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2008/02/08

伊豆特有の、まぁ、フリカケみたいなもんだ。

Ban_gurm

今年の「なのり」は寒くて出来が良い?
アツアツご飯にのせて食うだけのカンタン料理

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                 材料/なのり、サバ削り節、醤油

知らないまま食ってるモノってのがあって、たとえば「なのり」だ。これは伊豆の名物で、冬になると出てくる。こんなもん日本中どこにでもあるだろうと信じつつ、何の疑問も抱かずにこの年齢までご飯にのせて食っていたのだが、改めて調べてみたら伊豆と阿波、紀伊でしか食べないモノらしい。しかもあちらでは「むぎわらのり」と呼んでいる。「なのり」というモノを食べているのは自分の住む地域だけだとは、今まで気がつかずに生きてきたわけだ。

これ、正式名は褐藻類カヤモノリ目カヤモノリ科の「カヤモノリ」という。ちなみに「なのり」という呼び方だが、漢字でどう書くか知ってる? おいらも知らなかった。調べて初めてわかった。「菜海苔」だ。もちろん「むぎわらのり」は「麦藁海苔」で、海の中で生息している状態ではくすんだ麦藁状の色なのでそう呼ぶらしい。じゃあ「なのり」がなにゆえ「菜」海苔なのかというと、それはさておき。

伊豆でも沼津から海岸線に沿って南にくだると、延々と岩場が続く。冬になると、暖かい伊豆のイメージとは裏腹に厳しい西風が吹きつけ、身体を芯まで冷やす。そんな岩場で採れるのが「なのり」で、岩に貼りついたのを、腰の曲がった婆さんがひとつひとつ金具で必死に掻き取るという辛い作業だ。あだやおろそかには食えない。ナンマンダブ。収穫した「なのり」はよく洗って乾燥させ、シート状にして出荷される。古来より、寒ければ寒いほど良い「なのり」が採れると言われていて、今年なんぞは出来が良いかも知れない。12月あたりから市場に出始め、春先まで店頭にある。

高いね、これ。年々高くなる。むかしは安くて、市販の海苔たまフリカケなんてのは高級品でなかなか食わして貰えなかったもんだが、「なのり」はいつもちゃぶ台の上にあって、遠慮もせずにドサッとご飯にのっけてバクバク食っていた気がする。30cmかける22cmくらいのシート状で売られていて、ちょっと炙るとサッと色が鮮やかな緑に変わる。菜っぱみたいに青いので、それで「菜海苔」というわけだ。指先で揉むとバラバラになるので削り節と混ぜてアツアツの炊きたてご飯にのせ、醤油をサッとかけて食うだけ。料理なんてもんじゃない。

ただし、こんなもんでも食うためのお作法というのが存在する。削り節といっても高級な田子のカツオ節を使っちゃイケナイ。ビニールパックの花ガツヲなんてもってのほか。ここは安物のサバ節でなきゃならないというのが、プロの「なのり」食いの心得である。なんじゃそりゃ。理由がちゃんとあって、高いカツヲ節だと香りが強すぎてせっかくの「なのり」の風味を殺してしまうからだ。なんだったら削り節ナシで「なのり」単味でも構わない。それと、ご飯も炊きたてに限る。冷凍庫のプラケースのご飯をレンジでチン!したんじゃせっかくの高級品が泣くってもんだ。軽く炙って揉んでバラバラにしてサバ節混ぜて炊きたてご飯にのせて醤油、と、一行で済んでしまうレシピである。湯気とともにサバ節がチョロチョロ踊っているのが食欲をそそる景色だ。子供のころは、この景色が好きだったなあ。味にさほどの執着はないが、サバ節が踊るさまを見たくて「なのり」が大好物だった。

これもまた不勉強の極みなのだが「なのり」の食い方はこれだけじゃない。お吸い物にするという方法もあるそうだ。値段が高くなった今ではコレも利口かも知れない。和食のお店なんかだったらなおさらだ。安っぽいサバ節混じりのフリカケじゃ偉そうに見えないが、お吸い物だったらちょっと偉そうに見える。で、「なのり」のお吸い物の作り方。ちょっと炙った「なのり」をほぐしてお湯をかける。えっ? それだけ? そう、それだけ。沼津地方伝統の食い方らしい。やってみたが「海苔とお湯」そのものだった。何か味付けたほうがいいじゃないの? と思って醤油でやってみたら、微妙な香りが飛んでしまった。なるほど。むしろ塩味の方が良いかも知れない。

いっそパスタのトッピングにする、なんて人もいる。味噌汁に入れるという人もいる。スープの類いに海苔を入れるというのは日本ではあまり馴染みがないのだが、タイではポピュラーな家庭料理だ。タイでの海苔の消費はほとんどがこのスープと、あとはオヤツ扱いの味付け海苔だ。豆腐と海苔と野菜のスープなんてのはヘルシーで良いね。まあ、何に使おうが勝手ではあるのだが、なんといっても「なのり」は磯の香りが命なので、おいら的には炊きたてご飯にトッピングに尽きると思う。

また、冬の盛りから春になって出てくるのが「はばのり」というヤツで、これは「なのり」が繊細な糸状なのに対して葉っぱみたいな形をしている。全国的規模では、こちらの方がポピュラーらしい。少なくともイルカを食べる地域ではこれも食ってるようだ。これは、香りは良いがガサゴソして食いずらいので「なのり」の勝ちだと思ってしまうのは伊豆っ子のワガママというものであろうか。


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コメント

なんか汐だまりがないと麦わらのりはとれないみたいだね。
http://www.zukan-bouz.com/kaisou/ryokusou/hitoegusa.html
これなら港の波止でメバルの仔を眺めながらテトラについたのを毟れる。波止のテトラなら漁業権がどうのと叱られることもない。小一時間もがんばれば一斗缶1杯採れる。大量に採るとあとで砂落としに泣くけど、集めたゴミは不織布の茶葉袋に入れて海苔風呂にもなる。数日間は家中が海苔の香りになる。みりん・酢・醤油で炊いて凍らせちゃう。

旨そうですね、
伊豆は時々行くけど「なのり」は知らなかったです。
最後の晩餐になに食いたいかと聞かれたら、
自分はやっぱり熱々のご飯だと思う。

ほかほかご飯は、ちょっと醤油かけて食うのも好き。
シラス載せたり、焼き海苔もいいな、
かつおぶしや明太子もイイ。
白米の旨さ、日本人に生まれてよかったと思う瞬間です。

ところで大変でしたね、サーバー破壊しかけた件。
思わず笑いました(ごめんなさい、w)。
けど端から見てるとこんな感じ、

 あーららこらら、いーけないんだーいけないんだ、

これからも充実エントリーと皆様のコメント楽しみにしてます。

岩のりの一種かな。刺身と交互に食べると、口のなかで溶けて磯のダシが出てるので何でもおいしくいただける、岩のり。おにぎりに巻くのりなんて、全然味がしなくて、たぶん洗ってるうちにダシがでちゃってるに違いないと思ってる。

これ食べたいっ!
えすの屋で通販してくださーい

やっぱり温暖化で
気温が低くても海水温度は昔より上昇していて
昔に比べて海草が減っているということを
土肥の方から聞いたのですが
実際、どうなんでしょうか。

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