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スパコンの戦艦大和「京速計算機」
2007-11-23 / IT
先日の記事で、地球シミュレータの次のスーパーコンピュータについて疑問を呈したところ、100以上のコメントがつき、関係者からも情報が寄せられた。こうした情報から考えると、この「京速計算機」というのは、悪評高い「日の丸検索エンジン」を上回る、まさに戦艦大和級のプロジェクトのようだ。
そもそも、このプロジェクトの発端は、地球シミュレータの年間維持費が50億円と、あまりにも効率が悪く、研究所側が「50億円もあったら、スカラー型の新しいスパコンができる」という検討を始めたため、ITゼネコンがあわてて次世代機の提案を持ち込んだことらしい。事実、最近のスパコンと地球シミュレータの性能価格比は、次のように桁違いだ:
もちろんCPUの性能は、ムーアの法則で3年に4倍になるので、完成年の差は勘案しなければならないが、地球シミュレータのコストを1/5に割り引いても、TFlops単価は300万ドルと、アメリカの最新機の50倍以上である。総工費1150億円で建設される予定の京速計算機は、10PFlopsをめざしているというが、かりにそれが2010年に実現したとしても、逆にムーアの法則で割り引くと420万ドル/TF、最新機の70倍以上だ。おまけに開発期間が長すぎるので、2010年に計画どおり完成したとしても、性能は他のスパコンに負けている可能性が高い。もっとも「ベンチマークテストで世界一を取り返す」などというのは、プロジェクトの目的としてナンセンスだが。
このようにコスト・パフォーマンスが大きく違う最大の原因は、アメリカのスパコンがAMDのOpteronやIBMのPowerPCなど、普通のPCに使われるスカラー型CPUを多数つないで並列計算機を実現しているのに対して、日本が特別製のベクトル型プロセッサを新規開発するからだ。ベクトル型のスパコンを生産している国は、日本以外にほとんどない。スパコンGRAPEを開発した牧野淳一郎氏も指摘するように、ベクトル型の寿命は20年前に終わっているのだ。
しかもこの1150億円というのは、現段階の建設費だけの見積もりにすぎない。能沢徹氏によれば、建屋は3階建で総床面積は地球シミュレータの3.5倍程度、2000台近くのラックの消費電力は40MWで、年間維持管理費は80億円強。建設予定地には関電の専用発電所の建設まで決まったというから、総経費はさらに莫大になる。文科省の専門評価調査会のフォローアップでも、次のような疑問が指摘されている(強調は引用者):
要するに、これはスパコンの名を借りた公共事業であり、世界市場で敗退したITゼネコンが税金を食い物にして生き延びるためのプロジェクトなのだ。米政府がスパコンを国家プロジェクトでつくるのは、軍事用だから当然である(Blue Gene/Lの目的は核実験のシミュレーション)。調査会も指摘するように、京速計算機で目的としてあげられているような一般的な科学技術計算に国費を投じる意味はない。むしろ東工大のTSUBAME(わずか20億円で、性能は地球シミュレータを上回った)のように、各研究機関がその目的にあわせて中規模の並列計算機を借りればよいのである。
最大の問題は、税金の無駄づかいよりも、ただでさえ経営の悪化している日本のITゼネコンが、こういう時代錯誤の大艦巨砲プロジェクトに莫大な人的・物的資源を投じることによって、世界の市場から決定的に取り残されることだ。1980年代のPC革命の中で、通産省が「第5世代コンピュータ」などの大規模プロジェクトに巨費を投じた結果、日本のIT産業を壊滅させた失敗を、今度は文科省が繰り返そうというのだろうか。
追記:牧野氏が、京速計算機についてきびしい評価をしている。「 2010年度末には大体のシステムを完成させる、ということになっています。プロセッサから新しく作るのであるとまあ 5年はかかりますから、これは、既に時間が足りない、ということを意味しています」。つまり「新たにCPUから作る」という計画が、ムーアの法則を無視した愚かな発想なのだ。私は来月、アスキー新書で『過剰と破壊の経済学:「ムーアの法則」で何が変わるのか?』という本を出す予定である(ドサクサにまぎれて宣伝)。
そもそも、このプロジェクトの発端は、地球シミュレータの年間維持費が50億円と、あまりにも効率が悪く、研究所側が「50億円もあったら、スカラー型の新しいスパコンができる」という検討を始めたため、ITゼネコンがあわてて次世代機の提案を持ち込んだことらしい。事実、最近のスパコンと地球シミュレータの性能価格比は、次のように桁違いだ:
名称 | 完成年 | 最高計算速度(TFlops) | 建設費($) | TFlops単価($) | TACC Ranger | 2007 | 504 | 300万 | 6万 | IBM Blue Gene/L | 2004 | 360 | 1億 | 28万 | Earth Simulator | 2002 | 36 | 5.5億 | 1500万 |
もちろんCPUの性能は、ムーアの法則で3年に4倍になるので、完成年の差は勘案しなければならないが、地球シミュレータのコストを1/5に割り引いても、TFlops単価は300万ドルと、アメリカの最新機の50倍以上である。総工費1150億円で建設される予定の京速計算機は、10PFlopsをめざしているというが、かりにそれが2010年に実現したとしても、逆にムーアの法則で割り引くと420万ドル/TF、最新機の70倍以上だ。おまけに開発期間が長すぎるので、2010年に計画どおり完成したとしても、性能は他のスパコンに負けている可能性が高い。もっとも「ベンチマークテストで世界一を取り返す」などというのは、プロジェクトの目的としてナンセンスだが。
