賀茂地区1市5町(下田市、東伊豆、河津、南伊豆、松崎、西伊豆町)の保健医療を支える共立湊病院=南伊豆町湊=を運営する社団法人「地域医療振興協会」(東京都)が、同病院を管理する市町長らに対し、平成21年度以降の病院経営から撤退する意向を伝えたことが6日、関係者の話で分かった。下田市で同日開かれた一部事務組合の運営会議で協会側が示した。同協会の撤退方針で、地域医療の基盤を担ってきた同病院の先行きが一転して不透明な状況となった。 関係者によると、会議には同協会の吉新通康理事長と小田和弘病院長が出席し、病院の現状などについて説明した。協会側は病院運営から撤退する理由として、経営面で赤字が続いていることや医師不足などを挙げているという。平成20年度については、これまで通り病院の指定管理者を受け運営を続ける方針。 同病院は平成9年、賀茂地区の全自治体で構成する一部事務組合「共立湊病院組合」が国立湊病院の施設移譲を受けて開院し、へき地医療を専門に扱う同協会が一貫して病院運営を担ってきた。現在は賀茂地区内に2施設しかない2次救急医療病院の1つとして機能していて、主に下田市や南伊豆町の入・通院患者の治療に当たっている。一般病床数は150床で、勤務医は常勤、非常勤を合わせて18人。 |