山陽新聞ホームページ さんようウンナビ−岡山のタウン情報ならこちら!
Web サイト内

トップ>>地域ニュース>>滴一滴 サイトマップ >お問い合わせ
コラム
column 以前の記事一覧

 イカナゴといえばくぎ煮を思い浮かべる。卵とじやさっとゆがいてポン酢で食べてもうまい。

 エッセー集「瀬戸内こころの旅路」(山と渓谷社)の中で、水産研究家鷲尾圭司さんは「春告げ魚として名があげられるものに、イカナゴやメバルがある」と書いている。早春に店頭で見掛けるようになると春を感じる。瀬戸内ならではのぜいたくである。

 鷲尾さんは「沖合の潮目に大群をなすイカナゴは瀬戸内でもっとも大切な多獲性魚で、食用や冷凍餌として漁獲されるほか、スズキやタイ、サワラの天然餌として重要な役割を果たしている」とも記す。瀬戸内海の生態系はイカナゴのおかげといえる。

 岡山県沖はイカナゴ漁が盛んだが漁獲量は減少した。主な理由は、コンクリート骨材などに使われてきた海砂の採取にあったとされる。イカナゴは冬場に海底の砂地に産卵し、夏には砂に潜って眠る。海砂採取はイカナゴにとって致命的な打撃となる。

 環境保全意識が高まり、岡山県沖の海砂採取は二〇〇三年度から禁止された。以降、漁獲量は次第に増えている。回復への確かな手応えである。岡山県水産試験場も過去に行っていた生息調査を今年から復活させた。海砂採取禁止効果などを検証する。

 壊した環境を取り戻すことは並大抵ではない。それでも有効な対策をとれば、豊かな海は帰ってくるはずだ。


(2008年2月8日掲載)
注目情報

最新ニュース一覧
NY円、107円44−54銭
(7:55)
NY株終値12247・00ドル
(7:10)
米シャトルを打ち上げ
欧州実験棟取り付けへ
(6:14)
船場吉兆が罰金相当額納付
自家製梅酒、追徴課税も
(6:04)
生体内の細胞分裂見えた
理研、蛍光物質で新技術
(2:06)
米軍再編交付金を支給へ
普天間移設先の名護市に
(2:05)
アセス本調査開始へ前向き
普天間移設で沖縄県
(1:46)
「視察範囲では問題なし」
日本調査団が帰国
(1:14)
たばこで年間8百万人死亡
WHO、2030年までに
(1:11)
アジア選手権に参加の方針
ハンド罰金問題で日本協会
(0:28)
対象企業の約半数が偽装
印刷用インキ問題で
(0:25)
対タリバンで連携確認 photo
米長官らアフガン訪問
(0:13)
マフィアの80人逮捕
米と伊、最大規模の摘発
(0:05)
ブット氏暗殺で2人逮捕
パキスタン警察
(23:28)
ひと安心という気持ち
馬術で五輪へ66歳の法華津
(23:25)
逮捕力士の処分は先送り
「遺憾で残念」と理事長
(22:57)
虐待で宮崎の3歳男児死亡
同居の男を傷害容疑で逮捕
(22:57)
乳児殺害容疑で父親逮捕
「夜泣きうるさかった」
(22:57)
NY円、105円90銭−106円00銭
(22:57)
知人男を8日にも再逮捕
男性殺害容疑で、宮城県警
(22:43)


山陽新聞総合データベース
★山陽新聞社ホームページのデータとリンクについて★


・ホームページの記事・写真の著作権は山陽新聞社、共同通信社、寄稿者に帰属します。すべてのデータの無断複製・転載を禁じます。
・ネットワーク上の著作権について日本新聞協会の見解をご覧下さい。
・リンクする際は、トップページ(
http://www.sanyo.oni.co.jp/)にしてください。トップページ以外のページへの直接リンクは基本的にお断りしています。また、「ブックマーク」「お気に入り」等への登録もトップページにお願い致します。

Copyright © 1996-2008 The Sanyo Shimbun,all rights reserved.