このようにコスト・パフォーマンスが大きく違う最大の原因は、アメリカのスパコンがAMDのOpteronやIBMのPowerPCなど、普通のPCに使われるスカラー型CPUを多数つないで並列計算機を実現しているのに対して、日本が特別製のベクトル型プロセッサを新規開発するからだ。ベクトル型のスパコンを生産している国は、日本以外にほとんどない。スパコンGRAPEを開発した牧野淳一郎氏も指摘するように、ベクトル型の寿命は20年前に終わっているのだ。
しかもこの1150億円というのは、現段階の建設費だけの見積もりにすぎない。能沢徹氏によれば、建屋は3階建で総床面積は地球シミュレータの3.5倍程度、2000台近くのラックの消費電力は40MWで、年間維持管理費は80億円強。建設予定地には関電の専用発電所の建設まで決まったというから、総経費はさらに莫大になる。文科省の専門評価調査会のフォローアップでも、次のような疑問が指摘されている(強調は引用者):
- 本プロジェクトで提案されているグランドチャレンジとして示されたアプリケーションは、絞込みが必ずしも十分でなく、そこで期待される成果目標や、実現のために計算機システムに要求される機能、性能等、明瞭でない部分がある。
- 本計算機の目標性能も0.5ペタFLOPS(フロップス)と低いことから、国家プロジェクトとしてベクトル計算機の開発に本格的に着手する必要性が必ずしも明確となっていない。
- 計算科学技術におけるテーマの規模やサイズはさまざまであり、すべてが京速計算機を必要とするわけではないことから、大規模、中規模計算機を重層的に各地に展開すべきと考えられる。
要するに、これはスパコンの名を借りた公共事業であり、世界市場で敗退したITゼネコンが税金を食い物にして生き延びるためのプロジェクトなのだ。米政府がスパコンを国家プロジェクトでつくるのは、軍事用だから当然である(Blue Gene/Lの目的は核実験のシミュレーション)。調査会も指摘するように、京速計算機で目的としてあげられているような一般的な科学技術計算に国費を投じる意味はない。むしろ東工大のTSUBAME(わずか20億円で、性能は地球シミュレータを上回った)のように、各研究機関がその目的にあわせて中規模の並列計算機を借りればよいのである。
最大の問題は、税金の無駄づかいよりも、ただでさえ経営の悪化している日本のITゼネコンが、こういう時代錯誤の大艦巨砲プロジェクトに莫大な人的・物的資源を投じることによって、世界の市場から決定的に取り残されることだ。1980年代のPC革命の中で、通産省が「第5世代コンピュータ」などの大規模プロジェクトに巨費を投じた結果、日本のIT産業を壊滅させた失敗を、今度は文科省が繰り返そうというのだろうか。
追記:牧野氏が、京速計算機についてきびしい評価をしている。「 2010年度末には大体のシステムを完成させる、ということになっています。プロセッサから新しく作るのであるとまあ 5年はかかりますから、これは、既に時間が足りない、ということを意味しています」。つまり「新たにCPUから作る」という計画が、ムーアの法則を無視した愚かな発想なのだ。私は来月、アスキー新書で『過剰と破壊の経済学:「ムーアの法則」で何が変わるのか?』という本を出す予定である(ドサクサにまぎれて宣伝)。
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互いの依存関係の深い問題に対して、高いパフォーマンスを得られる、というスカラーコンピュータでは解決困難な問題に対するメリットがあります。
地球シミュレータの開発コストの高さは否めませんが、地球温暖化のシミュレーションなどは、初期のBlue Geneでは困難なものだったはずです。
その意味では、その投資に見合う働きをしたと認められるべき存在だと思います。
しかし・・・、京速とかなんとかという計算機は、現時点では無意味でしょう。
一部の問題では、スカラー型を上回るとは思いますが、非常に少ないでしょう。。。
ベクトル機は需要が少ないが0ではない。国民の役に立つ気象計算等で必要である。民間需要は少ないので国費での研究が必要である。
少ないが、民間需要もある。高速の流体計算は車両や航空機の形状設計で必要がある。もちろん、先端用なので大量の需要はない。しかし先端技術を利用した高付加価値製品の開発には必要である。ちょっとしか要らないが絶対に必要な物の類である。
>計算科学技術におけるテーマの規模やサイズはさまざまであり、すべてが京速計算機を必要とするわけではないことから、大規模、中規模計算機を重層的に各地に展開すべきと考えられる。
1個のスパコンではなく計算機関連予算自体の増額により各地に建設し、年次経過による更新も認め続けるということか?それの維持費は公費で賄うと。やれるなら賛成する。そして「戦艦大和型スパコン」が反対されるのと同じく、高い総額が理由で反対されることも容易に想像が付く。
別にベクトル機だから反対される訳ではない。そして実は価格性能比の問題でもない。
総額の問題であり、スカラ機でも各地に多数建設するのでは同じ反対に遭う。その辺は池田先生の言われていた一段階論理の問題がここでも頭をもたげることになっている。
大型機一機より中型機100機を作った方が小回りがきいて良いのにまた大型機を作る。乗せるものも決まっていない。既視感があるのはゼネコンという公共事業を見てきたからでしょうか。
神戸のポート何とかは多分作ったのに利用されていないのでその尻ぬぐいかなと思います。地震の時、橋が使えなくて利用できなかったと言われる病院もありますから。どっちにしろ下っ端がかわいそう。
グリンピアより公共事業として見えにくいのが嫌ですね。外交を握られているから国家戦略を考えられない国内政治優先の思考が現れていると思います。
鎖国パラダイスというより鎖国自滅です。10年保てばいいやという重役連中の逃げ切り戦略が頭に来ます。その下の世代にツケを回す。
