北信地方の女性(当時30歳)が02年、独立行政法人国立病院機構松本病院(松本市)で出産した際に適切な処置を怠ったために死亡したとして、女性の遺族が担当医師と同病院を設置する国立病院機構(東京都)を相手取り、約9800万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が8日、長野地裁(近藤ルミ子裁判長)で開かれた。病院側は請求棄却を求める答弁書を提出し、争う姿勢を示した。
訴状などによると、女性は02年8月、同病院で三女を出産。その際、出血が止まらず出産から約3時間半後、約7割の出血をしてから輸血が行われたが、2時間後には心停止し、3日後に出血性ショックで死亡した。原告側は病院側に診療と投薬の経過一覧表の提出を求めた。【谷多由】
毎日新聞 2008年2月9日