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携帯電話の脳腫瘍リスク、東京女子医大が否定

「新たに開発した高精度な技術を使って研究を行ったところ、携帯電話使用とがんの間に関連は認められなかった」と、研究を指揮した山口直人教授は語った。(ロイター)
2008年02月06日 17時56分 更新

 「携帯電話の使用は脳腫瘍のリスクを高めない」とする日本の大学の新しい研究が発表された。この研究は、脳のさまざまな部位への放射線の影響を初めて考慮したものだ。

 この研究により、これまでに多数蓄積されてきた携帯電話の安全性を示す証拠がまた1つ加わった。

 東京女子医科大学の研究者らが脳腫瘍患者322人と健康者683人の携帯電話使用を比較したところ、携帯電話の日常的な使用は、脳腫瘍が発症する可能性に有意な影響を与えなかった。

 また研究者らは、各種の携帯電話が発する放射線を調査し、脳のさまざまな部位への影響を評価した。

 「新たに開発した高精度な技術を使って研究を行ったところ、携帯電話使用とがんの間に関連は認められなかった。これは、携帯電話使用は脳腫瘍の原因ではないことを示唆する新たな証拠だ」と、研究を指揮した山口直人教授は語った。

 同氏のチームの研究成果は「British Journal of Cancer」誌に発表された。

 世界中の研究者が約60年前から、人の健康に対する無線周波数界の影響を調べている。

 ますます多くの大人や子供が日々のコミュニケーションに携帯電話を使うようになっており、それとともに携帯電話の安全性に対する社会的関心が高まっている。だが、これまでの証拠は、この技術は健康に害がないことを示している。

 1980年代以降、世界中で携帯電話の普及が爆発的に進んできたが、脳腫瘍患者の数はほとんど変わっていない。

 携帯電話とがんの関連を示す研究も少数あるが、大多数の研究では、関連は発見されていない。42万人の人がかかわった過去最大規模の研究でも、携帯電話を10年間使った人のケースも含めて、携帯電話とどのタイプのがんの間にも関連は示されなかった。

 「これまでの研究では、携帯電話の使用が有害である証拠は示されていない。しかし、その長期的な影響については、われわれは十分に確信できない。まだ研究途上だ」と英国がん研究所のがん情報ディレクター、レスリー・ウォーカー氏は語った。

[ロンドン 5日 ロイター]

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