1000億なら10億の計算機を100台納入できるのに。結局随意契約で誰かの懐に入る。
誤字の指摘だけで申し訳ないですが、OpteronはAMD製です。IntelのサーバCPUはXeonです。
ベクトル型の性能が必要な計算もあるのです。
たとえ話に失敗して本題が曇っています。
ことの起こり
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071101/286127/?ST=system
つまり、地球シミュレータを使っている人達が、もう地球シミュレータは性能に比べ電気代や保守費がかっかってしまうので、いらない、といったんですけど。。。
部外者の的外れのベンチマークとかFlopsとかの空論ではなく、ほんとに使っている人達の実際の判断ですから、現在ではクラスターの方がベクターより総合的に優秀ってことです。
ニュースの始まりはこのことでしょ。何でこんな当たり前のことを理解できないんでしょうね。
よほどひどい偏向教育を受けたんじゃないでしょうかね。
この「くまさん」のお仲間連の人達は理解不能ですな。
「くまさん」連合の方々、もう少し、最近の事実のお勉強をして下さいね。
ところで、「地球シミュレータの後継機」と「次世代スーパーコンピュータ」は別物ですから、お間違えの無いように。
研究者からすれば、お金を国からダウンロードするためには、それこそどんな作文だって書くわけです。これ自体は、法の許す範囲内での個人の効用最大化ですから非難される必要はないと思いますが、そういったときに許認可が下りやすいのがここで述べられているような案件なのです。“世界最大のスカラー型コンピューターで○○が出来る”などと謳うと予算が下りやすいのです(どうせ相手は技術を知らないでしょうから、ちょっとくらい誇張したって構いません)。勿論、実際はベクトル型でも何とかなりそうであっても、研究者の目的は“個人(又は研究者組織)の効用最大化”ですから、そんなこと知ったこっちゃありません。“世界最大のスカラー型コンピューターで○○が出来る”みたいな作文は、お金をダウンロードするための呪文みたいなものだと思っています(付言すると、ここで挙げられたIT系用語以外にも「環境」・「遺伝子」「DNA」「バイオ」・「ナノ」等もその呪文として用いられることが多いです。近隣分野はこれらに結び付けて予算をダウンロードしようとする傾向があります)。
で、何故許認可側がこれを認可するかといったら、恐らく池田先生のおっしゃるのに近い世界があるのでしょう。
額賀財務相も逃げ切りそう?だし 最近は政治家の贈収賄事件がもしあっても、国民はうるさい事は言わない昨今の風潮なのかもしれませんが、やはり1150億円のバックに賄賂の影があるとすれば、それは容認できません。
前回のエントリでは、発言する人の立場や知識により言ってることがまちまちだと感じました。池田先生がインタビューした人とプロジェクトリーダーで向いている方向が全然違ってましたから。ひょっとしたら専門家は、役人に説明しても理解できないからと、適当なことを言ってお茶を濁しているかもしれません。これはこれで問題ですが。そういうことで計算機科学の専門家の意見こそ聞きたいと思いました。
>随意契約
入札にせよということですか? 大手ゼネコン3社に匹敵する企業が他にもあるとおっしゃるのですか? 今回のプロジェクトは購入して終わりといった単純なものでは無いと思いますが。
個人的には、同じ金を突っ込むならば「スカラ型の計算機で流体計算などの科学技術計算を行うときに生じるボトルネック」を解消する研究に突っ込む方が前向きな気がします。
IBM、インテル、マイクロソフト、グーグルと次々に代替わりして花咲くアメリカに、もう目に見えないほど引き離され、歯牙にもかけなかった韓国のサムソン、エルジの後塵を拝して久しいのに、眠りに落ちた日本のIT産業はいつ起き上がるのでしょうか?10年もして中国のIT産業が世界規模で立ち上がり、ベルリンのソニーセンターが、買収されてハイアールセンター二でもなったら、日本人の国民的プライドに火がついて、ITゼネコンの呪縛がとけるのでしょうか。
ひょっとしたらトヨタ、松下ソニーを生んだ起業家精神は、日本のIT業界ではもう死んでるのかも。
今回も国際入札をすれば、一桁低い額で外資が落札したでしょう。それで何の問題もない。未来のないベクトル・プロセッサに税金をつぎこんでも、国産技術を育成するどころか、瀕死の業界を死に追い込むだけです。計画を白紙に戻し、入札から仕切りなおすべきです。
この記事によると、「最新のスパコンに比べると、性能当たりの電気代など運用費の負担が大きい」であり、前回あなたがおっしゃった「価格性能比が低くて電気を食うベクターはいらない」とは違います。実際、この記事で上げられている最有力候補はSX-9というNECの汎用製品であり、これはベクトル式ですよね。「クラスタ構成によってスカラー型の性能も上がってきている。」とは書かれていますが、ベクトル式がいらないといっているわけではありません。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071101/286127/?ST=system
この記事を読んで「地球シミュレータを使っている人達が、もう地球シミュレータは性能に比べ電気代や保守費がかってしまうので、いらないといった」と読解するのは無理があります。
「地球シミュレータを管理している人が、最新のスパコンに比べると性能当たりの電気代など運用費の負担が大きいのでその辺りのコスト削減を考慮した新型機を調達すると言った」ではないですかね。
「保有する独立行政法人の海洋研究開発機構」の「保有」は「使う」とは違う言葉ですから。
国交省の道路も凄いし、農林省の振興関連も凄いだろううね。
