ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE II

一言メッセージ :このままずっと冬でいてくれ〜。夏はいやだぁ〜。

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2007年5月3日

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NHKスペシャル「高速ツアーバス・格安競争の裏で」(2)

バス会社側の取材対象となったのが「とうりゅう観光バス」。ウィラーの孫請け会社にあたる。間に別の旅行会社が介在しているのだ。
兵庫県加東市の会社で中国自動車道の滝野社IC辺りの会社と思われる。
京阪神の方ならご存知、兵庫県の山間部の街だ。

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この加東から神戸、大阪、京都駅に寄って客を拾い東京に向かう。地元の方なら分かるが、滝野社から大阪だけでも結構な距離だ。当然ながら東京から帰りはそのままの逆のルートで客を乗せて走る。往復三連が通常で運転手さんは自宅に帰る時間の余裕もなく、会社で仮眠などをする。自宅に帰るのは月に3〜4回ほどらしい。
プライベートな時間が殆どないのである意味、金を稼ぐためだけの生活といっても過言ではない。
それだけの働きづめで年収は約400万前後と番組内容で予想される。

イメージ 2

こういう貸切バスの運賃にも運輸局が決めた公示価格というものがある。
それを大きく下回る値段で旅行会社がバス会社に強いているのが現状だ。
先日のあずみ野観光バスの吹田での事故を受けて、大阪のバス会社の労働組合が近畿運輸局に「旅行会社に公示価格の厳守を徹底して欲しい」と陳情に行くのだが、運輸局側は「それを徹底するのはバス会社側だ」といって取り合わない。その立場にないから運輸局に頼んでいるにも関わらずだ。
ウィラーの社長のおっさんにしても「公示価格より下げても安全は保てる」と番組内で公言している。

公示価格より下げても何も法的に罰則はないという全く理解できない規制緩和。
このようなろくでもない規制緩和を推し進めたのは小泉政権であり、それを助言してきたのはオリックスの会長。そして、死者をだしたあずみ野観光にバスをリースしているのはオリックスの子会社という図式。
オリックスが出資した村上バカファンドの件といい、規制緩和で「ずるがしこいヤツが得をして、生真面目なヤツが損をする世の中になった」という印象が拭えない。

このウィラーという会社とその社長、何が目的で今回のNスペの取材を受けたのかは知らないが、この番組を観てウィラーを賞賛するものなど殆どいないはずで、正直「そんな他人を虐げるようなことまでして金儲けしたいか??」というのが個人的な感想だ。

ウィラーの社長が秘書らしき女や部下を連れて、とうりゅう観光バスに初めて訪れる場面もNHKに取材されていた。
60過ぎたとうりゅうの社長が運賃の是正を求めようと切り出す前に、ウィラー側は安全面での更なる向上、ネット上で顧客に対してバス会社の評価アンケートを行うってなバカ提案など、自分の都合ばかりを押し付ける打ち合わせ内容には辟易した。


改めて「安ければいい」という考えは捨てたほうがいいと思う次第で、適正価格を大きく下回るものには相当な警戒が必要だ。痛い目をして死にたくなければ尚更である。
それと同時に福知山脱線事故を未然に防げなかった近畿運輸局、この局の怠慢で更なる死者が出るとしたら言語道断であり、今回の番組のようにマスコミや市民からの圧力も相当必要に思える。


番組の終盤で、ウィラーの新入社員を迎えての決算報告のシーンが流れる。
前年度より1.5倍増とかで30万人の輸送達成。シャンパンをあけて社長はじめ社員がバカ騒ぎ。
ライブドアを連想させる気味の悪い会社だ(ワタクシの勝手な感想なのでその辺加味していただきたい)。
↓写真中央がウィラーの社長
イメージ 3

一方、とうりゅう観光バス。
安全面を考慮したウィラーは下請けの旅行会社との契約を破棄。
その下請けにあったとうりゅうはウィラーからの仕事がゼロになり、途方に暮れる社長の姿で番組は終わった。

イメージ 4
↑びっしり埋まってた予定表は空白だらけに

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NHKスペシャル「高速ツアーバス・格安競争の裏で」(1)


昨日の夜中に再放送されてたNスペでこれがとんでもない内容。
観た方の大半はその不条理な世界に怒りを憶えただろうし、現に放送から一夜明けた今でも2chでは夜中のしかも再放送の番組にも関わらず今だ書き込みが続いており、関連スレも乱立している。

番組は旅行会社と下請けのバス会社との不条理な関係をとりあげている。
NHKは特にナレーションなどでどちらか一方を叩いてるわけではないのだが、明らかにその編集は旅行会社を痛烈に批判している。その編集にうっかり騙されてはならないが、どうひいき目にみてもその旅行会社のあり方というか国交省が作り出したシステムに疑問を持つ。

今回「旅行会社」として取材対象になったのは「ウィラー・トラベル」という東京の会社。
http://travel.willer.co.jp/index.html

40代の若造が経営しているのだが、旅行会社といっても旅行など殆ど取り扱っておらず、高速ツアーバスってのをネットで扱ってるのが主らしい。
このツアーバスってのがクセモノで、JRバスが扱ってるような高速路線バスとの違いは、JRバスは客がいようがいまいがあくまで時刻表どおりにバスを走らせねばならないが、このツアーバスにその義務はない。

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ウィラーという聞いたことの無いその会社はツアーバスを取り扱う大手なのだそうだ。楽天の力でのし上がってきたらしい。社員の大半は20代。朝の戦略会議とやらで空席をひとつもなくすよう練り上げる。
「バスの席が全然うまってません!」ってな報告があると、すぐさまネットで他社の値段を検索。
3800円で自分のとこより400円安いとこがあるのがわかると、例の社長は「じゃあ、うちは3700円にしよう」と指示を出す。

優れたマーケティング戦略で大手にまでのしあがったのかなんなのか知らないが、まぁ放送を見る限りパソコンで数字をいじくってるだけの生業(相当な偏見があるのでその辺加味してもらいたい)に見える。
しかし、コイツラのその適当な数字合わせのしわ寄せはバス会社に大きくのしかかる。

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