三木市民「賛成」５３％　小野との市民病院統合

小野市民病院との統合の行方をめぐり、注目が集まる三木市民病院＝加佐

　三木と小野の市民病院統合案について、三木市が市民にアンケートしたところ、回答者の５３・７％が賛成していたことが八日、分かった。賛成と答えた人が建設を望む場所は「地域医療を守るためには、小野市でもやむを得ない」が４５・５％で「絶対に三木市」の４５・３％をわずかに上回った。（佐伯竜一）

　市内に住む十八歳以上の千五百人を無作為で選び、六百二十九人から有効回答を得た。

　統合の賛否は、賛成５３・７％、反対２９・３％。反対意見の中では「診療科が縮小しても単独で存続すべき」が６９％と大半を占めた。「単独運営が困難で、大きな赤字負担となれば廃止も仕方ない」も８・２％いた。

　一方、同市は、小野市から「早急に統合という結論は出せない。協議を進めるべきかどうか判断するまで時間がほしい」との趣旨を統合協議の席で伝えられたことを明らかにした上で「医師不足は進む。小野市との協議を一刻も早く再開したい」との考えを強調した。

　三木市によると、小野市は、二〇〇九年度に加古川市北部に新築移転する県立加古川病院の影響が不透明な点や、財政負担が膨らむ点を理由に挙げたという。

　薮本吉秀三木市長は「統合構想を打ち出した神戸大からは『両市で話し、統合協議の席についてほしい』と言われている。協議再開のめどは立っていないが、粘り強く交渉したい」と話した。

(2/9 11:00)