筑波大(つくば市天王台1)付属図書館に3月下旬、米国のコーヒーチェーン大手「スターバックス」が出店する。大学が学生の図書館離れを防ぐために誘致した。
店ができるのは、最も大きい中央図書館ののエントランスホール。約30席で、BGMの音量を小さくして読書の邪魔にならないよう配慮する。店で買ったコーヒーを持って図書館に入ることはできない。
付属図書館は5館合わせて蔵書が242万点あるが、利用者数はここ数年横ばいで、活字離れに伴う減少を懸念している。植松貞夫付属図書館長は「コーヒーを飲むついでに利用する学生が増え、長時間利用者がリフレッシュできる場所を提供できる」と話す。
心理学類1年の女子学生(19)は「勉強をしていると小腹がすくのでありがたい」と歓迎するが、教育学類1年の男子学生(19)は「学生はコーヒーをしょっちゅう飲めるほど金がない」と冷ややかだ。
土日や長期休暇中は学生の姿が減るが、スターバックスは「大学から外部の喫茶店までは距離がある。コーヒーと本は親和性が高く、新しい出店モデルとして期待できる」と話している。【原田啓之】
毎日新聞 2008年2月4日