意のある政治家も諸悪の根源たる官対策をやろうとするが、その構造が崩せないのが不思議です。
ある意味でいえば、共産主義だったソ連崩壊的なクラッシュが必要なのかもしれないが、そのクラッシュができない巧みな構造なのが日本資本主義なのでしょう。
日本と同じ道を歩み始めた官僚統治の中国の強さと弱さが見える。これがアジア的資本主義の特徴なのでしょうね。
赤字国債を大量発行している国が、目的・コストが明確に示せないのなら辞めるのは当たり前です。
スパコンプロジェクト中止によって温暖化対策がされれば大義名分も立つでしょう。
ただ、ベクトルであれスカラーであれ流れは超並列に向かってるのは間違いない(だから京速プロジェクトに対する批判自体はともかく、それをベクトルかスカラーかという形で問題提起するのは少し的外れ)と思うのですが、日本では超並列に対する研究は地道に長い歴史があるものの、ボリュームとしてはかなり弱い印象があります。
今日ベクトルが馬鹿速いのも、長年のコンパイラ最適化の恩恵も一因にあるわけで、超並列に対するソフト投資をもっとやっておかないと、日本はどんどんおいてゆかれるかもしれません。
「ベクトル型の性能が必要な計算もあるのです。」
これは皆判っていると思います。要は「その計算に1150億円以上もの金をかける必要があるのか?」というコストパフォーマンスの問題です。地球温暖化のシミュレーションなどは検証しようもない研究者の自己満足のための計算です。そのような自己満足の計算のために1150億円もの費用を掛けるのは正気の沙汰ではありません。
日本も核実験シミュレーション用にスパコンを準備するのではないでしょうか。いつでも核装備ができるように体勢を整えておくのは、国家戦略として当然です。
表に出ている情報はあくまで物事の表層です。すべてをゼネコンの無駄遣いという議論に落とし込むのはやりすぎではないでしょうか?
国会で追及されないのですかね。
前のエントリにも書きましたし、池田先生の記事のリンクにもあるWikipediaリンクに、汎用京速計算機の目的は記載されています。
ソフトウェア的にはPhase3とPhase4が注目でしょうか。ハードウェアのPhase1あたりでは「次々世代のスパコン開発の基礎」まで見据えているようです。
池田先生
その「フォローアップ」のリンク先の記事を読むと、いわゆる「コンセプトデザイン」の段階(グランドチャレンジの初期策定段階)での指摘ではないかと思います。
つまり、池田先生の言葉を借りるなら、”次のような疑問が指摘「されている」”ではなく、”指摘「されていた」”であって、
実際に平成19年6月の「概念設計評価」ではそれらが解消されてると見るのが、時系列としては正しいのではないでしょうか。
次世代スーパーコンピュータ概念設計評価報告書
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/toushin/07061321.htm
次世代スーパーコンピュータ概念設計評価報告書 評価結果
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/toushin/07061321/003.htm
「次世代スーパーコンピュータのコンセプト検討」において、叩き台として盛り込もうとした内容に対する指摘が池田先生の張られたリンクの内容であり、
現時点ではその指摘によりコンセプトを改善して再検討し、結果的に概念設計評価でおおむね良好な評価を得ているのが現状、と考えるのが適切ではないでしょうか。
たとえば前者の「0.5PFlopsでは国費を投じる意味がない」という指摘に対して、後者では研究所側が「目標」を10PFlopsに嵩上げし、「平成23年6月のスーパーコンピュータサイトTOP500でランキング第1位を奪取」すると「約束」しただけで、「妥当だ」と結論しています。実際には多くの専門家が、その目標の実現可能性を疑問視しているのに。「費用対効果」についての指摘に至っては、論点そのものが消滅している。
霞ヶ関の住人(あるいは私のような元住人)なら、この2つの文書の間に何があったかは容易に想像がつきます。御用学者を集めたつもりの評価委員会で、官僚の想像を超えた否定的な評価が出たため、彼らはあわてて先生方に個別に「ご説明」に上がった(あるいは一部をクビにした)。そして「今度の最終評価については、私どもが素案を書きますので、先生はそれをチェックしていただくだけで結構です」といって、実質的に官僚が委員会を乗っ取った。
霞ヶ関では、よくあることです。審議会や研究会などというのは、役所の結論を追認し、学界の権威で「お化粧」するためのもので、役所の仕事を客観的に評価するものではない。特に今回のように巨額の予算が内定している場合、前者のような評価が確定したら財務省に予算を減額されるかもしれない。そうなったら文科省の担当者の出世の道は絶たれるでので、彼は死ぬ気で先生方を「説得」したのでしょう。
こういう「利益相反」は、普通の企業ではありえないし、政府調達でも本来は認められません。ところがITゼネコンがらみのプロジェクトでは、特殊法人などをかませることで規制をのがれ、こういう「お手盛り調達」を日常的にやっている。官庁の調達でも、特定の企業(たとえば経産省は富士通、総務省はNTTデータ)に仕様書を書かせることが多い。この段階で、彼らは自社に都合のいい仕様を決めるので、あとの手続きをいかに入札で決めようと、勝負は最初からついているのです。
早い計算機が必要な理由(見えないコスト)を挙げておくと、計算機の計算結果が出るまで待機している科学者・研究者の待機コストというのものがあるわけです。
工場で言えばこれが一種の「在庫」なわけでして。
この在庫を減らすために高速コンピューターが必要なわけですね。
しかしこの結果生産される商品というのは鮮度命の生鮮食品みたいなもんでして、競合国よりもちょっと遅いだけで腐って使えないものになったりする取り扱いの難しい商品です。
