憂楽帳

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憂楽帳:ストレス

 皮膚が弱い。子どものころはひどいじんましんに悩まされた。20代後半からは手指や顔に赤い湿疹(しっしん)ができるようになった。かゆみはさほど感じない。それでも気になって触っているうちに悪化していった。

 ほったらかしにしていたが、思い切って3年半前に診療所を訪ねた。「難病の疑いがある。精密検査を」。大学病院で受診すると、「組織の一部を切り取って検査します」。結果が出るまでの2週間、不安に押しつぶされそうになった。

 その診断は慢性皮膚炎。薬を根気強く塗り続ければ良くなるという。脱力感に襲われるほど気が抜けた。問題は原因である。医師によると「ものすごいストレス」らしい。

 薬のおかげで随分良くなったが、1年ほど前から顔の別の2カ所に湿疹ができた。口さがない先輩や同僚は「また酔っ払ってぶつけたのか」とからかう。

 そう受け止められるのは不徳の致すところか。環境が変わらないと、ストレス軽減も難しい。せめてストレス解消と称して大酒を飲み、皆さんに迷惑をかける行為は慎もう。【高橋哲治】

毎日新聞 2008年2月6日 大阪夕刊

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