結核撲滅を目指して世界保健機関(WHO)などが設立した「ストップ結核パートナーシップ」(本部・ジュネーブ)が八日までに、結核に関する啓発漫画の国際公募を始めた。
主人公はサッカーのインテル・ミラノ所属で、同パートナーシップから今年「ストップ結核大使」に任命されたルイス・フィーゴ選手。同選手ら「ストップ結核チーム」がサッカーで結核菌チームと戦い、勝利するという筋書きの脚本に沿って漫画を描いてもらう。
十八歳以上なら誰でも応募でき、締め切りは四月十日。最優秀作品には五千ドル(約五十三万円)が贈られる。
結核は二〇〇五年だけで世界で約百六十万人が死亡した深刻な感染症で、若者への影響が大きい。だが空気感染することや薬で治ることなど基本的知識が浸透していないため、若者に人気のサッカーと漫画を通じ、正しい理解を広める狙い。
審査委員には、漫画好きで知られる麻生太郎元外相も加わる。麻生氏は「サッカーと漫画はどちらも国境や民族を超えた文化で、啓発は大きな前進が期待できる。日本のクリエーターに、その技術と才能を世界にアピールしていただきたい」とコメントしている。
問い合わせはストップ結核パートナーシップ日本、電話03(3292)9288まで。