早いシステムを持っているというだけで外国の優秀な研究者を呼び寄せる(&その知的成果を頂く)PRにもなりますので、とりあえず早けりゃ早いにこしたことはありません。世界最速であれば、1000億でも安いと思います。世界最速であれば、の話ですが。
お金の使い方には、いろんな意見があると思いますけど、どうせなら限界生産性の高い、少し浮世離れしたものが投資対象としては、最適でしょう。
たとえば、深海を探査する分野など、地味な分野がいいと思います。納税者として、払った税金が50年前のパロマ天文台のヘール望遠鏡みたいに、今でも活動し続ける分野なら、すばらしいことなんですよね。
今回のプロジェクトは、そのあたりが、野心的でない。
どうしたら公共事業以外で、日本企業が新しいチャレンジをできるんでしょうね?
というのは、現在のようなCPUの設計法ですと、いずれは回線と回線の間の量子干渉が無視できなくなるはずで、量子コンピューターができない限り限度があるはずだからです。その限界を迎えるのはムーアの法則に従う進歩が続く限りあと数年先(3〜5年先くらい?)であるように聞いた覚えがあるのですが…。
ですから昨今ではマルチコア化や発熱量を減らす事が注目されているのです。もちろん量子コンピューターも例外ではないと思います。物理的に動いているものは限界が必ず存在するはずです。
ですからハードよりもソフトの方に注力した方が良いかと思います。
ま、ITゼネコンには高速光バスを開発する能力も意欲もないのでしょう。
本来コンピューターが階層的構造になっているのは、媒体のコストなどが問題になって居たからです。
従って、如何にコストを下げて、CPUとバスとの速度差などを解消する事を課題に研究するべきです。
そうすれば、アセンブラ実行速度が飛躍的に向上し、メモリ管理コストなども弱まり、すごいスピードUPが期待できると思います。
日本のITゼネコンにはそういう分野の知識も経験も意欲もないのでしょう。新しいスパコンはITゼネコンではなくて電線ゼネコンが開発したほうがいいかもしれないですねw
ただ今後はマルチコアで実効速度が上がるので、少なくともCPUに関しては、性能の絶対的限界というのは当分みえてこないでしょう。くわしくは、来月発売の拙著を読んでください。
ありがとうございます。
10〜15年であれば、取り敢えずこの「京速計算機」が完成する頃までのことを考える際には、ムーアの法則の成立を所与と考えてよさそうですね。
10〜15年ムーアの法則が通用し、なおかつ分岐予測、実行パス予測・・・などのインテリジェンス機能の強化もインテルで研究されている事を考えれば、日本がインテルに勝つのはかなり難しいですね・・・
それを考えると、やはり1000億円以上の投資は、本当に無駄以外の何物でも無いと感じます。
そうなると量子コンピューターよりも、昨今の理系離れを防ぐ方法の開発のほうが重要なのかも・・・
それならば池田教授が提言するように、インテルプロセッサの賢い使い方の方がまだ納得できますね。
ここで大切なのは、マラソン選手1人で100km走るよりも、100m選手を1000人使って(計)100km走る方が速いし得だと言う話です。
今は懐かしのスーパーコンピュータと言えば、その辺のPCなんぞ逆立ちしても勝てやしないと思いがちですが、安いPCを使って並列処理した方がお得な時代なのです。
>http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071101/286127/?ST=system
この記事の要旨は、NECの「SX-9」を有力視する声があるが、クラスタ構成でスカラー型の性能も上がってきているので、ベクトル型に固定でずに広く提案を募る考えであり、十分な性能が得られ、費用対効果がより高いものなら何でも良い、という事だと思います。
>随意契約
この3社で入札して競争させれば、到達目標も技術的飛躍度も高い、国家プロジェクトにふさわしい提案が出てきたかもしれませんね。そこから得られた新しい技術を民生化して国際京速力を高めるとか、そういう話しをして欲しいです。
次は、宇宙戦艦ヤマトが生まれる。と、予言しておく。
「53. 次世代、ペタスケール、T2K (2007/8/12)」
http://jun.artcompsci.org/articles/future_sc/note054.html#rdocsect59
> 昨年10月のレポートの「フォローアップ検討会名簿」と比べると、土居さんと
> 小柳さんが外れて、その代わりに中辻さんという人がはいっています。つまり、
> 計算機ハードウェアや HPC の専門家はいなくなった委員会で評価を行ったわけです。
文科省の方も、2006年の情報科学技術委員会と概念設計評価作業部会を比較すると、継続されている先生は3名のみですから、池田さんの推測が合ってそうですね。
ちなみに ES に好意的な意見を持っている方は、次世代スパコン報告書のあちこちに書かれている ES 批判もちゃんと読み取っていただきたいところです。
「最先端・高性能汎用スーパーコンピュータの開発利用について」総合科学技術会議
http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/hyouka/haihu50/siryo4.pdf
> 地球シュミレータは2年半もトップを維持したが、このとき世界の上位に、
> 日本国内では他の計算機がほとんどなくなってしまった。
> 今回も、この京速計算機が実現したとき、その何分の一かの性能の計算機が、
> 日本の各地に設置され、研究や製品開発に利用されるような状況でなければ
> 意味がない。「一点豪華主義」では科学技術の健全な発達は期待できない。
のDNAコンピューティングとかは将来有望なのでしょうか?
