バグダッド(CNN) イラク駐留米軍は6日、戦闘訓練中の覆面姿の少年たちが写っているイラクのアルカイダ勢力のビデオを公開した。少年の勧誘と訓練を目的としたものとみられ、米軍関係者は当地での記者会見で、アルカイダが「イラクの次の世代に悪影響を与えようとしている」とコメントした。
ビデオの少年たちの多くは11歳以下で、アルカイダの若手構成員に育てられている。銃や手投げ弾の発射筒で武装し、壁に掲げられた黒い旗の前に立って、スローガンを叫んでいる。
別のビデオには、自動小銃に囲まれるなかで自爆攻撃用ベストを着用している少年1人や、武装し黒い覆面をした少年たちが銃を向けられながら、自転車に乗った男性に降りるよう怒鳴りつけたり、車や建物内を捜索する様子が写っている。映像を撮影している男が少年たちに指示する声も入っている。
イラクのアルカイダ少年兵が何人いるか不明であるものの、ビデオの少年たちは志願して訓練に参加したとみられる。米軍は、アルカイダが学校に侵入し、プロパガンダ活動や教師や生徒の脅迫を行っている証拠も確認した。
米軍は昨年12月、中部ディヤラでアルカイダ幹部の急襲作戦を実施した。今回公開したビデオは、その際に押収したプロパガンダ用ビデオ5本の内容の一部という。