シーアンドレール構想 仙台港―秋田港間、鉄道2ルート検証

 仙台港(仙台市)と秋田港(秋田市)を結ぶ鉄道輸送ルートを確立し、ロシア・沿海州との貿易を促進する「環日本海シーアンドレール構想」の実現に向け、東北地方整備局は7日、40フィート海上コンテナを使った輸送実験に乗り出す。

 列車は7日、仙台港で実験用の自動車部品をコンテナに積み込み、仙台臨海鉄道の仙台港駅を8日出発。1編成はJR北上線を回るルート、1編成は東北線東青森駅を経由するルートで、それぞれ秋田臨海鉄道の秋田北港駅へ向かう。

 12日には、秋田北港駅でコンテナを降ろし、隣接する秋田港大浜コンテナヤードに搬入。ロシアへの出発は16日の予定で、コンテナヤードから船へ積み込み、17日にボストチヌイ港へ到着し、実験は終了する。

 今回の実験で、列車からコンテナを降ろす際の課題、鉄道輸送中の振動や衝撃などを調べ、有識者らでつくる検討委員会が25日、秋田市で開く会合で、仙台港と秋田港をつなぐルートの可能性を検証する。

 構想は仙台港以南の鉄道輸送ルートと結び、秋田港と首都圏・中京圏をつなぐことで、秋田港のコンテナ取扱量を増加させ、今後、自動車関連部品の需要が高まるとみられる、ロシアへの物流拠点とする狙いがある。

 秋田港には現在、韓国・釜山港との定期航路はあるが、ロシア・沿海州とは未開設のため、構想実現による後押しを期待する声も大きい。
2008年02月05日火曜日

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経済



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