■石巻赤十字の後方支援を
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2008.02.09 |
県が地域医療計画中間案
市立病院に病床要望
消化器科機能強化、整形外科医の配置も/
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県は、三月末に策定する地域医療計画の中間案を、七日夜、県石巻合同庁舎であった石巻地区地域医療対策委員会(会長・舛真一石巻市医師会長)に示した。医療サービスを効率的に提供するため、現在十の医療圏を七圏域に再編。石巻医療圏の機能分担・連携強化の方向性として、石巻赤十字病院の後方ベッドの確保が必要と指摘。石巻市立病院で亜急性期患者受け入れの病床整備を盛り込んだ。市立病院について、従来の消化器センター的な機能の一層の強化に加え、整形外科医の配置が必要とした。
地域医療計画は、二〇〇八−一二年度。五年ごとに改定してきた地域保健医療計画を医療分野に特化させ、質の高い医療提供体制の確立を目指す。
医療圏の再編は、現在の仙台、塩釜、黒川、岩沼・名取の四医療圏を仙台に統合し、県内七圏域とし、圏域ごとの機能分担・連携強化の在り方を明示。石巻医療圏は、石巻赤十字病院の後方支援の必要性を挙げ、石巻市立病院に亜急性期の病床整備(十−三十床)を求めている。
市立病院の伊勢秀雄院長は「医師確保の問題はあるが、その方向性を考えている」と述べた。
がん、脳卒中、急性心筋梗塞(こうそく)、糖尿病の四疾病について、圏域ごとに医療機関の提供体制(機能分担)を、具体的な病院名などを入れて記載した。
石巻医療圏では、がんの場合、専門診療が石巻赤十字病院、標準的診療が市立病院、仙石病院としている。脳卒中の急性期は、これら三病院と斎藤病院。急性心筋梗塞の急性期は、石巻赤十字と市立病院、回復期は斎藤病院と表記された。
石巻赤十字病院の飯沼一宇院長は「医療の現状は、機能分担の表記通りに線引きできない。オーバーラップする。備考や注釈が必要だ」と話した。
救急医療体制の強化では、平日夜間の初期救急医療の充実や新型救命救急センター設置への支援、救急搬送体制の充実に取り組む。産科・小児科医確保策として、医師の集約化、重点化を図る方針も示した。
県医療整備課は、石巻地区地域医療対策委員会での意見も踏まえ、最終案をとりまとめる。県医療審議会での審議を経て、地域医療計画は四月から実施される。 |
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