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「豊かな暮らし」に「安全コスト」を負いますか? =それでも「事故」「犯罪」の根絶は不可能

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【PJ 2008年02月05日】− 中国製の「ギョーザ」に高濃度の農薬が付着していて日本国内で何カ所かの食中毒被害が出たことで、世間もメディアも「騒然」としている。短絡的に「ギョーザ」が怖いとか、「中華」を食べたくない、とかいうナイーブな反応は論外としても、「水際の検査を強化せよ」「輸入食品に頼りすぎ」という議論も、もっともではあるが、本質を外れているようにも思える。

 今回の「中毒事件」が、食材の「残留農薬のためではない」ということは、検出された農薬の濃度が高すぎることや、被害が局所的に発生していることなどから、確かだと思われる。それでは、どんな原因かと想像すれば、「事故」か「犯罪」か、ということになろう。

 「事故」を防ぐための「工場の衛生管理」については、「中毒事故」は発注する日本側にとっても死活問題だから、どんどん改善されている。今回の「ギョーザ」を製造した現場も、調査によれば、ほとんど日本国内の工場とかわりないような「衛生管理」がされているようだ。

 中国に食品を発注している日本企業のうち、現地に工程の管理者を常駐させている会社は非常に少ない、ということが報道された。しかし、日本人を「常駐」させれば、人件費がかかる。当初は「日本式」の工程を確立するために「指導者」を派遣するだろうが、「教育期間」がおわって、中国人の管理者が育てば、「信頼」してまかせる、ということになろう。

 「コストカット」が企業にとっての至上命令なのだ。なぜ食糧ばかりではなく衣類から電気製品から、日常のあらゆるモノが、中国をはじめとする「途上国」の製品に依存するようになったか、冷静に考えてみればすぐ分かる。「安いモノ」を消費者が求めるからだ。そして「便利さ」を求めるから、例えば「中国人が安い賃金で手間をかけてつくった料理を冷凍して輸入して、日本人はチンするだけ」という現実になる。

 「中国製品を輸入禁止にしろ」という極論もあるが、もしそれが実行されたら、マーケットは大混乱になる。百円ショップは言うに及ばず、スーパーの店頭からも、ごっそり商品が消えるだろう。物価は高騰、株価は底なしに落ちる。「中国製」と明記されているものだけが中国製なのではない。いまや日本人の日常生活は事実上の「中国漬け」、もっと正確に言えば「輸入品漬け」である。

 では、国内の自給自足にすれば、「事故」や「犯罪」はなくなるか? これも、冷静に考えれば、すぐ分かる。国内での「偽装事件」が多発しているではないか。
これも「コストカット」の追及のゆえだ。ここにくると話は「犯罪」の範疇(はんちゅう)に入る。「犯罪」であるとして、今回の「中毒事件」が「食品による無差別テロ」であるかもしれないが、そういう例は過去に日本国内でも何度もあったし、これからもありえる。

 「テロ対策」と言って、政府は「空港で外国人の指紋採取、顔写真撮影」ということを「コスト」をかけてやり始めたが、「テロリスト」なら笑うだろう。意味ねーよ、と。なぜ、「テロリストは外国から来る」と思うのか? 「ミサイル防衛」と称して政府は、毎年何兆円も「コスト」をかけて、イージス艦だ、パトリオット配備だ、とやっているが、「テロリスト」は笑うだろう。意味ねーよ、と。

 それらの「コスト」で、世界株安でも平然と「高業績」をあげ続けている「企業」はどこか? それらと「癒着」している政治家や役人は? メディアの大騒ぎの向こうで、ひそかに「何か」が進行しているかもしれない。また、たまたまの大騒ぎを利用して「荒稼ぎ」をもくろむ知恵者もいるかもしれない。

 日本を大混乱させるのに、ミサイルも爆弾も要らない。簡単で安上がりな「方法」はいくらでもある。「テロリスト」の立場になって考えてみよう。「豊かな暮らし」を謳歌(おうか)しながら、「安い」うえに「安全」を求めて「誰か」を責め立ててみても「答え」は出てこない。まず、自分の身勝手、無知を見つめなおすことから始めたい。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 安住 るり【 神奈川県 】
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