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西紋の新しい医療体制づくり〜広域連合の検討協議会が発足
(2月8日付け)
 西紋5市町村と道が連携し、新しい医療提供体制の構築を目指す「広域連合」について、西紋の5市町村の首長が本格的な検討を始めるため、新たな組織「西紋別地域における医療の広域化検討協議会」が7日、設立された。会長には宮川良一紋別市長が就任した。今後、道にも協力を要請し、2年以内の発足を目標に検討を進める。
 同日、道立紋別病院で開催された西紋別地域医療連携運営協議会で新しい検討協議会の設立に合意した。構成メンバーは西紋5市町村の各首長、滝上、興部、雄武の各国保病院の院長、西興部村厚生診療所長、紋別医師会長、紋別保健所長、道立病院管理局長、道立紋別病院院長。
 会議は冒頭のみ報道陣に公開され、会議終了後、道立紋別病院の及川郁雄院長が記者会見し、会議の結果を発表し、あわせて広域連合の想定イメージ(たたき台)を示した。
 それによると、新しく目指す体制の名称は西紋別地域医療広域連合(仮称)とし、西紋5市町村と道で構成する。
 道立紋別病院が高度な2次医療を担うセンター病院となり、周辺の国保病院等(一次医療)をサテライト病院としてネットワーク体制をつくる。それにより医師の集約や、派遣の一元化を図る。センター病院およびサテライト病院の管理運営については、収益(医業収益や交付税措置等)から費用を差し引いた赤字分について各構成団体が応分の負担をする。センター病院やサテライト病院に関して建設整備にかかる経費が出た場合は、負担割合を協議決定する。広域連合以前の構成団体の病院事業における赤字分は、それぞれが処理する。
 センター病院の医療体制の目標としては、常勤医師数を25人(現在は12人) 、病床数は220(現在と同じ)とし、消化器病センター、循環器病センター、小児・週産期センターなどを備え、現在の道立紋別病院よりも充実させる。
 サテライト病院については、診療科は基本的に内科、外科に常勤医各1人として、小児科、整形外科は定期的にセンター病院から外来応援する。
 懸案の課題の医師確保については、広域連合が地域一体になった広域医療の先駆的な組織であることや、医師の給与や勤務条件の改善を行ない、その魅力をアピールする。
 ただ、こうした新体制の発足・運営に要する経費やその負担の内訳は今後の協議となる。
 記者会見で道立紋別病院の及川院長は、「今後の話し合いいかんでは、構想自体がつぶれることも、形が変わることもありうる」とした。また、医師数の目標などについては「すぐにはこの通り実現しないかもしれないが、現在の12人よりは増えるし、周辺の国保病院なども、今の医師数より減ることはないだろう」との見方を示した。
(道立紋別病院の及川院長や西紋の首長らが広域連合の検討をスタートさせた=写真=)

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