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プラスチックでも偽装 三井化学子会社事務用ファイル

2008年02月08日21時12分

 三井化学の子会社、三井化学ファブロ(本社・東京)は8日、事務用ファイルに使われるプラスチック製シートで、原料の再生樹脂の配合率が基準に満たない製品を販売していたと発表した。再生製品の偽装は、紙から樹脂製品に広がった。事態を重くみた経済産業省は同日、環境に配慮した物品の調達を国の機関に義務づけるグリーン購入法の全対象115品目についての調査を業界団体に求めた。

 三井化学ファブロによると、シートは99年10月から今年1月までに375トンを製造したが、約8割が同法の基準(再生品使用率40%以上)を満たさず、約6割は再生樹脂をほとんど使っていなかった。

 99年度時点では再生樹脂を100%使っていたが、品質維持を優先させた結果、02年度にはゼロになった。担当者が06年に回復に挑戦したが、「できずにあきらめた」(古川学社長)という。

 経産省の要請は、日本プラスチック工業連盟や日本化学繊維協会、全日本文具協会など23団体に対するもので、対象品目をつくる企業が表示通りに再生原材料の供給を受けているか、などを2月末までに調べさせる。

 また、経産省は同日、インクメーカー60社の偽装状況の調査結果を発表。環境に配慮しているとして「エコマーク」などを表示・販売していた28社のうち14社で基準に満たない製品があったという。

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