もし汚職なら怪しからん話ですからね。
ただし、純粋に4値式計算機として利用できるのなら、PC化できるとは思いますが、近い将来此処まで進むとは私には思えません。
たとえば信金の全国ネットワークをフューチャーシステム(現フューチャーアーキテクト)が日本で初めてオープン・システムで落札したときは、社長の携帯電話に何百回も無言電話がかかってきたり、100人前の寿司が注文してないのに届けられたり、ありとあらゆるいやがらせを受け、結局このシステムは開発中止という異例の結果になりました。
前にも紹介した国税庁のKSKというシステムは、ただの税務署間の連絡網に4000億円もかかり、しかも維持費が毎年600億円。これを受注したのは、文祥堂という文房具屋で、その孫受けでITゼネコンが6社もぶら下がる異常な構造。文祥堂は談合の仕切り役だった。これは政治家のからんでいる疑いもあり、検察も内偵したが、仕掛けがあまりにも複雑で立件できなかった。
「その筋」や政治家ががからむのは、普通のゼネコンでは当たり前で、その意味では問題は、ITというより日本の(政府も民間も含めた)調達側と業界の関係にあります。こういう腐った構造を直さない限り、日本のIT産業は自滅する。何TFlopsなんて、本質的な問題ではないのです。
野心的な計画なら、一社で応札するはずです。国立大学や研究機関の仕様が明確な場合、容赦ない入札合戦をやってますよ!
連絡網システムって、どういう機能仕様だったのでしょうか?ハード込みでもこの値段はすごいですね。
>文祥堂は談合の仕切り役だった。これは政治家のからんでいる疑いもあり、検察も内偵したが、仕掛けがあまりにも複雑で立件できなかった。
メーカーに足元みられないように、発注側も有能なSEをコンサルに雇って(コンサル契約して)対応すれば良いのでは、と思っていたら、既に実施済みですね。でも、コンサルだけで1億円というのも、美味し過ぎますね。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/topics/data/h16/2788/01.htm
このコメント欄へレス投稿する方の中には、俺なら月に100万でも引き受けるよ、という方もおられるのではないでしょうか。
光ファイバーで回線をつくればそれが光バスになる、というものではないです。光バスは、どうやってシリコンを光らせるかが最大のポイントになります。基礎的なところから研究開発しなければならない、といった種類の技術なんで、そこに税金を投入するのはしょうがないという気もするのですが、ITゼネコンを潤すスパコン開発のせいでそれがやれないでいるとしたら、笑えない喜劇ですよ。
各局単位ぐらい(全国で10ぐらい)に
電々公社のビルの1フロアを借りて
フレームリレー交換機を自前で設置してたはず。
局から署(300ぐらい?)まで専用線64k。
プロトコルはSNAoverFR(だったかな?)。
なので、NW機器もSNA対応の専用機。
局サーバがAIXで端末がKSK専用ThinkPad(OS/2用なので)。
私には、1990年ぐらいの時点の技術として不合理といえるか判断できませんが、ご参考までに。
まったく本題と話はズレますが、、、。
国税の場合、そもそもの仕様からしてアレだったんじゃないでしょうか。もちろん、入札にかかわるモロモロもアレだったんでしょうが。
と、いうのは、これって、何をやるシステムなんですか?。
多分、「**地域の**氏、無職という申請ですが、信じられません。ほかの地区で商売をして、結構稼いでいるっぽいけど、その件、しらない?」みたいなことを流すある種の掲示板みたいなものだったんだと思います、よくわからないけど。
そんなもん、単なる掲示板なんだから、数百万円で作れるだろ、というのはおいて置いて、、、。
そもそも、これ、デジタル技術もPCも、そんなのなんて不要でしょ。沖縄あたりに、数千人のパートのおばちゃんが集まる施設を作って、そこに、ありとあらゆる申告関係の内部資料のファイルを置きます。で、そこにFAXすればOKだったんでは?
その「おばちゃん」が、必死で紙のファイルをめくってめくってめくって、、、なんとか調べるんですよ。
なお、その際、その「おばちゃん」は、成功報酬制が必須でしょう。
パートのババアって、成功報酬制なら、必死で調べますよ、他人のアラ。
全国に自前のフレームリレー交換機ですか。無知なIT素人に、不必要なセキュリティーを押しつけたんでしょうか?
