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【社会】

中国製ギョーザ、密封前に農薬混入か パッケージ内側から検出

2008年2月8日 朝刊

 中国製ギョーザ中毒事件で、兵庫県警などの共同捜査本部は7日、大阪府枚方市のスーパー「ハッピース枚方」から回収したギョーザ2袋から、新たに有機リン系殺虫剤「メタミドホス」を検出したと発表した。1袋は、穴も傷もなかったが、外側だけでなく内側からも検出された。

 警察が開封するまで密封されていた袋の内側からの検出は初めて。捜査本部は密封前に混入された根拠とみている。

 中国の輸出入検査検疫局は、工場の原料や生産過程に「安全上の問題は見つからなかった。工場でメタミドホスを使用していなかった」と説明しており、人為的に混入された疑いが強まった。

 警察の鑑定でメタミドホスが検出されたのは、千葉と兵庫の被害者が食べたものを含め計11袋となった。

 調べでは、中国・天洋食品で昨年10月1日に製造された「中華deごちそうひとくち餃子」。残る1袋は、正面左下に約0・2ミリの穴が開いており、外側からのみメタミドホスを検出した。内側からは検出しておらず、穴を介して内側に浸透していなかった。いずれもギョーザとトレーからは検出されなかった。

 2袋は、「表面がべたべたする」と苦情を受けハッピース枚方から返却された計11袋の一部。中国での買い付けを担当した双日食料(東京)が検査を依頼した民間の検査機関に保管されていたものを、兵庫県警が押収し鑑定した。

 一方、中毒を起こしたギョーザを積んだコンテナは、河北省石家荘市の工場を出発後、途中で開封されずに天津港に到着、船積みされていたことも中国の公安当局の捜査で確認された。

 11袋は日本の港への陸揚げ後も、枚方市のスーパーまでは同じ段ボール箱に入って搬入された可能性が高い。

 

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