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コラム

ごえんぼう

2008年01月28日(月曜日)


 イタリア在住の作家、塩野七生さんが、国営放送の人気報道番組で取り上げられた“メード・イン・イタリー”のブランド品の実態を紹介している(「文芸春秋」2月号)▼工程の大半をコストの安い中国などで生産した半製品を持ち込み、国内の下請け工場で仕上げる。手掛けるのは中国人労働者、その多くは不正入国者である。番組は「プラダ」「ドルチェ&ガッバーナ」とブランド名を隠さない。最後には会社代表者に取材を申し込んだが返事はなかったとドトメを刺す▼国、アイテムに限らず、EUの現行法に“メード・イン”の明確な規定がないのは業界では周知のこと。イタリア製と思って輸入販売したら中国製だと摘発されたなどトラブルも多発している。それにしても改めて考えさせられたのはファッション強国であるイタリアの製造業空洞化の深刻さ▼中国のショッピングセンターの正規ブランド店に並ぶ商品は日本より高い。それでも売れる。“メード・イン・イタリー”の表示があるからだ。ブランドはイタリアでも“メード・イン・チャイナ”だったら、同じ値段で買うだろうか。


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