>パートのババアって、成功報酬制なら、必死で調べますよ、他人のアラ。
ハハハ。発想は面白いけれど、お喋り好きのおばちゃんの口をどうやって塞ぐかが、一番の問題じゃないでしょうか?
http://yellowdude.air-nifty.com/articles/2004/04/itpc_explorer_2.html
それにしても、独自のフレームリレー網をつくるというのは、すごい発想ですね。このシステムは送金するわけでも何でもなく、税務情報を転送するだけで、FTPでもできることです。セキュリティが必要なら、暗号化すればいいだけ。
要するに、ITゼネコンだけがおいしい目をしている官公需市場に食い込もうとしたIBMが、文房具屋をダミーに使ったものの、後からITゼネコンが入ってきて税金の奪い合いになり、同じようなシステムを各社が重複してつくったため、こういうことになったのです。
あるとき国交省の人とKSKの話をしたら、「あのシステムの建屋は国交省がつくったが、いったん建てたあとから次々に増築の発注が来るので驚いた。金の使い方がでたらめだといわれるわが省でも、あんなひどいプロジェクトは見たことがない」とあきれていました。
*【PrimeTime】「ガートナー・アナリストが提言、「政府と国産メーカーは次世代スーパーコン計画の再点検を」:
http://primetime.jp/news/search.php?search=hpc&tag=true
また、最新の世界スーパーコンピュータのランキング(Top500)が下記よりアクセスできます。ランキング上位をクラスタリング・システムが占めていることが理解することが可能です。
*【PrimeTime】「HPC性能ランキングの「Top500」、IBMが上位を独占に」: http://primetime.jp/news/search.php?search=top500&tag=true
89年と言いましたら、インターネット以前ですよね。ですから、FTPなんて知られていませんし、暗号化技術もありません(or 必要ありません)。しかし、ファイルの共有や掲示板が目的でしたら、当時のテクノロジーでも、電話回線を使ったパソコン通信のシステムで十分に間に合ったのではないかと思います。
補足しますと、自営FR網は、90年代を通して(メジャーではないですが)使われた技術で、特段に不合理なものではありません。
当時、拠点が多くあり、専用線でメッシュ接続だと通信費が高くなるような会社が、
NTT公衆FR網に変なクセ(ゆらぎ、遅延等)があって使いづらく、値段も実はそんなに安くないこともあり、
NTT仕様じゃない安いFR交換機を自営+NTT専用線で、内線+データ通信を行い通信コスト削減をねらって導入されていました。
KSKでの導入の理屈は、税務情報は重要→だから、公衆網は使えない→自営網、だったと思います。(ベンダー側ではなく、官庁側の理屈です。)
また、自衛隊も自前の音声やデータの通信網をもっており、官庁内では自営網は特別ではなかったと思われます。
KSKの場合、当時としては、FRやOS/2等、個別技術はチャレンジな選択をして、全て裏目にでて高コストな結果だったのですが、技術選択が著しく不合理とは言えない様な気がします。
> 後からITゼネコンが入ってきて税金の奪い合いになり、同じようなシステムを各社が重複してつくったため、こういうことになったのです。
確か、ITゼネコンが税務機能を担当し(税制変更→アプリの変更、大変!)、IBMは一歩身を引いて庁内の福利厚生系+端末+プリンタ+NW機器を担当していたはず。
なので、BIGBLUEの方が、ITゼネコンよりはハード売りで楽に利益を上げていたはずです。
> 89年と言いましたら、インターネット以前ですよね
蛇足ですが、当時、既に国内でJUNETやWIDEもあり、SMTP,NNTP,FTP,TELNETを使えました。
Archieなんてのもありましたね。
以上、長文で申し訳ございませんでした。
ニフティーのシステムをまるごと、税務署専用のシステムとして入れてもよかったかもしれませんね。
日本でいうと、Nifty-Serveのサービス開始が1987年、JUNETが1984年、WIDEプロジェクト発足が1988年です。
KSK構想の開発開始が1989年、構想はさらにその前の1980年代後半との事で、時代を考えるならば、
「KSK構想そのもの」は非常に先進的かつ野心的なものと評価でき、フレームリレー網というのも、KSK構想を実現するものとしては非常に妥当だったのではないでしょうか。
逆に当時それ以外に「現実的に構築可能であると見込めたもの」があったのかどうか・・・。
問題は「せっかく先進的な構想と現実的な技術があったのに、ズルズルと開発が遅れた」事ではないでしょうか。
どんなことがあったのかについては想像に難くないですが、プロジェクト管理、プロジェクトマネージメントの
技術もノウハウも無いところがプロジェクト仕切ればそうなって当たり前だよな、というところですね。
>蛇足ですが、当時、既に国内でJUNETやWIDEもあり、SMTP,NNTP,FTP,TELNETを使えました。
Archieなんてのもありましたね。
確かに「あった」のは事実でしょうが、その時代で「使い物になったかどうか(見込みがあったか)」となると・・・。
まあ、このBlogの住民が行ったら
変な騒ぎになりそうですが、、、。
くれぐれも、政治的なツッコミとかしないように!!!!。
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おとなしく参加する「だけ」ならOKかな?
