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勤務医負担減へ県民運動 広島県 '08/2/7

 ▽安易な受診自粛を訴え 健康づくりへ食育を推進

 広島県は深刻な医師不足を受け、県民が夜間や休日などに安易な受診を控え、勤務医の負担軽減を目指す初の県民運動を展開する方針を固めた。県医師会、経済団体などの協力を得て「ひろしま健康づくり県民会議」(仮称)を二〇〇八年度上半期にも発足。メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)予防対策、食育推進の各テーマも併せ、啓発や情報発信に努める。

 受診マナーの向上は、運動テーマの一つ「医療資源の効果的な活用の推進」の一環。休日や夜間診療を軽い気持ちで利用する「コンビニ受診」、同じ病気で複数の病院をはしごする「重複受診」などによる医療機関の負担増の実態を強調し、子どもの急な発熱やけがに対応する電話相談や、身近なかかりつけ医の活用などを奨励する。

 さらに、医師不足により、病院間の連携強化や診療科の見直し、医師の重点配置などに迫られるとの将来予測を踏まえ、医療機関の集約、重点化への県民理解を深める活動にも力を入れる方針でいる。

 メタボ予防、食育推進もそれぞれ、県民の健康づくりには早急な施策の強化や啓発が欠かせないと判断。メタボ予防では、市町と連携して県民ウオーキング大会を計画するほか、生活習慣の改善策や運動の効果などの情報を県民に提供する。食育推進では、三月にまとまる県の計画に基づき、家庭や学校、地域と協力して取り組みを進める。

 広島県は厚生労働省の隔年調査で、医師総数と、医療施設で働く医師数(人口十万人当たり。開業医を含む)が〇六年にそれぞれ三十年ぶりに減少。広島大など四団体と連名で一日発表した緊急アピールでも、勤務医が敬遠される要因に医療機関の厳しい就労環境があるとの見方を示しており、受診マナー向上が必要と判断した。

 会議の設置運営、ポスター作成やシンポジウム開催などキャンペーン経費として、約六百七十万円を新年度の一般会計当初予算案に計上する方針だ。(村田拓也)

 ●クリック 緊急アピール

 広島県の藤田雄山知事、県医師会の碓井静照会長、広島大の浅原利正学長、県市長会長の吉岡広小路三次市長、県町村会長の佐々木清蔵安芸太田町長の5人が「みんなで守ろう広島県の医療」と題して連名で発表した。「各地で必要な医師を確保できず、地域医療に大きな影響が生じ始めた」と危機感を示し、地域の医療態勢を確保するための施策に理解と協力を訴えている。




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