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奥村 2006年4月にオープンということだけど、以前からここ、アメリカ村でやっていたの?

坂本 いえ。前はスポーツ用品を販売しているビルやったんですけど、そこが移転して。ちょうど、ただの不動産屋っていうんじゃない、変わった不動産屋をやりたかったので、ここにしようと。

奥村 一見するとカフェには見えても、まさか不動産屋とは思わないよね。

坂本 賃貸物件って、ちょっと洋服と感覚が近いと思ってて。みんな気分転換に洋服を替えるように、引越ししたりするやないですか? そういう意味で、アパレルブランドっぽいイメージの店にしたかったんです。でも、さすがに最初は不動産屋とあまりに思われなくて困った(笑)。

奥村 キーカラーを赤にしたのは?

坂本 不動産業イコール住居イコール安心感っていうことで、不動産屋はアースカラーを使うことが多いんですよ。でも、ウチがめざしているのはむしろ「不動産ちゃうやん」といわれるようなことなんですね。

下地 だから、赤と白とシルバーを使っていきたい、と、最初に社長から言われました。僕は、その中で、どういう赤を使うか、色の配色とボリュームはどうするかをポイントにして考えていきました。とはいっても、作り手としてはどうしても人の生活にとって重要な要素である「住」を扱う店舗だということに配慮してしまう部分があって、それが大変でしたね。

奥村 気を利かせて不動産らしくしちゃうとダメってことだよね?

下地 そうなんです。アメ村の中で目立つようにはしたいし、でも、ブランドブティックのような雰囲気を出したいっていうことなので高級感は保たなきゃいけないし。業態の特質や環境的な要素で困ってしまって、どうやって社長のイメージや要望に答えようかって。もともとのビルは外壁がピンク色だったような場所ですから(笑)。

奥村 久しぶりにアメリカ村に来たんですけど、ここはやっぱり目立ってましたよ。

下地 おかげさまでインパクトはあったようで、認知度は一気に上がりました。今は昼ですけど、ガラス張りなので、夜はお店全体が街の中で浮き上がるような感じになるんです。

坂本 時々、深夜に映画を流したりもしています。最終的には24時間営業にしたいなと思ってるんですけど。