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申し込み:
http://utage.org/enkai/
宴会コード kernel071217
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第82回カーネル読書会のおしらせ
日時:12月17日、18時半開場、19時ころ開始
会場:日本SGIホール(恵比寿)
http://www.sgi.co.jp/company_info/map1.html SGI Hall (B1F)
http://www.morganstanley.co.jp/aboutms/map/image/map_e.gif
お題:GRAPE, GRAPE-DR と HPC の将来
発表者: 牧野淳一郎(国立天文台・天文シミュレーションプロジェクト)さん
内容:
これまで、東京大学・国立天文台で開発してきた天文シミュレーション用専
用計算機 GRAPE と、それを基礎により応用範囲を広げることを目標に現在開
発中の GRAPE-DR の紹介を中心に、国家プロジェクトである次世代スーパー
コンピュータープロジェクト等にも触れつつ HPC の将来像について検討した
い。
18:30頃、開場(自己紹介、LT(Lightning Talks))
19:00頃、お題開始
20:00頃、お題終了、懇親会場へ移動
20:15頃、懇親会開始
場所は日本SGIホール(恵比寿)ですのでお間違いないように
http://www.sgi.co.jp/company_info/map1.html SGI Hall (B1F)
http://www.morganstanley.co.jp/aboutms/map/image/map_e.gif
http://tech.braina.com/2007/1127/it_20071127_001____.html
NECは、世界最高速のベクトル型スーパーコンピュータ「SXシリーズ モデルSXー9」を製品化して、10月25日から世界で同時発売した。これは、単一チップ当たりで100GFLOPS(1ギガフロップス=毎秒10億回の浮動小数点演算性能)超という極めて優れた演算性能をもった、世界で最速の一チップベクトルプロセッサを実現したもの。1ノード当たり16個のCPUを搭載して演算性能1.6TFLOPS(1テラフロップス=毎秒1超回の浮動小数点演算性能)を、さらにそれを最大512ノード接続した、総合演算性能839TFLOPSの超大規模マルチノードシステムを実現した。
同社の丸山好一・執行役員常務は、SXー9製品発表会の席で「例えば気象予測計算分野でSXー9はスカラ型の機能より3〜4倍、物性計算分野でも4〜7倍優れている」と、ベクトル型SXー9の利点をアピールした。
同社の西川岳・第一コンピュータ事業本部長は「HPC(ハイ・パフォーマンス・コンピューティング)分野でも、従来の速さだけではなく、最近はECOの観点も重視されるようになってきており、世界のスパコンランキングトップ500では補完的リストとして、世界で最もエネルギー効率のよいスパコンランキングが発表されているが、SXー9は電力性能比なら世界トップ」と説明した。
<iPS細胞>国が研究支援へ 文科相表明
京都大グループが、あらゆる臓器や組織に分化できる人工多能性幹細胞「iPS細胞」をヒトの皮膚から作ることに成功したことを受け、渡海紀三朗文部科学相は27日の閣議後会見で、国としてiPS細胞研究の支援体制を整える考えを明らかにした。渡海文科相は「再生医学研究を加速するため、可能な限り早急に、効率的な研究体制や研究資金、支援のあり方を検討したい」と述べた。政府の総合科学技術会議でも、関係閣僚らに協力を求める意向だ。
iPS細胞は、受精卵を壊して作る胚(はい)性幹細胞(ES細胞)と異なり、倫理面での問題は少ないが、作成過程でがん遺伝子を組み込むなど、安全面で課題が残っている。
内閣府によると、iPS細胞利用を含めた再生医療実現に向け、関係省庁が来年度予算で計42億円を要求している。【西川拓】
http://www.top500.org/lists/2008/06
平成19年8月6日(月)内閣府評価専門調査会(第67回)資料2の後半にも、無駄な投資への辛辣な批判が書かれている。
http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/hyouka/haihu67/siryo2.pdf
それをどう元取る?数年でゴミになるのに。
何の教育に行かせる?無駄使いの勉強か?
やる前から分かるだろ?
コンピューターは常に脇役で良い。
金さえあれば誰でもできるような事だぞ?
ちっともすごくも無い。大和のように国民の魂に置きかえれるものでもない。受注会社のPCは買わないぜ。
神戸市議会議員のたけしげ栄二さん(自民党所属)のビラでして、「次世代スーパーコンピューターの活用を市会委員会で提言」というタイトルで、以下のような事情を記しています。
「政府の国家基幹技術のひとつとして位置付けられている次世代スーパーコンピューターが、神戸ポートアイランド第2期に整備されることが昨年3月に決まりました。次世代コンピューターについては、平成16年12月の決算特別委員会において、私、たけしげ栄二は、『スーパーコンピューターは、新薬開発など最先端の研究開発に非情に有用である。そこで、医療産業をはじめ新産業の振興のために、市内外のベンチャー企業や中小企業が共同で利用できるようなことはできないか。』と質問して提言していたものです。大規模な科学技術計算に用いられるスーパーコンピューターが整備されることにより、基礎研究から産業利用まで幅広い分野の研究開発が促進され、大学や研究機関、民間企業の立地が進み、新産業の創出も期待されます。これからも、活力と元気のある神戸をめざして、さまざまな情報を収集しながら、市政に積極的な提案を行ってまいります。」
以上引用終わり。うーむ、情報収集されてるそうですが、ここのブログをお読みになってないんでしょうね。
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