確実2008年02月08日00時08分 中国製の冷凍ギョーザによる中毒事件で、兵庫県警は7日、大阪府枚方市のスーパーから輸入仲介商社「双日食料」(東京都港区)が回収した未開封のギョーザのうち2袋から、新たに有機リン系農薬成分「メタミドホス」が検出されたと発表した。このうち1袋は包装袋の内側と外側から検出された。袋には穴や傷は確認されず、完全な密封状態だった。密封状態の商品の内側から検出されたのは初めて。袋の外側から農薬成分が浸透することは考えられず、中国の工場で袋詰めされる前に混入したことが確実になった。 調べでは、2袋は「中華deごちそう ひとくち餃子(ギョーザ)」(20個入り)。1袋には包装袋の外側で検出され、袋左下の端に直径約0.2ミリの穴があった。2袋とも中身のギョーザはすでに腐敗していたが、鑑定の結果、皮と具、トレーからは検出されなかった。 双日食料によると、枚方市のスーパー「ハッピース枚方」から昨年末、「袋がベトベトし、異臭」がするなどとの苦情を受け、10袋を回収。新たにメタミドホスが検出されたのはこのうちの2袋で、双日食料が民間検査機関に依頼して検査したが、農薬成分の特定にはいたらず、今月4日に県警が任意提出を受けていた。 残りの8袋のうち2袋は、ギョーザを製造した「天洋食品」(中国河北省)に返品された。 6袋は直接県警に持ち込まれ、いずれも包装袋の外側からメタミドホスが検出された。このうち1袋の包装袋の内側とギョーザの皮からも検出されたが、袋に長さ約1.5ミリの筋状の傷があったため、傷を通してメタミドホスが浸透した可能性もわずかながら残っていた。県警は農薬成分が混入した場所を特定するために、完全密封の商品の内部からの検出が不可欠としていた。 PR情報この記事の関連情報
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