県警が昨年、受理した県内のストーカー被害は前年比21・7%増の382件、配偶者からの暴力(ドメスティックバイオレンス、DV)は同26・8%増の482件で、ともに急増したことが4日分かった。ストーカー被害の88・2%、DVの93・4%は女性が被害者だった。
生活安全企画課は「詳しくは分からないが、核家族化で身近に相談する人がおらず、警察に頼るケースが増えているのではないか」とみている。
同課によると、延べ688件のストーカー行為があり、面会や復縁、交際などを迫られた例が244件、つきまとわれる、押しかけられる−などが187件。被害者の337人が女性、加害者の310人が男性で、当事者同士の関係は元交際相手か元配偶者が52・6%を占めた。
県警はストーカー規制法などに基づき対応。警告が39件(前年比39・3%増)、被害者への援助が30件(同11・1%増)、告訴による摘発が9件(80・0%増)で、暴行容疑などでの摘発も26件(同4・0%増)あった。
一方、DVのうち、殺人や傷害、暴行容疑などで摘発された事例が前年の約2・7倍の32件。北安曇郡小谷村で8月に女性が刺殺され、夫が逮捕、起訴された事件はDVに分類された。加害者への注意は164件(前年比54・7%増)、被害者への防犯指導が310件(同15・7%増)。
被害者の450人が女性。年齢別では被害者の37・6%、加害者の34・2%が30代で最多だった。